演題募集の案内
演題募集期間(オンライン登録)
2025年12月3日(水)~2026年2月18日(水)23:59
上記募集期間内に演題登録いただきました方には、もれなく会長より素敵なプレゼントを差し上げます。
応募資格
演題は未発表の内容に限ります。発表にあたっては、演者・共同演者ともに日本臨床救急医学会の会員であることが必須となります。
応募段階では未入会でも演題登録は可能です。また、本学術集会で発表いただくためにご入会いただく場合は、年会費のお振込みを2026年4月1日以降に行ってください(この日以前のお振込みは前年度の会費として扱われます)。
共同演者に関しては、演題申し込みの際には必要ありません。ただし、演題発表までには、共同演者も含め全員が日本臨床救急医学会に入会しておられる必要があります。もし、発表までにご入会が確認できなかった場合、入会されていない方に関しては、お名前をスライド等から削除いただくことになり、発表した記録も残りませんのでご留意ください。最初からご入会の意思がない場合、共同演者としてのご登録はご遠慮いただくこともご考慮いただければ幸いです。
演者が消防職員(組織会員)であり、共同演者が同じ職場の職員である場合のみ、入会免除の規定がございます。
〈本学会は、原則として個人(正会員)で構成される学会ですが、救急隊員の学会参加を促進するべく、消防機関に限り団体での会員登録(組織会員)制度を設けております。〉
シンポジウム・パネルディスカッション
下記種目にてシンポジウム・パネルディスカッションの演題を募集いたします。
演題登録に際しましては、下記項目をご了承ください。
なお公募数が少ない場合は関連演題等になることがあります。
- 演題の採択、発表日時、発表形式についてはプログラム委員会の査読を経て決定いたします。
- 個人情報漏洩、倫理上の問題については必ずご確認ください。
- 研究が未完結の場合の抄録は不採用とさせていただきます。
- 学術大会発表時に筆頭演者はCOI状態について開示していただきます。
- 各セッションは多職種それぞれの担当者によって考案されたもので、一定の職種を意識して作成されたものもありますが、あえて職種を限定せずに募集しています。
タイトル・趣旨に沿う内容であれば、どの職種の方がどの演題に応募していただいても構いません。
シンポジウム
1. 救急医療の持続可能性を支えるタスクシフト・シェア―多職種連携の展望
2014年の診療報酬改定以降、臨床工学技士(CE)の院内24時間体制が整備され、集中治療に従事するCEは着実に増加しています。また、集中治療専門臨床工学技士の設立により社会的評価も高まっています。一方、救急領域では医師の過重労働や看護師不足が深刻化し、タスクシフト・タスクシェアは喫緊の課題となっています。高度な医療機器の操作、病院内の横断的な連携、さらには施設間・在宅を含む幅広い領域でCEへの期待は大きいですが、業務体制は未だ十分に確立しているとは言い難い状況です。地域医療構想の進展に伴い、病床区分の再編や病院統合、在宅医療の拡大など、二次救急病院を取り巻く環境は大きく変化しています。本シンポジウムでは、現場で変化するニーズに対応しているCEに加え、医師・看護師・救急救命士らとともに各職種の取り組みを共有し、救急領域をマクロの視点から俯瞰します。これにより、今後CEが担うべき役割を展望し、持続可能な救急医療体制に向けた提言を行うことを目的としています。
2. 急ぐ救急現場で“その時どうする?”を多職種で考える ― 症例ベースのリアルタイムディスカッション ―
本セッションでは、実際の救急症例をもとに、医師・看護師・薬剤師・臨床工学技士など多職種が同一テーブルでリアルタイムディスカッションを行います。搬送時の初動、初療での初期対応、集中治療、退院調整までの各フェーズを通して、各職種がどのように介入し、どのような判断・連携が求められるかを具体的に提示します。症例提示、各職種の視点からの対応、参加者投票、全体討論という構成で進行し、会場全体で意見を共有しながら意思決定過程を可視化します。限られた時間で迅速な判断が求められる救急現場において、職種ごとに異なる優先順位やアプローチの多様性を明らかにし、チーム医療の本質を多角的に検討することを目的としています。多様な職種の視点を交差させることで、単一職種では見落としがちな課題や改善策を発見し、明日からの臨床現場に活かせる“実践的な連携力”を養う機会としたいと考えています。
3. 医療関連機器褥瘡発生ゼロに挑む! ~多職種で取り組む命を救うスキンケア~
救急医療の現場では、人工呼吸器、ネックカラー、ルート類など多くの医療機器が使用され、患者は長時間同一体位で過ごさざるを得ない状況になることがあります。これらの医療機器は、命を守るために病院搬送前から使用されることも少なくありません。病院搬送後に集中治療が開始されると、鎮静下での治療が行われるため、患者は痛みを訴えることができない状況になります。このような状況では、医療機器の使用によって皮膚や軟部組織に圧迫が生じ、医療関連機器褥瘡(MDRPU)を引き起こすことがあります。これらの創傷は、患者に新たな苦痛をもたらすだけでなく、重症化した場合には感染や組織欠損を招き、治療期間の延長や社会復帰の遅れにつながります。本シンポジウムでは、救急医療の現場におけるMDRPUの現状と予防策について、多職種の視点から議論を深め、現場で実践可能な対策を共有することを目指しています。患者の命を救うことに加え、その後の生活の質や社会復帰を支える医療のあり方について再考します。
4. 人口減少社会における退職世代の人材活用 シニア世代が長く救急現場で活躍するには何が必要か
現在日本の労働世代の就業率は男性84.4%、女性73.3%(OECD Data Explorer, 2023)と高い水準にあり、今後の人口減少を考えるとこれ以上の労働人口増加は望めません。その一方で労働世代から外され高齢者と定義される65歳以上の就業率は25.3%とOECD諸国で5番目の水準であり、高齢化率の高い日本では、高齢者の実労働者数はOECDで圧倒的1位にあります。そもそも健康福祉政策が充実した日本では、健康年齢も延長しているため高齢者も十分労働力として期待されます。しかし「天下り」「老害」など一線を退いた後も働き続けることがネガティブな印象を与えることも多く、就業の内容や形態に関しては議論があります。我々救急医療業界はしばしば「若いうちしか出来ない」などと言われますが、本当にそうなのでしょうか?まだまだ元気に救急医療に関わり続けるシニア世代の会員、およびシニア世代を活用してる組織の方々に御登壇いただきシニア世代が長く救急現場で活躍するための3拍子の議論を深めたいと考えます。
5. 気候変動関連疾病:適応へ向けた取り組み
気候変動は、単なる環境問題に留まらず、21世紀における人類の健康に対する最大の脅威です。平均気温の上昇、熱波や豪雨といった異常気象の頻発、生態系の変化は、熱中症、感染症(媒介性・水系)、呼吸器・アレルギー疾患、栄養失調、さらにはメンタルヘルス不調といった「気候変動関連疾病」のリスクを世界的に増大させております。この喫緊の課題に対し、健康分野における対策は不可欠です。本セッションでは、気候変動がもたらす健康影響の全体像を俯瞰するとともに、その対策、「適応(Adaptation)」をフォーカスします。本セッションは、専門分野の研究者をお招きしたうえで、気候変動という地球規模の課題に対して健康という視点から具体的な解決策を議論します。
6. 迷いと確信のはざまで-現場で生きるトリアージ-
救急外来でのトリアージは、限られた情報の中で重症度と緊急度を瞬時に見極める看護実践の核心です。わずかな観察と短い対話から患者の状態を判断するその行為は、まさに「いのちの入り口」であり、看護師の臨床判断力が問われる重要な場面です。しかし、実際の現場では、混雑、情報不足、非典型的な症状、そして多様な患者背景など、迷いや不確かさを生む要因が多く存在します。トリアージは安全性に大きな影響を及ぼし、その一瞬の判断が患者の転帰を左右することも少なくありません。本シンポジウムでは、①誤分類を減らす制度とプロセスの向上、②混雑時でも判断がぶれない体制づくり、③再現性のある教育と育成のあり方について多角的に共有します。現場の知と経験を重ねながら、判断の標準化と確信を高める方法をともに考え、最初の数分で患者の未来を守る「現場で生きるトリアージ」の意義を再確認する場としたいです。
7. 重度熱傷患者のリハビリテーションの最前線 ― 経験豊富な施設から学ぶ実践と課題
重度熱傷患者に対しては、救命医療や形成外科的治療が中心となる一方で、長期臥床、瘢痕形成、関節拘縮、慢性疼痛、さらには心理的問題といった複合的な課題に直面します。このため、リハビリテーションの重要性は極めて高くなっています。しかし、多くの医療機関では重症熱傷症例の経験が限られ、実践的知見を得る機会は乏しいのが現状です。本セッションでは、重症熱傷患者を多数受け入れてきた救命救急センターや熱傷センターで活躍するリハスタッフが登壇し、急性期から回復期に至るリハ介入の実際を紹介します。瘢痕・拘縮予防、ADL再建、心理的サポートなど、自施設で培った取り組みを具体的に提示し、臨床現場にすぐ応用できる知識を共有します。
8. ECPRの活用に向けた医療機関と救急隊の対応について
JRC蘇生ガイドライン2020にて、「実施可能な施設において、一定の基準を満たした症例に対し、従来のCPRが効果を示さない場合の救命治療としにおいて提案する」とされている体外循環補助を用いた心肺蘇生(ECPR)について、医療従事者側及び救急隊双方の立場から意見を出すことにより、救急隊が病院前救護の現場でどのような活動をすべきなのか、今後の連携強化に向けた対策を検討するセッションになればと考えています。一般的な適応基準として「心停止から病院到着まで45分以内」と言われているなか、各メディカルコントロール圏域で取り組まれている内容(ECPR適応の判断基準や迅速搬送するための方策など)や医療機関内におけるECPRの実施方法や奏功事例について発表いただくことを想定しています。
9. 救命の先へ挑む ― 多発外傷患者の予後を変える早期リハビリテーション戦略
