演題募集
Call for abstracts

演題募集期間

2024年10月2日(水)~11月6日(水)

非会員の方は、会員登録をお願いいたします。
また、会員登録申請中の方は、こちらのインストラクションをご参照の上、演題ご登録ください。

【必ずお読みください】
倫理審査の要・不要について
演題応募に際しては、倫理審査が不要な発表以外は、必ず関連の大学病院・関連学会(学会に研究倫理審査機能がある場合)・医師会等の倫理審査制度を利用し承認を得たうえで演題登録を行って下さい。
倫理審査委員会の審査状況については、応募画面内にチェックリストを設けておりますので、ご回答をお願いいたします。チェックリストは応募者に臨床研究を行う上で、順守すべき倫理指針を再認識していただくことを目的としています。選択された内容について、査読委員から異議があった演題は、演題選定委員会で検証を行い、倫理審査状況が適切でないと判定された場合は、不採用となりますのでご注意下さい。
発表内容がどの項目に該当するかについては、フローチャートQ&A第61回日本肝臓学会総会倫理指針をご確認下さい。

演題募集にあたって

1)日本肝臓学会の演題応募に関する内規

I. 演題の内容

研究方法はヘルシンキ宣言及び国の定める倫理指針を遵守すること。
人を対象とする臨床研究に関しては、文部科学省、厚生労働省が平成26年12月22日に策定し、平成27年4月1日より実施された「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」により、全ての臨床研究は、倫理委員会の承認を得る必要がある。侵襲を伴わない研究であって介入を行わないものについても倫理委員会の承認を得ること。なお、平成27年3月31日以前の臨床研究も含めて倫理上問題のある演題は不採用とする。
同一の発表内容を国内の他の学会で既に行った演題は採択しない。また同一内容の二重投稿は認めない。
共同研究者、共同研究施設および関係する企業がある場合は、投稿前に承諾を得ておくこと。日本肝臓学会としてはこの問題に関与しない。

II. 応募と採択方法

抄録の登録は、電子投稿のみ受け付ける。
投稿された原稿の内容は投稿システムで自動的に処理するので、内容およびタイプミスについては、投稿者の責任とする。

Symposium1,2,3,4については、Englishセッションのため、抄録は、日/英併記でご登録ください。当日の発表・スライド・質疑はすべて英語となります。
主題演題については、海外演者の参加等、状況により英語で発表をお願いすることがあります。(質疑は原則日本語)

The Best Abstract of JSH61へ応募について
新たな試みとして、一般演題(主題演題から一般演題に変更になったものも含む)の中から優秀演題を選んだThe Best Abstract of JSH61という、主題セッションと並行して行われるセッションを設けました。
キャリア年数でセッションを分け、Early Career(卒後15年未満)の先生方にはThe Best Abstract of JSH61(Early Career)というセッションで発表いただきます。

演題は、日本語か英語により記載する。
厳正な審査のために抄録のタイトルおよび本文の中には個人名、施設名および研究グループ名は記載してはならない。
なお、研究グループ名を記載する必要がある場合は、共同施設名として登録すること。
投稿の締め切りは厳守すること。演題の採択に時間を要するので、締め切り後の投稿及び締め切り延期の依頼は受け付けない。
医薬品等については、原則として一般名称で記載すること。
応募抄録は、演者および施設名を伏せて査読者に査読を依頼する。複数の査読者による採点後、その平均点により採否を演題選定委員会にて厳正に審査する。また、応募主題の採否および一般演題の口演・ミニオーラルへの振り分けについても演題選定委員会で審査し決定する。

演題採否は、E-mailでのご連絡および、本ホームページでご確認いただけるよう予定しております。採否公開時期につきましては、3月下旬を予定しております。

III. その他

採択演題の発表を無断欠席した筆頭演者は、ペナルティの対象となります。演題選定員会にて審議の上、ペナルティを課せられた後、2年間は演題登録不可とし、共著者としても認められません。

2)演題応募資格

共同演者を含む発表者は、全て日本肝臓学会会員に限る。
ただし、海外在住の研究者については、理事、評議員もしくは支部評議員の推薦があれば、非会員でも応募できるものとする。
未入会の方は演題募集期間中に入会手続きをお願いいたします。
入会の手続きには、1週間程度の時間を要しますので、お早めにお手続きしてください。

メディカルスタッフセッション、研修医・専攻医・医学生セッションは共著者として本学会員が含まれていれば、非会員でも応募可能です。

入会に関する問い合わせ先

一般社団法人日本肝臓学会 事務局
〒113-0033 東京都文京区本郷3-28-10柏屋2ビル5階
E-mail:kaiin@jshep.org
URL:https://www.jsh.or.jp/medical/procedures/admission

3)利益相反の開示

I. 自己申告

応募演題に関連する利益相反(COI)状態の有無を、抄録登録時に自己申告していただきます。

II. 発表スライド

詳細はこちら ≫ 発表時の利益相反の開示

募集要項

1)公募セッション

主題(シンポジウム、パネルディスカッション、ワークショップ)、特別企画、一般演題を公募いたします。

シンポジウム

シンポジウム1
公募/一部指定

B型肝炎:診断・治療のControversy

司会の言葉
司会田中 靖人熊本大学大学院消化器内科学
榎本 大大阪公立大学肝胆膵病態内科学
保坂 哲也虎の門病院 肝臓センター
Jia-Horng KaoNational Taiwan University

HBV 持続感染者に対する抗ウイルス治療の長期目標は,HBs 抗原消失(functional cure)とされている.しかし,核酸アナログやインターフェロンなどの既存薬による HBs 抗原消失の達成は,依然として多くの症例で困難であり,HBV elimination達成はまだ遠いのが現状である.現在,HBV 生活環に基づいた新規治療薬の開発が進んでおり,治療効果判定に寄与するバイオマーカーの高感度化や新規マーカーの開発も期待されている.一方,実臨床では治療適応境界域の所謂「gray zone」における発がんリスクや治療適応に関する議論が続いており,さらなるエビデンスの蓄積が必要である.本セッションでは,HBV診療の現状と問題点を踏まえ,既存薬の投与法や新薬の開発状況,さらには診断法の効率化について広く議論し,今後の治療目標達成に向けた展開を加速させるための知見を集約したい.基礎・臨床的な幅広い視点からの演題を広く公募する.

