第53回日本小児感染症学会総会・学術集会第53回日本小児感染症学会総会・学術集会

会長挨拶

第53回日本小児感染症学会 会長
河島尚志(東京医科大学 小児科・思春期科学分野 主任教授)

 この度、伝統ある第53回日本小児感染症学会を担当させていただき大変光栄に存じます。昨年(2020年)は残念ながら新型コロナの流行によりWEB開催となりましたが、今年度(2021年)は、感染予防に万全の体制を敷き、10月9日(土)・10日(日)に新宿の京王プラザホテルにて開催いたします。前日の8日から若い先生用の教育セミナーも予定しており、是非皆様と対面での学会をと考えています。また、会場に来られない方にはWEBでの参加も可能で、ライブでの学会を中心に行います。貴重な教育講演などは、オンデマンド配信も企画しております。慣れないこともあり、行き届かない点など多々あると思いますが、何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。 

 今回、学会のテーマは「新しい時代を迎えた小児感染症」といたしました。小児科領域の感染症は先生方が実感されているように大きく様変わりしてきています。かつてあったインフルエンザ菌の化膿性髄膜炎やロタウイルなどは激減しています。インフルエンザの流行も100分の1、エンテロウイルスなどもほとんど見かけない状況です。一方で、耐性菌は蔓延し、MRSAのいない病院はないといってよいほどであり、多剤耐性の問題は従来の抗生剤治療の大きな障壁となっています。

 内容としては、特別講演や海外から演者をお招きする招待講演、さらに教育講演として、予防接種、免疫不全、国際保健、インフルエンザ、迅速検査、敗血症などの分野で、本邦で最も高名な先生に可能な限りお願いするつもりです。シンポジウムは、小児における新型コロナウイルス感染、ヘルペスウイルス属、母子感染、また、小児消化管感染症、サーベイランス、などを予定しており、明日からの診療にすぐに役立つものとなると思っております。ワークショップでは、「インフルエンザ・中枢神経感染症」と「小児感染症学の進歩を目指して」といった題で活発な討論を期待しております。その他、教育ワークショップや小児の不明熱をとりあげるインタラクティブセッションも予定しています。まだまだ準備段階でいろいろな先生のご希望やご意見をさらに頂戴し、先生方がこれらからの小児感染症のありかたを整理することのできる実り多い学会になればと思っております。

 学術集会の運営におきましては、昨年度から学会が法人化されました。それにより、ここ数年で本学会は、認定医制度など、大小の変更がなされてきました。本学会自体の運営方法は変わることが求められています。このようなことから、華美に走らぬようできる限り簡素に開催する所存です。

 最後になりますが、会員全員がこの新しい時代を切り開く志を感じられるような学会になればと思っております。多くの皆様に有意義な時間と空間を提供できますよう努めてまいります。では、当日に会場あるいはWEBで皆様にお会いできるのを楽しみにしています。

令和3年1月吉日