交通外傷や転落による多発外傷は、救急医療の現場で頻繁に遭遇する重篤例であり、骨盤骨折や脊椎損傷を合併することも少なくありません。救命処置や外科的治療が最優先となる一方で、循環動態が安定した直後から始まるリハビリテーション介入が、機能回復の速度や社会復帰の可能性を大きく左右します。荷重制限下での筋力維持、呼吸機能の確保、二次損傷を避けた体位変換や早期離床といった取り組みは、まさに予後を決定づける鍵となります。本セッションでは、救急医、整形外科医、リハビリテーション専門職が一堂に会し、多発外傷に対する早期リハの最新知見と実践を共有します。救命の延長線上にある「生活再建」を見据え、救急医療とリハの協働が患者の未来をどう切り拓くのかを議論します。
10. 外傷診療における画像診断・支援の原点から現点。そして頂点へ
外傷診療における画像診断・支援の原点を一般撮影、現点をCT・血管造影(IVRを含む)、そして頂点をハイブリッドERと位置づけし、各モダリティのスペシャリストに外傷診療における撮影の工夫、各施設の運用や取り組み、外傷診療に活用できる最新技術や今後の展開などについてシンポジウム形式で講演して頂きます。本シンポジウムでは、外傷診療における画像診療・支援の基礎となる一般撮影からCT、血管造影(IVR)にいたる現状のメインモダリティ、さらには外傷診療の頂点ともいえる複合型システムのハイブリッドERと幅広い画像診療の知見を得ることによって更なる技術向上ならびに画像診断・支援の今後の展開や新たな発想を考える機会を供与します。また、本シンポジウムでは一般撮影からハイブリッドERまでを含めることによって1次救急から3次救急まで様々な規模の施設で従事している診療放射線技師の要望に応えられる講演内容を提供します。
11. 心肺蘇生を望まない傷病者への対応~DNAR家で最期か病院で最期かの選択~
現代社会では単身世帯が増加しており、かかりつけ医を持ち、人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)を実践している方はどれくらいいるのでしょうか。特に救急活動を行う現場では、施設に入居している方に比べて、自宅で生活されている方のDNAR(蘇生措置拒否)の意思表示に関して、適切な対応がより難しくなると考えられます。たとえば「119番通報で救急車を呼んだ場合、かかりつけ医の到着を待たずに病院へ搬送すべきではないか」という意見や「自宅で最期を迎えることが本人や家族にとって最良ではないか」という考えや、「医療的な処置が必要だ」という意見も存在します。このように、自宅入居者のDNAR事例は対応が複雑になりやすいため、今後は関係者間の情報共有の強化や、事前に十分な話し合いを持つ体制づくりが求められ、ご本人の意向に最大限に寄り添いながら、ご家族にも十分に納得いただき、救急隊の訴訟リスクを最小限にできる活動方法を検討する必要があると考えます。
12. 徹底活用!「救急外来における薬剤師業務の進め方」
国内の救急出動件数は年々増加しており、救急医療体制の確保は地域包括ケアシステムの構築において重要です。救急外来では多様な患者に対して緊急かつ高度な医療を提供する必要があり、迅速かつ適切な薬学的管理は患者の予後改善につながります。薬剤師は薬剤服用歴の収集、薬剤起因性疾患の推定、処方提案・設計、医薬品適正使用に関わる情報提供を担い、救急外来の医療の質向上と医療安全に寄与しています。この度、2025年2月に公表された「救急外来における薬剤師業務の進め方」は、救急外来における薬剤師業務の項目や実施内容を整理し、病院の機能や規模を問わず薬剤師が標準的な業務を実施できることを目的としたガイドとなっています。一方、薬剤師が救急外来で業務を行う医療機関は依然40%台にとどまっています。本シンポジウムでは、「救急外来における薬剤師業務の進め方」の実践的な活用方法を解説し、救急外来における薬剤師業務の第一歩をどう踏み出すか、さらに薬剤師の救急外来常駐体制を築いた後にどのように業務を深めていくかヒントを得ていただきたいと思います。
13. 国際博覧会等の集客イベントにおける会場内での医療体制について考える
2025年に開催された大阪・関西万博は、半年間で2,000万人以上が来場する大規模イベントでした。そのため、通常の救急医療体制に負担がかかることが予想されていました。そこで、2005年の愛知万博(愛・地球博)の経験を参考にしながら、会場内の医療体制を整えるための計画が、約2年かけて作られました。実際の開催中には、予期せぬ医療の問題も発生しましたが、「来場者を最優先に考える」という方針のもと、計画の見直しや追加対応を行いながら、無事に万博を成功させることができました。そして、2027年には同様のイベントであるGreen EXPO横浜が予定されています。このシンポジウムでは、大阪・関西万博で得られた医療体制の知見を共有し、今後のイベントに向けて、より良い3拍子揃った医療体制のあり方を議論したいと考えています。
14. 今後の少子高齢化社会に向けて救急医療を持続的なものにするために
日本の救急医療は世界に誇る「無料システム」として発展してきました。救急車の無料化、高額医療費制度、手厚い公的負担——これらにより患者は経済的不安なく最高水準の救急医療を受けることができます。しかし、この「奇跡」ともいえるシステムが今、重大な転換点に立っております。少子高齢化の荒波は容赦なく医療現場を襲い、従来の枠組みでは立ち行かなくなる現実が迫ってます。2040年には高齢者人口がピークを迎え、支える世代は激減します。果たして我々は、この危機をどう乗り越えるのでしょうか?本シンポジウムでは、救急医療の「サバイバル戦略」を真剣に議論します。効率化とイノベーション、新技術の戦略的導入、人材の最適配置、地域連携の革新——あらゆる可能性を探求し、持続可能な3拍子揃った救急医療の未来図を描きます。救急医療の最前線に立つ我々だからこそ見える解決策がある。現場発の革新的アイデア、大胆な制度改革提案、テクノロジーを駆使した新戦略——挑戦的な演題を広く募集します。
15. 日常と非日常をつなぐ ― 医療・行政・消防の協働 ―
自然災害や感染症、大規模行事など、社会環境の変化により、医療・行政・消防の現場には多様な対応が求められている。平時の業務を突発的な事案への対応につなげるには、各機関が共通の目的のもとで協働し、互いの役割と課題を共有しながら、連携体制を高めていくことが重要です。限られた資源の中で、現場の即応力と医療提供の継続性を両立させる取り組みは、地域全体の対応力を高める鍵となります。本セッションでは、災害対応などの経験を通じて明らかになった課題をもとに、対応の流れを通して得られた知見を整理し、現場の実践と体制整備の両面から、医療・行政・消防が支え合う連携のあり方を考察します。さらに、平時からの訓練や情報共有の在り方にも焦点をあて、立場を横断した視点で、日常と非日常をつなぐ協働の方向性を議論します。
16. 高次脳機能障害を乗り越えて働く ~救急から復職までのリハビリテーション~
救急医療の第一目標は「救命」ですが、その先にある生活の再建、社会復帰までを見据えたケアも同様に重要です。救急医療従事者自身が就労支援を直接担うことは少ないですが、患者・家族に正しい情報を伝え、リハビリテーションや福祉の専門職へとつなぐことは不可欠な役割です。本セミナーでは、頭部外傷、脳出血、心停止後脳症に伴う高次脳機能障害を取り上げ、急性期での症状評価と初期対応、回復期リハビリから就労支援に至るプロセスを俯瞰的に学びます。特に「復職支援」に焦点を当て、病院から社会へ移行する際の判断材料、職場での課題と支援策、成功例と難渋例を経験豊富な講師が具体的に提示します。イメージが難しい就労支援の実際を、講義と質疑応答を通じて明確化し、救急スタッフが持つべき視点を共有します。
17. ERにおける医療ソーシャルワーカーの役割~治療だけでは終わらない 社会的課題へのアプローチ~
近年、ERでは診療のほか多様で複雑な社会的問題を抱えた患者やその家族への対応が求められています。加えて時間的な制約があるなか、迅速に状況を把握したうえで判断、問題解決をしていく必要があります。本セッションでは、ERにおいてMSWがどのような視点をもって、支援をおこなっているのか、実践報告を行います。MSWの役割を知ってもらい、社会的問題に対して支援を行うためのチーム医療や多職種連携について検討する機会にしたいと考えています。
18. 薬剤師のための救急・集中治療領域標準テキスト改訂のポイント
「薬剤師のための救急・集中治療領域標準テキスト」は、救急専門薬剤師や救急認定薬剤師の参考書籍であり、2018年5月に第2版が発売されてから7年が経過しています。その間に薬剤師業務も変化し、各領域のガイドラインなども変更されています。今回、第3版の発刊に向けて、日本臨床救急医学会により「薬剤師のための救急・集中治療領域標準テキスト改訂版編集委員会」が編成され、さまざまな観点から協議が行われました。全体構成の見直しはもちろんのこと、最も注目すべき点は、医師と薬剤師が共同で執筆を行っていることです。第2版までは病態の項目は医師が執筆していましたが、より薬剤師向けの内容とするために、医師と薬剤師のペアで執筆をお願いしており、病態から薬物療法まで充実した内容となっています。本シンポジウムでは、第3版の全体構成に加え、新規項目である「外来での薬剤師業務」、「院内急変時対応チーム」、「代謝・内分泌系疾患」の解説、さらに「初期診療」「心停止」「気道・呼吸管理」「痛み・不穏・せん妄の管理」についての解説を行い、第2版から進化した内容を体感していただきたいと思います。
19. 救急医療における周産期医療の立ち位置
本邦での最も喫緊な課題の一つに少子化問題があり、様々な手段を用いて地域で安心してお産が出来る体制を、救急医療でも整える必要があります。現在、産科病院、産科診療所は減少傾向があり、地域でのお産の際には長距離搬送や救急車内でのお産の可能性が高まってます。また、本邦では一次施設でのお産が多く、母体が危機的な状況に陥った際には、母体転送手段や搬送先での救急医療体制により母体や新生児の生命転帰が変化します。更には、幸帽児問題は未解決であり出生直後に溺れてしまい救命できない児が存在する可能性があります。現在のこういった、病院前を含めた様々な救急医療に関わる周産期医療の諸問題を改善することは重要であり、本学会では2025年10月より”救急領域での周産期医療検討委員会”を新たに立ち上げました。本シンポジウムはこういった問題を学会員と共有し検討することにより新たな委員会の活動方針を決定したいと考えます。
