第16回肝臓内視鏡外科研究会/第14回膵臓内視鏡外科研究会第16回肝臓内視鏡外科研究会/第14回膵臓内視鏡外科研究会

ご挨拶

第16回肝臓内視鏡外科研究会

当番世話人 板野 理
(国際医療福祉大学医学部 消化器外科学教室)

 このたびは第16回肝臓内視鏡外科研究会の当番世話人を務めさせていただくことになり、大変光栄に存じます。

 今回は、膵臓内視鏡外科研究会と共通のテーマとして、「継承し、進化する肝胆膵内視鏡外科学」を掲げました。本研究会は2006年に金子弘真先生と若林剛先生が設立され、常に日本そして世界の腹腔鏡下肝切除をリードしてきました。第一回から参加している私の外科医人生は常に本研究会とともにあります。今肝臓内視鏡手術を修練されている若手の先生は、洗練された腹腔鏡下手技、全ての定型術式が保険収載され、内視鏡技術認定医制度が確立された現在を当たり前のように感じているかもしれません。しかし、肝臓内視鏡手術はたくさんの先生方の努力と try and errorを積み重ねて今の形になっています。どうしてそのようなアプローチをするのか、どうしてそのような肝離断法をするのか、その本当の意味の答えは、本研究会の過去の沢山の発表の中にあります。過去の積み重ねである現在を正確に把握することが新しいより進化した未来の肝臓内視鏡手術を創るには必要です。

 そこで、今回はまず午前中に、「過去の研究会の発表から歴史を振り返ろう。-今の本当の意味を知る-」として、各課題における過去の代表的な発表を、実際の発表者の先生に再現していただくとともに、その意味を振りかえっていただきます。

 そして、午後には未来へつなぐテーマとして、「レジデントはこんな腹腔鏡下肝切除の教育システムを望んでいる」「ロボット肝切除の想定される問題点と解決法を提案する」などの企画を準備しています。その他低侵襲肝切除に関するあらゆる演題を募集いたします。もちろん症例報告もOKです。是非とも奮ってご応募ください。

 コロナも治療法の開発が進み、克服の目途が立ってきました。2022年11月23日にはニューノーマルな研究会を準備して、膵臓内視鏡外科研究会を主催する関西労災病院外科の武田裕先生とともに、福岡で多くの皆様のご参加をお待ちしております。

第14回膵臓内視鏡外科研究会

当番世話人 武田 裕
(独立行政法人 労働者健康安全機構 関西労災病院 外科)

 この度、第14回膵臓内視鏡外科研究会の当番世話人を仰せつかり、身に余る光栄に存じます。本研究会は2009年に初代会長浅野武秀先生のご尽力により発足し、その後、第二代会長の田中雅夫先生から現在の第三代会長の中村雅史先生へと受け継がれております。

 本邦での近年の低侵襲膵臓外科の発展はめざましく、2012年に腹腔鏡下尾側膵切除術、2016年に腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術、2020年にはロボット支援下膵切除術が保険収載され、リンパ節郭清を伴う腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術にも保険適応が拡大されました。

 今回の研究会では「継承し、進化する肝胆膵内視鏡外科学」というテーマを設けました。腹腔鏡下膵切除の始まりから現在に継承されるもの、そこから進化する技術と治療法、そして学問としての肝胆膵内視鏡外科学を皆様で議論して頂ければと考えております。

 第14回膵臓内視鏡外科研究会は2022年11月23日(水)、第84回日本臨床外科学会総会の前日に、福岡国際会議場を会場として開催いたします。今回も例年と同じく、板野理先生が当番世話人を務められる第16回肝臓内視鏡外科研究会との共同開催で開催いたします。コロナ禍で先が見通せない状況でありますが、原則として感染対策に万全を期しながら現地開催を目指し、やむを得ない場合にはwebまたはハイブリッド開催で対応する予定です。

 参加者の皆様にとって有益な研究会となるよう、準備を進めてまいります。是非皆様の多数のご参加をお待ち申し上げます。