会長挨拶
第69回日本糖尿病学会年次学術集会
会長 下村 伊一郎
(大阪大学大学院医学系研究科 内分泌・代謝内科学 教授)

IMAGINE いのち輝く 糖尿病の医療・医学を共に目指して
Imagine, “Medicine and Care for Life-Shining People with Diabetes.”
この度、第69回日本糖尿病学会年次学術集会をお世話させて頂くことになりました大阪大学内分泌・代謝内科学講座の下村伊一郎です。2025年5月21日(木)から5月23日(土)まで、「大阪国際会議場」、「リーガロイヤルホテル大阪 ヴィニェットコレクション」にて開催します。また最初の2日間は、第18回アジア糖尿病学会学術集会(18th Scientific Meeting of the Asian Association for the Study of Diabetes, AASD2026)を併催いたします。
2025年に開催された大阪・関西万博のメインテーマが「いのち輝く未来社会のデザイン」であることから、今回のテーマは「IMAGINE いのち輝く糖尿病の医療・医学を共に目指して」とさせていただきました。私はこれまで糖尿病、特に肥満2型糖尿病の分野で臨床・研究を積み重ねてきました。最近、日本糖尿病学会は「日本人2型糖尿病の薬物療法のアルゴリズム」を新たに作成し、その「Step1」として“肥満と非肥満”に応じた薬剤選択を挙げました。このように、日本人“肥満と非肥満”糖尿病を持つ人それぞれの成因・病態・予防・診断・合併症対策・適切な血糖マネージメント・薬物治療・チーム医療について、学会員みなが力を合わせて医療・医学を押し進めていくことが今後さらに重要になってくると考えております。様々な職種の方々、これから糖尿病学・糖尿病診療に携わることを目指す方々、あるいは糖尿病を持つ方、持たない方にとっても、今回の年次学術集会のテーマに込めた思いを共有していただけるよう、セッション・イベントを用意しています。
今回の特別講演には、松澤佑次先生(住友病院名誉院長・最高顧問)、熊ノ郷 淳先生(大阪大学総長)をお招きし、松澤先生には、「日本人のオリジナリティとアイデンティティー」について、熊ノ郷先生には「免疫研究と臨床応用」について講演いただきます。さらに私がテキサス大学留学中にご指導いただき、ノーベル生理学・医学賞受賞者であるゴールドスタイン教授・ブラウン教授から貴重なビデオ特別講演を頂きます。
また会長特別企画は、「Meet the Maestros:“Scientist is a big fun!”」と題し、欧米、アジア、日本の著名な研究者の先生方に、英語で楽しく発表・ディスカッションしいただきます。Maestro・巨匠と呼ばれるような研究者3人1組の、120分セッションを3つ実施する予定です。ゆったりとソファに座り、なぜ研究者になったのか、研究で大変だったことや喜びを感じたことは何か、どんな研究が一番面白いと思っているのか、若い研究者に伝えたいこと等を、おしゃべりするかのごとく、お話していただけるよう企画しています。高名な研究者たちが実はとても魅力的な人達だと感じてもらえるかと思います。皆さまが、「研究者って楽しそう!」、「医学研究や医療って奥深くて面白い!」と感じていただけるきっかけになっていただければ幸いです。
今回、皆様から反響を頂いているのがポスターデザインとコンセプトビデオです。性別、年齢など分からない、雲に覆われた顔の人物はだれなのでしょうか?またこの人物は何を考えているのでしょうか?私は、この人物は今回のテーマである「いのち輝く糖尿病の医療・医学」のため、日々邁進される皆様お一人お一人であると思っています。目標に向かい何が出来るのかを自由に愉しく想像し実践していくべく、このようなデザインとしました。またコンセプトビデオについては、高血糖、低血糖、合併症、スティグマといったものがなく、糖尿病とともに生活する人々が幸せに長生きできる、そんな世界を具体的に思い描き皆が手を取り合って進んでいくことを願って、作詞・作曲・演奏、みんな教室員たちと一緒に作りました。是非、私たちが込めたその世界観を共有していただければと思います。
今回のテーマ「IMAGINE いのち輝く 糖尿病の医療・医学を共に目指して」を皆様と共有するため、手作り感あふれる、記憶に残るような学会にしたいと考えています。できるだけ多くの先生方のご参加をお待ちしております。特に、5月22日(金曜日)午後の「会長教室講演」は皆様にとって有意義で愉しいものにしたいと思っています。この度は何卒よろしくお願い申し上げます。