20. 救急領域リハビリテーションの専門性確立に向けて ― 認定制度の歩みから学ぶ
多発外傷、CPA(心肺停止)、熱傷、中毒など、救急医療の現場には重篤かつ多様な症例が集まります。救命直後からリハビリテーションをどう位置づけ、どのように介入させるかは、患者の予後と社会復帰を左右する重要課題です。そのためには、救急医とリハ専門職が共有すべき知識や技術を体系化し、「救命から社会復帰まで」を見据えた明確な役割分担を確立する必要があります。本セッションでは、まず救急医が救急領域におけるリハビリテーションの必要性と将来展望を提言します。続いて、すでに制度化されている「救急専門・認定薬剤師」の教育体系と運営の工夫を紹介し、さらに集中治療医学会が設立した「集中治療理学療法士」制度の経緯と成果を振り返ります。そこから見えてくる課題と解決のプロセスを共有しつつ、救急領域リハの専門性確立に向けた方向性を学会全体で議論し、将来的な「救急認定理学療法士(仮称)」の創設に向けた基盤を築くことを目的とします。
21. 言えない時代の新人育成をどうする?~次世代の救急医療人を育てる新しい視点~
救急医療の現場では、限られた時間の中で安全で質の高い医療を提供するために、医療従事者の確かな実践力が求められます。その基盤を支えるのが、現場で新人や若手を育成する指導者の役割です。しかし近年、ハラスメントが社会で大きく問題視される中、「厳しく指導できない」「言いたいことが言えない」「指導したらハラスメントと捉えられる」といった声が現場から聞かれ、結果として「新人が育たない」という深刻な課題が浮かび上がっています。本シンポジウムでは、こうした現状を踏まえ、ハラスメント防止と効果的な育成の両立をテーマに、多様な視点から議論します。適切なフィードバックの方法、信頼関係を築くコミュニケーション、組織としての育成支援体制など、指導者に求められるスキルや仕組みを共有し、未来の救急医療を担う人材育成に向けて、共により良い指導の在り方を探っていきましょう。
22. 若年層のOver-the-counter drugsによるオーバードーズに対するケアを考える
近年、若年層におけるOver-the-counter医薬品(以下、OTC薬)の過量摂取が社会的課題として顕在化しています。特にコロナ禍以降、生活環境の変化や孤立感、精神的ストレスの増大が背景にあり、救急現場ではOTC薬による意識障害や多臓器障害を呈する症例の増加が報告されています。これらは本来、安全に使用できるべき薬剤であるにもかかわらず、入手の容易さや誤った使用法によって深刻な健康被害を引き起こす可能性があり、極めて重要な問題といえます。本シンポジウムでは、若年層におけるOTC薬オーバードーズの現状と背景を多角的に整理するとともに、救急医療領域における初期対応、精神科・小児科との連携、予防的介入のあり方について議論を深めます。さらに、教育現場や地域社会と連動した啓発活動の方向性も検討することで、単なる急性期対応にとどまらない包括的な支援体制を模索する場としたいと考えています。救急領域での具体的な実践可能性を中心に、多職種が協働して取り組むべき方策を共有することを目指します。
23. CPA蘇生後脳症に対する包括的リハビリテーション
CPA(心肺停止)からの救命後、患者は脳低酸素障害に起因する多様な後遺症に直面します。それらは身体機能の低下のみならず、高次脳機能障害、言語・嚥下障害といった複合的な問題は、社会復帰を阻む大きな壁となります。こうした課題に対しては、急性期からの計画的かつ包括的なリハビリテーション介入が不可欠です。本セッションでは、理学療法士(PT)が早期離床と運動機能改善、作業療法士(OT)が高次脳機能やADL(日常生活動作)の回復、言語聴覚士(ST)が言語・認知機能や嚥下障害への支援についてそれぞれ紹介します。多職種が視点を持ち寄り協働することで、救命後の患者に対するリハビリテーションの実際と、その意義を明らかにし、生活再建を支えるために求められる包括的アプローチの最前線を議論します。
24. ハイブリッドERシステムの未来図
ハイブリッドERシステムは、外傷や重症疾患の診断から治療までを一つの空間で完結させ、治療成績の向上が期待されます。しかし、そのポテンシャルを最大限に引き出すためには、初療室へのIVR CT装置の導入に留まらない、システム全体の革新が必要です。本セッションでは、次世代のハイブリッドERシステムを、AIなどのITソリューションを用いた診療支援や装置の技術革新といった「ハードウェア(技術・設備)」と、これらの革新的な技術を活かすための、診療体制や教育体制の構築といった「ソフトウェア(体制・人材)」の両側面から徹底的に議論し、3拍子揃ったハイブリッドERシステムの未来図を構築します。
25. 急性一酸化炭素中毒における高気圧酸素治療の必要性
急性一酸化炭素中毒に対する高気圧酸素治療は、十分なエビデンスが確立されているとは言えませんが、NEJMの報告によると、発症から24時間以内に1回以上高気圧酸素治療を行うことで、症状の悪化や間歇的な中毒状態への移行を防ぐ効果が示唆されています。また、工事現場などで集団発生した場合には、日本国内では一人用の高気圧チャンバーが多く設置されているため、迅速かつ効率的な治療提供のためには病院間の連携体制が非常に重要となります。これらの背景から、高気圧酸素治療の適応や必要性、さらに集団発生時における病院間連携の強化について議論できるセッションを行いたいと考えています。
26. リハビリテーション職の災害支援参画 ― JRATの活動に学ぶ実践と課題
大規模災害の現場では、救命救急対応と並行してリハビリテーション職が果たす役割が年々重要性を増しています。東日本大震災以降、日本災害リハビリテーション支援チーム(JRAT)が組織的に活動を展開し、避難所での生活不活発病や廃用症候群の予防、避難所環境の改善、要配慮者への生活支援など、多角的な介入を実践してきました。これらの取り組みは、救急医療と連携しながら「災害リハ」の実践モデルを築き上げてきたともいえます。本教育講演では、JRATの中心的メンバーを演者に迎え、これまでの大規模災害における具体的な活動実績を振り返ります。リハ職が災害支援にどのように参画し、現場でどのような課題に直面し、それを乗り越えてきたのかを共有し、今後の災害医療におけるリハビリテーションの役割を考える機会とします。
27. 救急現場と病院をつなぐ“社会的救命”の実践~救急隊とMSWの連携が生み出す支援のかたち~
近年、高齢者独居、身寄りなし、生活困窮などの社会的背景を抱える救急搬送事案が増加しています。そのような状況下においては、身体的・精神的な救命以外に「社会的救命」が重要であり、救急医療の出口問題に大きく影響します。本セッションでは、都市部と地方という異なる地域特性をもつ現場から、救急隊とMSWとの連携によって生まれた成果や抱える課題について、実践報告をふまえ報告してもらいます。「連携や支援のかたち」を可視化されることで、救急・医療・福祉の垣根を超えた支援のあり方や新たな可能性について考察する機会にしたいと考えています。
28. くすりの供給不足でも断らない!救急チームの奮闘記
近年、医薬品の供給不足が全国的に問題となり、医療現場や保険薬局に深刻な影響を及ぼしています。その背景には、製造工程上の不具合や品質問題による出荷停止、需要の急増、原薬の海外依存、さらに薬価制度に伴う採算性の低下など、複合的要因が絡み合っています。ノルアドレナリン、フェンタニル、抗菌薬、破傷風トキソイドなど救急医療に不可欠な医薬品も例外ではなく、供給不足は診療の質や患者安全に直結する重要な課題です。現場では代替薬の検討や投与計画の調整を迫られており、限られた資源を適切に活用して救急医療を継続するためには、多職種が連携した対応が求められます。本シンポジウムでは、今後も新たな供給不足が生じ得ることを見据え、各施設における課題や工夫を共有し、「くすりの供給不足でも断らない救急!」を目指した持続可能な救急医療体制を構築するための議論を深める場としたいと思います。
29. 看護師の力で院内急変を防ぐ!~看護師が活躍するRapid Response Systemの構築~
2022年の診療報酬改定を契機に、日本全国でRapid Response System(RRS)の導入が急速に進んでいます。急変対応の仕組みとして注目されるRRSですが、その本質は「急変を防ぐ文化」を院内に根づかせることにあります。そして、患者の最も近くで異変を感じ取り、最初に行動を起こすのは、看護師です。看護師が主体的に関わることで、早期発見・早期介入の精度は格段に向上し、医療安全の質を大きく高めることができます。看護師が自信を持って声を上げ、チームを動かし、組織を変えていく――その力こそがRRSの原動力となります。本シンポジウムでは、「看護師だからこそできるRRSの実践」をテーマに、現場での早期対応、チーム連携、教育・啓発活動など、多様な取り組みを共有します。自施設での導入・改善・課題解決に役立つ実践知を集め、看護師が力を発揮できるRRS体制の構築を、皆さまと共に目指します。
パネルディスカッション
30. 持続可能な救急整形外傷診療体制を築くために ― 院内連携・地域連携・人材育成の三拍子
救急整形外傷は四肢・骨盤・脊椎外傷に加え、フレイルチェスト・軟部組織損傷・血管損傷などの対応も求められることがあり、多岐にわたります。このため、急性期治療からリハビリ・社会復帰までを一施設で完結することは困難と考えられます。また、緊急対応可能な施設の不足、整形外傷医の不足、地域間格差、働き方改革の影響もあり、地域によっては深刻な課題となっています。本パネルでは、各施設における「持続可能な診療体制」を公募発表いただき、院内外の連携、多職種連携や地域ネットワークの工夫、教育システム、多施設間の人材交流を含め、「持続可能な体制」を築くために必要な戦略を議論します。さらに実症例を基盤に議論を深め、救命・機能回復・生活環境整備の3拍子を支える医療体制のあり方を探ります。
31. 救急救命士の教育体制の現状と課題
