会長挨拶
会長 北野 雅之
(和歌山県立医科大学 内科学第二講座 教授)
この度、国立京都国際会館にて、日本超音波医学会第98回学術集会を世界超音波医学生物学学術連合第20回国際会議(WFUMB2025)との共催で開催いたします。会期は、第98回学術集会は2025年5月30日(金)~6月1日(日)、WFUMB2025は5月29日(木)~6月1日(日)を予定しております。
日本超音波医学会は1960年代に設立した「超音波医学研究会」に端を発し、その会員数は16,000名を超え、世界に冠たる超音波医学の専門学会として大きく発展してまいりました。本学会を担当させていただくことは、和歌山県立医科大学内科学第二講座にとって、本当に光栄なことであり、このような機会を賜りましたすべての会員の方々に、教室を代表して心より御礼申し上げます。
第98回学術集会では、「超音波医学の深化と展開、そして伝承」をメーンテーマとしました。我が国で築き上げられてきた超音波医学の研究開発をさらに発展させる「深化」、超音波技術が様々な領域へ拡大し、治療への展開する「展開」、専門医、超音波検査士、工学フェローの育成を通じて次世代へ伝承し、超音波医学会が将来にわたって発展する「伝承」に繋がるプログラムを予定しております。
WFUMB2025では、同志社大学の秋山いわき会長のもとで「Ultrasound Toward Sustainable Healthcare System」をメインテーマに、物理学・工学分野と医学・生物学を融合した超音波技術を消化器、循環器、産婦人科、泌尿器科、体表領域、運動器、呼吸器等における臨床応用等を主要題目として、研究発表と討論ができるプログラムを検討しております。また、「肝臓、膵臓、心臓、血管の病気はどのようにして見つかるの?―超音波検査の役割―」というテーマのもと市民公開講座も開催する予定です。超音波医学の研究が身近な生活において密接に関連する病気の診断で具体的にどのような貢献をしているかを分かりやすく説明できる場にしたいと考えています。
我々教室員一同、実りある大会と実りある学術集会となるよう、精一杯の準備をしております。質の高い演題のもとで十分な討議をしていただくことで、超音波医学の発展に寄与できればと願っています。また、海山の幸に恵まれた和歌山の名産も満喫いただけるよう努力いたしますので、是非とも多くの方々に奮ってご参加いただきますよう宜しくお願い申し上げます。