「救命士が他の救命士等を指導する体制構築」を目的に指導救命士制度が開始され10年が経過しました。指導救命士が実施する再教育の範囲に関しては、地域メディカルコントロール協議会ごとに整理され、各圏域の消防機関で活用方法や研修体制も構築、運用されているかと思われます。また、令和3年10月の救急救命士法改正により、病院で勤務する救急救命士も院内で救急救命処置が可能となり、「医療機関に勤務する救急救命士の救急救命処置についてのガイドライン」を参考に各医療機関において研修が構築されているかと思われます。消防機関では救急現場経験に基づく実践力を培う強みがあり、病院救命士は病院の医療現場に基づく多職種でのチーム医療や感染対策、医療安全に強みを持っており、それぞれの研修体制を含めた現状や現在抱えている課題、それに対する改善策の検討や将来に向けた展望などを発表いただき、救急救命士の教育体制の現状を振り返りつつ、「教えられる側」から「学び続ける専門職」への方向性を模索したいと考えています。
32. 救急安心センター(#7119)が地域救急医療に与える影響
「救急安心センター」が地域の救急医療に与える影響について多角的に検討します。まず、センター設置前後や相談件数と救急搬送数の変化を分析し、#7119導入が救急体制にもたらした効果や意義を明らかにします。本事業は、不必要な救急搬送の抑制にとどまらず、重度傷病者の早期発見や、適時・適切な医療機関への誘導といった重要な役割も担っています。また、高齢化社会の進展や独居高齢者増加といった社会的変化を踏まえ、市民の安心・安全にも寄与している点に注目します。今後は救急需要増加に対応するため、救急車増隊に充てるべきか、救急安心センター等の適正利用促進事業へ投じるべきか組織運営体制の再検討も必要であり、救急隊員が現場で実感する変化にも触れ、存在意義について多面的に議論します。最後に、AIの導入やSMSによる予後調査といった今後の新たな取り組みも見据え、地域救急医療における救急安心センターの役割と将来像について議論を深めます。
33. 救急外来への臨床検査技師の参画を難しくしているのは何か (Part II)
昨年の本学会(28回大会)において、救急外来に出たいが出られない若手技師の苦悩や、出したくても施設事情により出せない中間管理職の苦悩が実臨床から討論されました。「チーム医療」や「多職種連携」の必要性や有用性は論を待たないと思いますが、それらをいかにして実践・推進・浸透させるかについては、多くの医療機関が悩み模索しているところです。今回の企画の目的は、臨床検査技師が医療チームの一員として救急外来で救急医療に参画することの障壁について、演者と聴衆とのディスカッションにより解き明かしたいと考えております。臨床検査技師が救急外来業務に参画する第一の障壁は人員の確保ですが、人員が確保されるだけでは救急医療に参画できるわけではありません。次の課題は、救急医療に関わる知識と経験不足です。臨床検査技師の教育課程には救急外来での実習は組み込まれておらず、知識と経験がない状態で救急外来に配属される臨床検査技師の不安は容易に理解できます。したがって、今回PartⅡと題し、救急外来に出られない施設、出ている施設の演者を招き、どのようにすれば救急外来に出て活動できるかについて、率直に議論したいと考えております。
34. その緊急検査、急ぐ?急がない?救急現場の本音トーク
緊急検査は、限られた時間の中で迅速かつ適切な診断と治療方針の決定を行う救急医療において不可欠です。従来の血液検査や画像検査に加え、近年は微生物同定のための質量分析、迅速薬剤感受性検査、中毒原因物質を同定する機器分析や血中濃度分析など、様々な検査手法が臨床現場に導入されています。これらの検査は診断精度を高め、初期抗菌薬の適正な選択や中毒患者の治療方針の迅速な決定に大きな利点があります。一方で、導入や運用にかかるコスト、人員確保、機器管理などのリソース面の課題、検査に依存しすぎることによる臨床判断力の低下、さらに検査結果が必ずしも即時の治療効果に直結しないといった問題もあります。本セッションでは、救急医療における緊急検査の必要性について各職種の立場から議論し、最新技術と実臨床のバランスを踏まえた検査活用について多面的に検討することで、救急医療の質向上につなげることを目指したいと思います。
35. CEが関わる急性期治療:ECMO・CRRT・IABPの適応と限界
―「現点」での実症例から判断力を養い、適応と限界を探る―ECMO・CRRT・IABPといった急性期の補助治療は、救命に直結する重要な医療技術です。しかし、その適応は症例ごとに慎重な判断を要し、治療開始や撤退のタイミングを誤れば、患者の予後やチーム全体の方針に大きな影響を及ぼします。本セッションでは、実際の症例を通じて、重症度評価・治療方針決定の過程を多職種の視点から検討し、臨床工学技士(CE)が現場で果たすべき役割を明確にします。さらに、限界を見極めるための倫理的視点や、治療継続の可否を議論する際のチーム内コミュニケーションにも焦点を当てます。急性期医療の「現点」に立つCEが、技術だけでなく判断力と調整力を磨き、チームに貢献するための実践的な学びの場とします。
36. 救命の最前線を語る:CE・医師・看護師・救急救命士クロストーク
―多職種で「現点」を共有し、未来の頂点像を描く―救命医療の成果は、医師・看護師・救急救命士・臨床工学技士(CE)といった多職種の連携によって支えられています。本セッションでは、各職種が現場で直面する課題や成功体験を率直に語り合い、チーム内での立ち位置や役割の理解を深めることを目的とします。具体的には、急変対応や機器管理、情報共有の工夫など、日常の「現点」での取り組みを共有しつつ、救命医療の原点である初動対応の学びと、将来的に目指す高度救命医療の「頂点」とを結びつける議論を行います。参加者は、多職種間のコミュニケーションや調整力を再確認し、チーム全体で救命力を高める視点を得る場とします。
37. 働き方改革に伴う地域救急医療崩壊への対策
2024年4月より医師の働き方改革の新制度が施行され時間外・休日労働の上限時間が設定されました。これに伴い一部の施設では宿日直体制の維持が困難となり救急患者の受け入れを制限せざるを得ない事態が生じております。この問題に対しては各施設、地域において施設間連携、医療者間でのタスクシェア、不急の受診を控えるよう市民への啓発など様々な工夫を行い救急医療体制の維持に努めている現状があります。本セッションは各施設、地域における取組を共有し、議論することで救急医療体制の改善のためのヒントを参加者に持ち帰ってもらうこと、さらには社会や行政機関に対して必要な提言を行うことを目的とします。
38. STAT画像所見報告の目指すところ
日本医学放射線学会と診療放射線技師会から発出された「生命予後にかかわる緊急性の高い疾患の画像(以下STAT画像)所見報告ガイドライン」において、指摘するべき疾患やその報告方法について言及されたところでありますが、日本救急撮影技師認定機構が行ったアンケート調査では、指摘している疾患は多岐にわたり、その報告記録はガイドライン推奨のRIS(放射線科情報システム)と電子カルテ保存としている施設が同じくらいの割合でした。指摘疾患や報告システムについて、ガイドラインとの乖離が明らかとなったところです。本セッションでは、今日のSTAT画像所見報告の取り組みや現状をふまえ、今後あるべきSTAT画像所見報告について議論します。
39. 転院搬送を含めた救急業務の有料化の是非について ~救急車の適正利用のために~
救急搬送の有料化については以前から話題になっていますが、有料化の議論を進めるためには、その目的を明確に設定する必要があると考えます。救急需要抑制の観点から、消防本部では、救急車の適正利用についてこれまで市民に広報していますが、仮に需要抑制を有料化の目的とすれば、不要不急の救急要請の減少が見込まれ、一定の効果が出ると考えられます。また、全国的に転進搬送は交通事故への出場よりも多くなっており、転院搬送救急患者連携搬送料について考慮する必要があるかも知れませんが、転院搬送も有料化することで抑制できる可能性があります。例えば、有料化により収入が自治体の財源になるのであれば、公立病院の規模拡充や福祉行政の充実強化が可能となり、住みやすい街づくりに寄与できる可能性があります。一方で、消防機関による救急業務は安心安全な市民生活には欠かせないものであり、救急車による転院搬送は医療機関にとって欠かせない存在です。松阪市地域や茨城県で実施されている選定療養費を徴収する取り組みについて考察し、理解を深め、救急搬送のあり方を再確認し、有料化に伴う市民、医療機関及び消防機関の課題を明確化し、3者にとって最良の形を模索したいと思います。
40. 救急外来における重症患者の安全な体位変換・移動:多職種協働による実践的アプローチ
救急外来では人工呼吸器やECMOなどの生命維持装置を装着した重症患者への対応が求められますが、これらの患者の体位変換や移動は、医療安全と医療従事者の身体的負担の両面から重要な課題です。不適切な移動は、気管チューブやカテーテル類の事故抜去、循環動態の悪化、医療従事者の腰痛などの労働災害を引き起こす可能性があります。本セッションでは、人工呼吸器・ECMO装着患者を含む重症例を提示し、医師、看護師、理学療法士、臨床工学技士などの多職種が、それぞれの専門的視点から安全な体位変換・移動の方法について議論します。医療機器管理、循環呼吸動態の評価、ボディメカニクスを活用した移動技術など、各職種の知識と技術を統合し、患者安全と医療従事者の健康を両立させる実践的手法を共有します。
41. 現場のニーズに応える異常値報告とは
二次救急病院の多くは、臨床検査技師が救急診療に参画できていないのが現状です。24時間救急診療に携わることが理想ではありますが、いきなり実現することは困難です。しかし、検査室内に居ながらでも救急医療に貢献できることはあります。医師は問診・身体所見から疾患を絞り込む過程で検査を行いますが、予想された異常値を電話連絡しても付加価値は生まれません。我々臨床検査技師も絞り込みの思考過程を共有しながら検査を行い、予期せぬ異常値が出た際には積極的に報告・追加検査の提言を行うべきです。紹介状や電子カルテを活用し、主訴・バイタル・既往歴・服薬歴・検査依頼内容から患者情報を把握したうえで、救急医が「今ほしい情報」や「予期せぬ結果」といった付加価値を見極め、直接報告することが重要です。その積み重ねにより、救急現場に臨床検査技師が必要であるとの認識が生まれるはずです。今回のパネルディスカッションでは、救急医には症候ごとに臨床検査技師へ求める情報を提示していただき、臨床検査技師には、単なる異常値報告ではなく根拠に基づいた報告につなげるための情報共有の場としたいと考えております。
42. 救急終末期看護における倫理的課題と意思決定支援
救急領域においてはあらゆる治療手段を講じても救命困難となり、終末期ケアへと移行する患者もいます。終末期ケアへと移行する患者は年齢、性別、原因、社会的背景も様々です。その中で患者の尊厳や意思を尊重する倫理的配慮が求められています。特に意思表示が困難な高齢者や家族との意思疎通が不十分な状況でが治療の選択や中止に関する判断が医療者に委ねられることも多くあります。このセッションでは救急終末期看護における倫理的ジレンマを取り上げ、看護師が果たすべき役割と意思決定支援の実践について事例を交えながら多角的に検討したいと考えます。
43. 有事に持続する医療のために―資源調整と多職種連携の展望
近年、災害や感染症流行などにより医療資源の需給バランスが大きく揺らぐ状況が続いています。医療を持続的に提供するためには、病院単体の対応にとどまらず、行政や地域社会との連携が不可欠です。本パネルでは、病院内で横断的に機器管理や医療支援を担う臨床工学技士の役割に注目します。彼らは医師・看護師との協働を通じて現場を横断するコミュニケーターですが、行政や地域における認知は十分に進んでいません。一方、薬剤分野では薬事コーディネーター制度が確立し、学会と行政が連携して災害時の供給調整を実現しています。本討論では、行政担当者、薬剤師、臨床工学技士が一堂に会し、平時から資源を備え、有事に持続可能な医療をいかに守るかを多角的に議論します。
44. 来るべき巨大災害に備えて、臨床検査技師に求められる備えと使命
災害発生時における医療体制の継続には、事前の備えが極めて重要であり、その中核となるのが事業継続計画(BCP)の策定です。BCPは病院の規模や機能によって内容が大きく異なり、地域中核病院から大学病院まで、それぞれの資源と体制に応じた現実的かつ実行可能な計画が求められます。今回、各規模の医療機関がどのようにBCPを構築・運用しているのかを共有し、平時からの連携体制と情報交換を図ることで、より強固で実効性のあるBCP策定を目指します。また、災害時に多数の傷病者が来院した際には、臨床検査技師が果たすべき役割も大きいです。限られた人員・資源の中で、救急トリアージに必要な検査を迅速かつ正確に実施し、診療判断を支援することが求められます。検体検査・POCT の活用、機器稼働優先順位の決定、停電時対応などについては、平時からの訓練とマニュアル整備を通じて実践的な対応力を高めることが重要です。本発表では、災害対応力向上のためのBCP強化と臨床検査技師の具体的な役割について考察します。
45. 臨床救急IPEセッション ーこの症例を各職種はどう対応する?ー
救急医療現場では多職種連携が不可欠ですが、各職種の役割や思考過程を相互に理解する機会は限られています。本セッションでは、初療室で実際に遭遇する症例を提示し、医師、看護師、診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士、理学療法士、MSW、救急救命士など多様な職種が、それぞれの専門的視点からどのように患者を評価し、どのような対応を考えるかをディスカッション形式で共有します。各職種の思考プロセスや判断基準、実施可能な介入を明らかにすることで、互いの専門性への理解を深め、より効果的なチーム医療の実現を目指します。本セッションを通じて、参加者は自職種の役割を再認識するとともに、他職種との連携ポイントを学び、日常診療に活かせる実践的な知見を得ることができます。
46. 中堅CEの選択:現場でどう動く?どう伝える?
臨床工学技士(CE)は、救急・集中治療領域において生命維持管理装置の専門職として重要な役割を担っています。特に経験を積んだ中堅CEは、日々の業務遂行だけでなく、後輩の育成や多職種間の調整といった”橋渡し役”としての力量が求められる段階にあります。本セッションでは、急変対応や機器トラブル、業務優先順位の判断など、現場で瞬時に求められる「動き」と「伝え方」について具体的事例を交えて検討します。また、医師・看護師との連携の中で、専門性を保ちながら柔軟にチームを動かすためのコミュニケーション戦略や、組織内での調整力を磨く視点を提示します。中堅期に直面する”迷いどころ”を共有し、各自が自らの立ち位置を再確認する機会とすることで、次世代リーダーとしての成長方向性を明確にすることを目的とします。
47. 技術の“頂点”を目指して:CEの専門性をどう深めるか?
―専門性深化を通じて「頂点」を目指す姿を描く―臨床工学技士(CE)が専門性を磨き、現場での信頼と影響力を高める道は多岐にわたります。専門認定取得、学会発表、地域医療や他施設との連携など、個々のキャリアに応じた挑戦が存在します。本セッションでは、先駆的な活動を行うベテランCEを招き、専門性を深める過程で得られた経験や学びを共有します。具体的には、知識・技能の向上のみならず、教育・研究・地域貢献を通じてCEとしての「頂点」を目指す意義を議論します。参加者は自身のキャリアの可能性を再認識し、専門性深化の方向性を具体的に描く機会とすることで、未来のCE像を考える指針を提供します。
48. 特定行為と指示医師教育の3拍子〜原点・現点・頂点から考えるMC体制〜
救急救命士の特定行為は医師の具体的指示に基づいて実施されますが、その指示を担う医師の体制には地域差が大きいです。例えば、東京消防庁では「救急隊指導医」が指令室に24時間常駐し、特定行為に関する具体的な指示や助言を行う制度が整備されております。横浜市でも司令センター常駐の救命指導医が搬送先選定や現場支援を担っております。一方で、多くの地域では各病院のホットライン経由での指示が中心であり、メディカルコントロール(MC)体制やeラーニング整備が進んでいるものの、過去に千葉県で問題となったアドレナリン投与の事例を振り返ると、教育や評価の仕組みには依然として課題が残ります。今後、アナフィラキシーに対するアドレナリン自己注射(エピペン)や使用可能な薬剤の拡大など、プレホスピタル領域での特定行為が広がっていくことが予想されます。その中で、指示医師教育の標準化は喫緊の課題です。そこで、消防の指令センターに医師が常駐して指示要請に対応している地域と、各病院ホットライン経由で指示を行っている地域からそれぞれ演者をお招きし、体制の実態や長所・短所をご紹介いただきます。そのうえで、今後のMC医師の教育体制について議論を深めたいと考えます。
49. 院外心停止ー蘇生医療の3拍子(原点から現点。そして頂点へ)
院外心停止(OHCA)は依然として主要な死亡原因の一つであり、その救命率向上は救急医療の最大の課題の一つです。2025年にJRC蘇生ガイドライン2025が公開されますが、本シンポジウムでは今回学会のテーマとなっている「原点から現点。そして頂点へ」という三つの視点から、蘇生医療の歩みと今後の未来を考察します。「原点」では院外心停止における蘇生のこれまでの歴史や社会的意義を振り返り、「現点」では日本における院外心停止の最新データや現場の課題を共有します。そして「頂点」では、最新技術の導入、地域社会や世界との連携強化を視野に入れた今後の展望を議論します。多職種・多角的な視点を持つ演者が集い、科学的根拠と臨床現場の知見を融合させ、救命率向上のための実践的戦略を探る場としたいと思います。本企画を通じ、蘇生医療の原点を再確認し、現状を直視しつつ、未来への挑戦の方向性を共有することを目的とします。
50. 動かせ、運命。動かせ、AED。~当たり前に使用するために~
突然の心停止に対する最も有効な治療法の一つが早期除細動であり、その鍵を握るのが自動体外式除細動器(AED)です。昨年度、日本においても一般市民がAEDを使えるようになって20年の節目を迎え、社会的な認知度は高まってきました。しかし「そこにあるAEDを、誰もが当たり前のように使える」という段階には、いまだ十分に至っておらず、まだ多くの課題が存在します。本シンポジウムでは「動かせ、運命。動かせ、AED。~当たり前に使用するために~」をテーマに、AEDの真の普及を目指し、実践的な議論を行います。救命の連鎖の中でAEDが「当たり前に使われる存在」となる社会の実現に向けて本企画が、臨床・教育・政策を横断した新たな3拍子揃った行動の契機となることを期待します。
51. これだけは押さえといて! ~外傷と循環器症例から学ぶ救急の基礎ワード~
救急現場では、外傷と循環器疾患は遭遇頻度が高く、初療の成否が患者の転帰に直結する重要な領域です。こうした場面では多職種が同時に関与しますが、その際に課題となるのが職種間で共有されにくい「基礎ワード」です。バックボードやイモビライザーといった外傷関連用語、アドレナリン投与・血液ガス・心エコーなど循環器救急で飛び交う用語は、学ぶ機会が限られる職種にとっては十分に理解されないまま現場で遭遇することも少なくありません。JPTECやICLSといった研修を全員が受講できるわけではないという現状を踏まえると、学会という場でこれらの基礎ワードを整理し、多職種が共に学ぶ機会を設けることには大きな意義があります。本企画では、「外傷」を救急隊・医師・放射線技師を中心に担当し、「循環器疾患」を医師・薬剤師・臨床検査技師が中心となって取り上げ、職種ごとの立場から初療に必要な知識を提示します。臨床検査技師は両領域を総括し、血液ガスを中心とした評価を通じて外傷と循環器を橋渡しし、「救急の基礎ワード」を通じた多職種の協働強化を目的といたします。
52. AIを利用してどんどん論文を書こうー私のAI活用法ー
近年のAIの進歩は目覚ましく、AIを利用するか否かではなく、AIをいかに利用するかの時代に入ったと言えます。日常臨床の合間をぬって研究や論文執筆を行う医療従事者にとって、AIは必須のアイテムになりつつあります。一方で、ファクトチェックや倫理的問題等、使用の注意点も存在します。本セッションでは、日頃からAIを精力的に利用して論文執筆を行っている会員諸氏にその利用法を発表していただき、より有効な活用法や注意事項について理解を深めて頂きたいと考えます。
53. 救命救急センターの医療機器管理はできている?
救命救急センターには多くの医療機器が存在しています。その医療機器の管理は臨床工学技士が行うべきですが、常駐して管理を行っている施設は少ないのが現状です。医療機器の適切な管理は患者の安全確保に直結しており、特に救命救急センターのような緊急性の高い現場では、機器の故障や誤作動が重大な事故につながる可能性があります。今回、救命救急センターの医療機器の管理について討論し、危機管理を徹底することで安全な救命救急センターの運営につながると考えています。これにより、医療スタッフが安心して治療に専念できる環境を整えることが重要です。救命救急センターでの医療機器の管理の重要性について情報共有をしたいと考えています。
54. 救急現場デビュー:若手CEが乗り越えた初めての“非常時”
―救急医療の「原点」となる若手の体験を振り返り、学びを未来へつなげる―救急現場における臨床工学技士(CE)の初動対応は、医療チームの安全と治療成績を左右する重要な局面です。若手CEにとって、初めて経験する急変対応や夜間呼出しは、緊張と不安の中で自らの判断力・対応力が試される瞬間であり、その体験は今後の成長の礎となります。本セッションでは、若手CEが直面した”初めての非常時”を具体的に振り返り、どのように乗り越え、何を学び取ったのかを共有します。また、失敗や戸惑いを糧にどのように自信へと変えていったのか、指導者やチームからの支援がどのように機能したのかを多面的に検討します。救急医療の現場で成長する若手の姿を通じて、教育・育成体制のあり方を見つめ直し、次世代CEが安心して一歩を踏み出せる環境づくりのヒントを探ります。
55. 人工呼吸器・ECMO・CRRT入門とトラブルシュート
―「原点」として基礎知識を固め、トラブル対応力を養う―救急・集中治療領域において、人工呼吸器、ECMO、CRRTは生命維持管理の三本柱として臨床工学技士(CE)が確実に習熟すべき重要機器です。しかし、若手CEにとっては複雑な操作や多様なトラブル対応に不安を抱くことも多くあります。本セッションでは、各装置の基本原理・構造・設定の考え方をわかりやすく整理し、現場で頻発するトラブル症例を通じて、原因の見極め方と実践的な対応手順を学びます。また、医師・看護師との連携の中で、CEとしてどのように状況を報告・共有すべきかといったコミュニケーション面にも焦点を当てます。基礎知識の「原点」を確実に押さえることで、若手が自信を持って現場対応できる力を育成し、将来的な応用力・判断力へと発展させることを目的とします。
56. つなぐ、救急患者の薬剤情報のバトン-medication reconciliationの3拍子-
救急医療の現場では、患者の薬剤情報を正しく入手し、確実に伝達することが次のケアにつながる極めて重要な要素です。計画的な入院ではあらかじめ薬剤情報を準備できますが、救急搬送される患者の多くは不完全な情報のまま入院します。そのため、入院前から退院後までの一連の流れにおいて、薬剤情報をいかに正しく「つなぐ」かが課題となります。救急領域では、①入院前:搬送時に限られた情報源から薬剤情報を正確に収集すること、②入院中:緊急手術や集中治療室から一般病棟への移動など、多様なケア移行の場面で薬剤情報を漏れなく伝達すること、③退院後:自宅退院や転院に際して情報を確実に橋渡しすること、の三つの局面が重要です。これらはまさに「三拍子」と言え、いずれが欠けても患者安全に影響を及ぼします。本シンポジウムでは、救急領域における medication reconciliation をキーワードに、各施設が実践している工夫やシステムを共有し、薬剤師を含む多職種がどのように協力し合えるかを議論します。薬剤情報を「つなぐバトン」として捉え、その継承の質をいかに高めるかを考え、患者安全を守るための実践的なヒントを参加者の皆さまと共に探っていきたいと思います。
57. 高齢者救急における看護師の役割
団塊の世代が75歳を迎える2025年を迎え、現在では団塊の世代ジュニアが65歳以上となり、高齢化率が35%、生産人口の減少による進行くな労働人口不足する2040年問題への対策が急務とされています。その中で救急医療における高齢者問題は医療・福祉・地域の連携を問う重要な社会的な問題です。救急領域の高齢者問題としては①救急搬送の増加(入口問題)、②入院後の生活困難や帰宅困難な高齢者の増加(出口問題)、③多疾患・多剤服用による病状の把握の難しさ、④認知症やネグレクト、虐待などの非医療的な問題、⑤社会的背景、などがあります。その中で看護師は「医療者」であると同時に「生活の代弁者」「家族の支援者」「チームの調整役」として救急現場で多面的な実践が必要となります。高齢者救急における看護師の役割を共有し、今後への示唆を得たいと考えます。
58. RRS/院内心停止ー国際標準にのっとった院内急変対応への挑戦
院内心停止例の転帰は医療の進歩とともに改善傾向にあるものの、依然として低い割合で推移してます。院内心停止例の転帰改善には、標準化された記録様式を用いた実態把握と蘇生プロセスの可視化、それに基づくシステム改善というQuality Improvementのプロセスが求められます。2022年の急性期充実体制加算の新設を機に様々な施設でRapid Response Systemの構築が進んでおります。更に、超高齢化社会を迎えるわが国において今後はAdvance Care Planningを考慮した治療判断やスタッフへの蘇生教育の実施と効果検証といった院内心停止に対する新しい治療戦略の検討が必要です。本セッションでは、各施設における「院内急変」の現状を公募発表いただき、院内急変体制の今後のあり方を探ります。
59. 重篤疾患セッション(院外心停止・ACS・敗血症)
―救命医療の原点・現点・頂点を貫く疾患対応を探る―院外心停止、急性冠症候群(ACS)、重症敗血症はいずれも救命医療における中核疾患であり、臨床工学技士(CE)の専門性が大きく発揮される場です。本セッションでは、プレホスピタル段階での初動対応(原点)から、病院到着後の迅速な評価・処置(現点)、さらにECMO・CRRT・IABPなど高度治療の適応と実施(頂点)までを一貫して検討します。症例を通じて、各段階における判断のポイントやCEとしての関わり方、他職種との連携の重要性を整理することで、救命医療におけるCEの使命と役割を再確認します。若手から中堅まで、現場力と臨床判断力を磨く実践的な学びの場とします。
60. 救急画像検査最前線
救急医療における画像検査は治療の方向性を決める重要な検査の一つです。近年、スピーディーな検査対応につながるシステムや撮影として、Hybrid ERやWhole-body CTが注目され取り上げられることが多い傾向にあります。一方で、AIやディープラーニング(深層学習)などを含め、近年、画像検査機器の技術的進歩は目覚ましく、特にCT装置では多くの技術が開発され、臨床での応用が進んでいます。また、一般撮影領域においても静止画のリアルタイム表示はもはや特別ではなく、動画対応かつ画像解析技術の向上が進んでいます。救急診療の画像検査は、スピードに加えその精度としての技術を認知し採用していくフェーズに入っていく必要があります。本セッションでは、超音波やCT検査、血管撮影などの救急画像検査の最前線について取り上げ、救急診療の精度向上につなげます。
61. 救急医療におけるエビデンス定着への挑戦―“橋渡し救急ナース”の取り組みと多職種の視点
救急現場では、「急性・重症患者看護専門看護師」や「救急看護認定看護師」「集中ケア認定看護師」「クリティカルケア認定看護師」といった、専門性の高い看護師が中心となって、日々エビデンスに基づいた看護実践を通じて患者ケアの質向上に取り組んでいます。しかし、その努力は個人や部署内で完結しがちで、多職種やチーム全体に十分に伝わらないこともあります。本セッションでは、エビデンスを現場に橋渡しする看護師(”橋渡しナース”)の実践や工夫を取り上げ、チームのキーパーソンとしてエビデンスを共有する工夫を探ります。スタッフが行動できるまで試行錯誤する過程、エビデンスを共有する仕組みづくり、多職種との信頼関係構築といった、スタッフの共感を広げるための地道な活動を具体的に紹介します。さらに、多職種の視点から「看護師にどのようなエビデンスを共有してもらえると役立つか」についても意見交換します。参加者が自部署で応用可能なアイディアを持ち帰り、チーム全体で救急看護の質向上を実現するきっかけとすることを目的としています。
62. 急性薬物中毒患者における初期診療時の臨床検査技師の役割
多職種連携による急性薬物中毒患者の初期診療に関しては、昨年の第28回臨床救急医学会や第47回日本中毒学会において、薬剤師による起因物質の絞り込みや初期診療サポートの活躍が多数報告されました。しかし、初期診療時に行われる尿中薬物検査キット、血液ガス分析、FAST(超音波検査)などの検査技術と正確性については、薬剤師よりも臨床検査技師の方が専門性に優れていると考えます。また、イムノクロマト法による尿中薬物検査キットは多職種で実施可能ですが、急性薬物中毒では検査キットのみでは対応が困難な、パラコート中毒、有機リン系農薬中毒、カフェイン中毒などの症例も多く存在します。そのため、初期診療時の薬物検査は検査室で対応することが妥当と考えます。しかし、初期診療段階で検査室が関与できているかは施設により差があり、冒頭の薬剤師の活躍は、検査室が初期診療に介入できない現状下での対応とも捉えられます。したがって今回、本企画では急性薬物中毒における初期診療時に臨床検査技師が果たすべき役割を再整理し、検査室が適切に関与できる体制構築について議論したいと考えています。
63. 「災害対応における常設型専従対応室は医療に必要か?」 ~行政・消防の危機管理室の実態から学ぶ、医療における設置の利点と課題~
大規模災害や感染症流行などの危機において、行政や消防では危機管理室や災害対策室を設置し、情報集約・意思決定・指揮系統を一元化する体制が整備されています。一方、医療機関では、災害対策本部を臨時に立ち上げることはあっても、平時から専従の対策室を常設している医療機関は限られており、災害拠点病院といえど全国でも1割以下という状況にあります。しかし、BCP(事業継続計画)の定期的な更新やBCM(事業継続マネジメント)の実効性を高めるためには、平時からの体制整備と専従部署の役割が重要であると考えます。本セッションでは、行政や消防の危機管理室の業務内容や運用実態、そして医療機関における災害対策室を有する病院の活動などを参考に、医療における専従対応室の設置がもたらす利点、導入に向けた課題、そして必要性について多角的に議論します。参加者には、組織間の知見を共有し、医療現場における災害対応力強化のための現実的な3拍子が揃う方策を考える契機を提供します。
64. 都市部と地方での救急需要の違いと対応策
現代日本の救急医療は、人口動態の変化によって、都市部と地方で異なる深刻な課題に直面しています。都市部では人口の集中によって救急搬送が増加し、医療機関の受け入れが逼迫しているのが実情です。一方、地方では高齢者の増加と医療機関の統廃合により、搬送距離の長大化や現場対応の難しさが顕在化しています。このように、都市と地方では救急需要の「質」と「量」が大きく異なるため、地域ごとに最適化された持続可能な救急体制の構築が喫緊の課題です。具体策としてICTの積極導入、ドクターカーやヘリコプターの効率的な活用、住民への分かりやすい啓発活動などを、それぞれの地域事情に合わせて展開する必要があります。こうした取り組みを通じて、日本の救急医療体制の未来像を考察したいと思います。
65. 消防救命士の再教育(病院実習)の工夫
救急救命士の役割は、救急現場と搬送途中における生命の危機回避、適切な搬送医療機関の選定、迅速な搬送にあります。再教育として病院実習が2年間で48時間程度とされ目標も定められてますが、各病院・消防機関・地域MC協議会により解釈は多様で標準的とは言い難いです。病院実習とは、消防救命士が病院へ搬送された傷病者への医師・看護師の診療を見学することで、救急要請された同類の傷病者に現場で有益な救護と適切な病院選定ができるための技能向上の場と考えます。以下について病院実習での工夫や改良を報告いただき、再教育の3拍子が整った標準化に繋がることを期待します。・実習内容:生理学的所見の程度に沿った救護(迅速性)、傷病に沿った重点観察や処置(優先性)、病院へ収容依頼時の要点をとらえた伝達など・実習病院:傷病や重症度・緊急度を考慮した病院選定を学習する場として救命救急センターの必修化や全二次救急病院の研修など・個々の救命士に合った実習:キャリアや目的を加味したオーダーメードの実習計画など・他機関(病院)で実習する消防救命士のアメニティーやストレス緩和:スクラブ作成や複数救命士受入体制など・その他:救急外来に患者が不在(閑散期)時の実習対応など
66. これができれば大丈夫!救急隊員必須のコミュニケーション能力と説明スキルのワークショップ
傷病者やその家族との現場でのコミュニケーション能力と傷病者の状態・状況を正確に医療機関へ伝える搬送連絡の説明スキルは、救急隊員が身につけるべき2大スキルです。これらのスキル活用を想定した各自が思う最良の現場活動をパネルディスカッション形式で発表を行い、現場活動の参考としていただき、救急隊員スキルの底上げを図りたいと思います。①コミュニケーション能力では、搬送事案よりもはるかに問題になることが多い不搬送事案について取り上げます。安全性が確保された「明らかに軽症」な事案において、傷病者やその家族の不安な気持ちに寄り添い、救急車本来の役割をわかりやすく伝え、具体的な代替案を提示し、きちんと納得してもらいます。そんな対応能力を披露していただきます。②搬送連絡の説明スキルでは、医師へいかにわかりやすく伝えられるかについて、各自のこだわりや留意点を披露していただきます。主に救急隊長が担うことが多い搬送連絡ですが、救急隊長が他隊の搬送連絡を聞く機会はほとんどないので、説明スキル向上の参考としてもらいたいです。
67. 高齢者救急の出口問題の現状と取り組みについて~全国6ブロックの医療ソーシャルワーカーが伝える支援のかたち~
高齢者救急における出口問題は、医療機関の病床運営において非常に深刻な課題となっています。その背景には受け入れ先不足の問題、本人の意思確認が困難な場合の治療同意やACPの問題、そのほか地域の資源の偏りや格差など多様な要因が挙げられます。例えば受け皿となりうる回復期病床の10万人に対する割合には地域格差があり、平均を下回っている地域では転院先を確保するのに苦慮している現状があります。本セッションでは全国6ブロック(北海道・東北、関東、北陸・中部、近畿、中国・四国、九州・沖縄)で活躍する医療ソーシャルワーカーの実践報告を通して、各地域の現状を共有し、救命病棟からの退院支援、地域との連携体制の取り組みや工夫を多角的に検討します。加えて、高齢者が最も増える2040年に向けた高齢者の出口問題について行政の担当者も交えて課題解決に繋がる意見交換の場にしたいと考えます。
68. 医療のデジタル革命!マイナンバーカードが拓く連携と効率化
デジタル化が加速する現代において、マイナンバーカードの利活用が本格化しており、単なる身分証明書に留まらず、健康保険証や運転免許証としての機能も統合され、私たちの生活の様々な場面でその役割が拡大しています。この動きは医療分野においても例外ではなく、マイナンバーカードは傷病者の医療情報を共有するための重要なツールとなっています。本パネルディスカッションは、マイナンバーカードが医療現場にもたらす変革に焦点を当て、各医療従事者の視点から医療現場における活用の可能性について議論し、日常診療における業務効率化に留まらず、災害時の迅速な情報連携時の課題などを深堀りし、今後の展望について多角的に考察します。この議論が、日々の業務に活かせるヒントとなり未来の医療を創造するきっかけとなることを目指します。
69. 多職種で考えるリアル大量出血 ~相互理解による明日からの調和~
救急医療において、ハイリスク外傷や産科出血などでは輸血による治療が行われます。特に大量輸血時においては、個人の力だけで乗り切ることは困難であり、チーム力を活かした医療を展開する必要があります。しかし、各職種において大量輸血時の見方や考え方が異なることが散見され、また不安に思う点も職種により異なります。本企画では、実際に各職種が大量出血時にどのように考え、行動し、報告に至るのかについて、それぞれの立場から発言していただきます。そして、各職種に対する疑問点や困難に感じていることをお互いに話し合うことで、職種を超えた調和を生み出し、大量出血(輸血)時における最高のOutcomeを迎えられるようにしたいと考えております。
委員会企画
70. シンポジウム:国際委員会:アジア各国のEMSの過去・現在・未来について
国際委員会の発足以降、EMS AsiaやACEMを通じて盛んに交流を行ってきました。その中で、日本の関係者も病院前救急医療の開発支援に携わっています。それから一定の時間が経過し、アジア、特に東南アジアや南アジアの地域で著しい発展が見られます。現状の発展度合いを改めて確認する時期にあると考えます。ICTの進展により、急速なシステム改善を遂げた国もあり、日本もその取り組みから学ぶべき点が多いでしょう。一方で、依然として各国で解決すべき課題も存在します。これらの現状課題や今後の方向性を双方で共有し、相互の発展に役立てたいと考えています。
71. シンポジウム:全国の救急隊の搬送にかかわる身体的・心的負荷の現場と今後の改善策を議論する 2025年調査報告
現在、高齢化・軽症患者などの搬送が増加し救急医療搬送体制の逼迫が叫ばれています。平行してそれを支える救急隊員の身体に大きな負担がかかってきています。本セッションは、日本臨床救急医学会が2023年に引き続き2025年に実施した、560を超える消防本部、16,000人を超える救急隊員から得た救急隊員に起きている体への負担についてのアンケートをしめし、今後我々が、救急隊員におきている身体的ならびに心的負担をどの程度発生しており、どのように改善していくかについて議論していくものです。5名の演者により発表をしていただきディスカッションする予定です。
72. シンポジウム:医療機関の所属する救急救命士に関する検討委員会:病院救命士認定制度の創設に向けて~病院救命士のキャリアアップと専門性確立を目指して~
病院救命士の役割はますます重要となっており、その専門性と質の向上が求められています。このような状況の中、病院救命士の専門性を体系的に認定し、キャリアアップの道筋を明確化する認定制度の創設を望む声が高まっています。日本臨床救急医学会は、この課題に対してどのような役割を果たすべきでしょうか。消防救命士の指導救命士制度、救急科専門医・指導医制度、救急認定看護師制度などの既存制度を参考としながら、病院救命士認定制度の必要性と方向性について議論を深める必要があります。本シンポジウムでは、病院救命士認定制度の必要性、制度設計、運用方法等について多角的な視点から検討し、制度創設に向けた機運を醸成することを目的としています。病院救命士の専門性、キャリアアップ、認定制度に関する演題を広く公募いたします。
73. シンポジウム:人生の最終段階における傷病者の意思に沿った救急現場での心肺蘇生のあり方 ~全国での実践と知見の共有~
人生の最終段階にある傷病者が心肺蘇生を望まず、安らかに最期の時を迎えたいと希望している場合であっても、心停止時に119番通報がなされ、出動した救急隊が家族や関係者から「傷病者は心肺蘇生等の実施を希望していない」と伝えられる事例が生じています。こうした状況を踏まえ、2017年に日本臨床救急医学会が「人生の最終段階にある傷病者の意思に沿った救急現場での心肺蘇生等のあり方に関する提言」を公表しました。これを契機として消防庁による検討会なども開催され、現在では、終末期の心肺停止傷病者に対して駆けつけた救急隊が、傷病者の意思に沿って救急現場において心肺蘇生を中止できる対応が標準的なものとなりつつあります。本シンポジウムでは、委員会が実施した全国の消防本部を対象としたアンケート調査の結果を共有するとともに、各地域におけるより具体的な実践状況と課題、今後のあるべき対応について議論し、終末期救急医療のさらなる適正化と標準化に寄与することを目的とします。
74. パネルディスカッション:小児病院前救護の質向上にむけて解決すべき課題
小児病院前救護の質を高めるために、救急度判定や搬送先選定の基準、教育の普及、救急救命処置の拡大に関する制度上の課題を整理し、今後の体制構築に必要な対応策について、多職種で議論したいと思います。
75. パネルディスカッション:G2025を踏まえたバイスタンダーサポート体制
バイスタンダー体制検討委員会はわが国のバイスタンダー体制の現状を明らかにし、体制の強化を図ることを目的に活動をしています。バイスタンダーによる応急手当の実施を増やしていくためにはバイスタンダーに対する心的ストレスを含めた様々なサポート体制の構築が必要です。わが国においても様々な取り組みが行われているがまだ十分とは言えません。JRC蘇生ガイドライン2025でもバイスタンダーに対するサポート体制は取り上げられる予定ですが、それを踏まえた本邦のバイスタンダーサポート体制の今後について、現状や課題を踏まえて議論を行いたいと思います。
76. パネルディスカッション:Rapid response systemの教育とその効果・課題
Rapid response system(RRS)は、「起動」「対応」「管理・調整」の3拍子が重要です。当委員会では、今まで主にRRSのベストプラクティスを共有するパネルディスカッションを企画してきましたが、RRSの運用の工夫が一般演題でも多く取り上げられるようになってきました。そこで、今年度は、RRSの教育に焦点をあてた、ディスカッションを行いたいと考えました。当委員会では「患者家族の参画するRRSの普及」にも務めていますので、新たな「起動」「対応」「運用(振り返り、啓蒙等)」の教育に焦点をあて、更なるRRSの発展に寄与したいと考えています。みなさまからのRRS教育のベストプラクティスを共有してください.
一般演題 公募カテゴリー
演題カテゴリーは下記の通りです。
なお、発表形式(口演・ミニオーラルなど)に関しましては、会長一任とさせていただきますことをご了承ください。
ミニオーラルにつきましては、口演同様、パワーポイントのスライドでご発表いただきます。
口演の会場よりも小さな会場で開催させていただきます。
全職種
| 内因性疾患 | 1 | 脳神経系の疾患・病態 |
|---|---|---|
| 2 | 心血管系の疾患・病態 | |
| 3 | 呼吸器系の疾患・病態 | |
| 4 | 消化器系の疾患・病態 | |
| 5 | 感染症 | |
| 6 | その他の内因性の疾患・病態 | |
| 外因性疾患 | 7 | 外傷 |
| 8 | 熱傷、化学損傷、電撃傷 | |
| 9 | 急性中毒、異物 | |
| 10 | 環境障害(熱中症、低体温症、高山病、減圧症) | |
| 11 | その他の外因性の疾患・病態 | |
| CPA | 12 | 院外心停止 |
| 13 | 院内心停止 | |
| 法・倫理 | 14 | 法・倫理 |
| 教育・研修 | 15 | 医療従事者教育(学生、研修医、医師、看護師、救急救命士など) |
| 16 | 地域住民への啓蒙 | |
| 17 | シミュレーション教育・研修 | |
| 研究 | 18 | 基礎研究 |
| 19 | 臨床研究 | |
| 診療・診療支援 | 20 | CPR、市民へのBLS普及、AED、PAD |
| 21 | ファーストエイド、ファーストレスポンダー | |
| 22 | 小児救急 | |
| 23 | 高齢者救急 | |
| 24 | 在宅救急 | |
| 25 | 腫瘍救急 | |
| 26 | 精神科救急 | |
| 27 | 歯科救急 | |
| 28 | 集中治療(PICS、ICU-AW、せん妄、栄養など) | |
| 29 | 人工臓器(ECMO、透析など) | |
| 30 | 終末期医療、グリーフケア、エンドオブライフケア | |
| 31 | 臓器移植、組織移植、移植チーム | |
| 32 | 家族対応 | |
| 33 | 緊急度判定、院内トリアージ | |
| 34 | 診療の質評価 | |
| 35 | 病院前救急(ドクターカー、ヘリなど) | |
| 36 | 院内救急救命士の活用 | |
| 37 | 民間救急救命士の活用 | |
| 38 | 通信指令と口頭指導 | |
| 39 | 救急外来体制・運営 | |
| 40 | 病棟体制・運営 | |
| 41 | メディカルスタッフ業務(看護師、救命士、薬剤師、臨床検査技師、診療放射線技師など) | |
| 42 | 救命救急センター | |
| 43 | 医療安全、院内緊急対応 | |
| 44 | 薬剤による副作用、予期せぬ合併症 | |
| 45 | 感染対策、感染防御 | |
| 46 | 医療連携、チーム医療、多職種連携 | |
| 47 | 救急医療におけるICTの活用とVR | |
| 48 | 救急医療における新しい技術(生体補助器具の応用など) | |
| 49 | タスクシェア・タスクシフト、働き方改革 | |
| 50 | 薬物治療関連(TDM・投与設計など) | |
| 地域医療・連携 | 51 | 地域救急医療体制、地域包括ケア、地域連携 |
| 52 | メディカルコントロール | |
| 医療経済 | 53 | 医療経済(在院日数、稼働率、DPCなど) |
| イベント医療 | 54 | マスギャザリング、スポーツイベントなど |
| 災害 | 55 | 自然災害、人為災害、災害トリアージ |
| その他 | 56 | 上記に該当しないもの全て |
| 学生セッション | 57 | 学生セッション |
職種別
| 看護師 | 1 | 医療安全 |
|---|---|---|
| 2 | トリアージ | |
| 3 | 災害看護 | |
| 4 | 救急外来看護 | |
| 5 | 重症患者看護 | |
| 6 | 看護教育 | |
| 7 | チーム医療 | |
| 8 | 家族看護 | |
| 9 | 在宅救急 | |
| 10 | 地域連携 | |
| 11 | 看護管理 | |
| 12 | 終末期看護 | |
| 13 | 感染管理 | |
| 14 | 院内救命士 | |
| 15 | リハビリテーション | |
| 16 | 学生セッション | |
| 救急隊員・救急救命士 | 17 | プレホスピタル12誘導心電図 |
| 18 | DNAR | |
| 19 | AIの活用 | |
| 20 | 難治性VFとECMO | |
| 21 | マイナ救急 | |
| 22 | バイスタンダーのストレスケア | |
| 23 | 学生セッション | |
| 薬剤師 | 24 | 医療安全(薬剤) |
| 25 | 医薬品管理 | |
| 26 | 薬物治療・TDM | |
| 27 | 副作用・有害事象報告 | |
| 28 | 中毒 | |
| 29 | 病棟業務 | |
| 30 | 外来業務 | |
| 31 | 教育・研究 | |
| 32 | システム、ICT、AI活用 | |
| 33 | 災害薬事 | |
| 34 | 多職種連携・チーム医療 | |
| 35 | 小児救急 | |
| 36 | 医療倫理(ACP、臓器提供など) | |
| 37 | タスクシフト・シェア、働き方改革 | |
| 38 | コードブルー、RRS | |
| 39 | ケア移行、Medication Reconciliation | |
| 40 | 医薬品の安定供給 | |
| 41 | 薬剤疫学・医療経済 | |
| 42 | 感染制御 | |
| 43 | 栄養管理・体液管理 | |
| 44 | プロトコールに基づく薬物治療管理(PBPM) | |
| 45 | 禁忌・未承認・適応外使用 | |
| 46 | 腎代替療法施行時の薬物治療 | |
| 47 | 高齢者診療 | |
| 48 | 鎮痛・鎮静・せん妄・睡眠に対する薬剤管理 | |
| 49 | 予防的薬物療法 | |
| 50 | DIC治療薬 | |
| 51 | 循環器系疾患治療薬・循環作動薬 | |
| 52 | 学生セッション | |
| 臨床検査技師 | 53 | エコーと初療 |
| 54 | 適正な救急搬送への取り組み | |
| 55 | POCT関連 | |
| 56 | 検査におけるピットフォール | |
| 57 | 感染症、G染色 | |
| 58 | 感染対策、感染防御 | |
| 59 | 血液ガス | |
| 60 | 臨床検査技師が担う救命救急センター業務 | |
| 61 | 急性中毒、異物 | |
| 62 | 薬物治療関連(TDM・投与設計など) | |
| 63 | CPR、市民へのBLS普及、AED、PAD | |
| 64 | 医療安全、院内緊急対応 | |
| 65 | 医療連携、チーム医療、多職種連携 | |
| 66 | タスクシェア・タスクシフト、働き方改革 | |
| 67 | 臨床検査技師関連 | |
| 68 | 学生セッション | |
| 診療放射線技師 | 69 | 撮影技術 |
| 70 | 画質 | |
| 71 | 被ばく | |
| 72 | STAT画像報告 | |
| 73 | Hybrid ER | |
| 74 | 画像支援 | |
| 75 | 人材育成 | |
| 76 | タスクシフト・シェア | |
| 77 | 医療安全 | |
| 78 | 学生セッション | |
| MSW | 79 | 救急医療における社会的課題 |
| セラピスト | 80 | 早期離床 |
| 81 | PICS | |
| 82 | その他、リハビリテーション関連 | |
| 83 | 災害医療 | |
| 84 | 学生セッション | |
| 臨床工学技士 | 85 | 医療機器管理 |
| 86 | 行政連携 | |
| 87 | 産学官連携 | |
| 88 | 在宅医療機器管理 | |
| 89 | 患者搬送(医療機器を伴う) | |
| 90 | 学生セッション |
抄録の登録内容と文字制限
| 入力項目 | 必須の可否 | 制限 |
|---|---|---|
| 演題名 | 必須 | 全角50文字以内 |
| 抄録本文 | 必須 | 全角500文字以内
図表がある場合は、390文字以内になるように調整してください。 |
| 演者名 | 必須 | |
| 所属機関名 | 必須 | 正式名称で記入 |
| 学会入会 | 演者・共同演者ともに必須 | 但し、演者が会員である消防職員の場合、同じ職場の消防職員の共同演者については入会は問いません。 |
| 会員番号 |
演者・共同演者ともに必須 |
会員番号が不明な方は学会本部へお問合せください。
未入会の場合は、入会手続きをおこなっていただき、抄録ご登録の際には「入会手続中」をご入力ください。 |
図表の登録は、1点のみ掲載可能です。(10MBまで)
演題の採否について
演題の採否、発表形式、発表日時等の決定は、会長一任とさせていただきます。
演題登録方法
オンライン登録となります。 下のボタンより登録画面にお進みください。
受付期間内であれば、何度でも演題の変更・削除が可能です。ご登録のID・パスワードでログインしてください。
万一お忘れになりましても、セキュリティーの関係から、登録番号とパスワードに関してのお問い合わせにはお答えしかねますことをご了承ください。
ご勤務先のネット環境(例:ファイアーウォールの設定など)にてご登録ができない際には、ご自宅などから再度お試し頂きますよう、お願いを申し上げます。
お問い合わせ
お問い合わせは下記までお願いいたします。
第29回日本臨床救急医学会総会・学術集会 運営事務局(演題担当)
日本コンベンションサービス株式会社 関西支社
E-mail:p-jsem29@convention.co.jp