The long-term goal of antiviral therapy for patients with chronic hepatitis B is functional cure (HBsAg loss). However, achieving HBsAg loss with existing drugs such as nucleo(s t)ide analogues and PEG-IFN remains challenging in many cases. Currently, the development of new therapeutic agents based on the HBV life cycle is underway, and there is also anticipation for the enhancement of biomarker sensitivity and the development of new markers that contribute to the evaluation of therapeutic efficacy. On the other hand, in clinical practice, discussions continue regarding the risk of hepatocarcinogenesis and the indications for treatment in the“gray zone,”highlighting the need for further evidence accumulation. In this session, we aim to broadly discuss the current state and challenges in HBV treatment, including the administration of existing drugs, the development of new treatments, and the simplification of diagnostic methods. We seek to gather insights that will accelerate progress toward achieving future treatment goals and invite submissions from both basic and clinical perspectives.

シンポジウム2
公募/一部指定

進行肝癌に対する薬物療法やConversion:新時代への挑戦

司会の言葉
司会能祖 一裕岡山市立市民病院消化器内科
長谷川 潔東京大学肝胆膵外科
小笠原 定久千葉大学大学院医学研究院消化器内科学
Yi-Hsiang Huang Taipei Veterans General Hospital
keynote lecture Yi-Hsiang Huang Taipei Veterans General Hospital

複合免疫療法の登場により進行肝癌治療のパラダイムが大きく変容した.かつては難治とされた進行肝癌に対し,著明な腫瘍縮小効果をもたらす症例が増え,患者の予後を着実に改善しつつある.さらに,これらの薬物療法の発展が外科的治療の可能性を広げ,「Borderline resectable」という新概念も提唱されるに至った.本シンポジウムでは,進行肝癌治療の新時代に焦点を当て,複合免疫療法の最適使用戦略と長期成績,Conversion治療の実践と成果,新たな治療アプローチ,手術やアブレーションなどの局所療法と薬物療法の相乗効果を最大化する戦略,リアルワールドデータに基づく治療選択の最適化,薬物療法における新規バイオマーカーの探索と個別化医療の展望など,多岐にわたるテーマについて深く掘り下げる.日々の診療や研究から得られた知見,挑戦的な治療アプローチ,そして未来を見据えた革新的な研究成果の共有を期待している.

As we enter the 2020s, the treatment paradigm for advanced hepatocellular carcinom(a HCC)has undergone a significant transformation with the advent of combination immunotherapy. Remark- able tumor shrinkage is now being observed in cases previously deemed incurable, leading to a steadily improving prognosis for patients. Moreover, advancements in systemic therapy have broadened surgical options, giving rise to the new concept of“borderline resectable”HCC. This symposium will spotlight the new era of advanced HCC treatment, delving into optimal strategies for combination immunotherapy, long-term outcomes, practical applications of conversion therapy, novel therapeutic approaches, maximizing synergies between locoregional and systemic therapies, treatment optimization based on real-world data, and the exploration of new biomarkers for per- sonalized medicine. We aim to share insights from daily clinical practice and research, challenge current therapeutic approaches, and present innovative findings that will shape the future of HCC management.

シンポジウム3
公募/一部指定

ウイルス性肝炎:診療の現状と展望

司会の言葉
司会朝比奈 靖浩東京科学大学(東京医科歯科大学)消化器内科
瀬崎 ひとみ虎の門病院肝臓センター
阪森 亮太郎国立病院機構大阪医療センター消化器内科
Sang Hoon Ahn Yonsei University
keynote lecture Sang Hoon Ahn Yonsei University

肝炎ウイルスによる全世界の死亡者数は,感染症を原因とする死亡として,結核に次いで2番目に多く,撲滅に向けた対策が急がれる.ウイルス性肝炎に対する抗ウイルス療法において,B型肝炎では未だウイルスの完全排除は困難であり,新規薬剤の開発が試みられている.C型肝炎では高率にウイルス排除が得られるものの治療困難例への対策が残されており,ウイルス排除後においても肝病態進展や肝発癌のリスクは残る.いずれのウイルスも新規感染者が存在し,根絶に向けた取り組みは急務である.またD型肝炎については有病率や自然経過ですら不明な点が多く,治療法も確立されていない.さらにA型肝炎やE型肝炎を含め,急性肝炎から重症化した場合の治療に苦慮することは少なくない.本シンポジウムではウイルス性肝炎診療におけるさまざまな課題に直面する現状と,これからの診療の方向性を議論する場としたい.

The global death toll from viral hepatitis ranks as the second highest cause of infection-related mortality, following tuberculosis, highlighting the urgent need for measures toward eradication. In antiviral therapy for viral hepatitis, complete elimination of the virus remains challenging in hepati- tis B, and new drug developments are being pursued. While hepatitis C has seen high rates of viral eradication, challenges persist in managing difficult-to-treat cases, and the risk of liver disease pro- gression and hepatocarcinogenesis remains even after viral clearance. New infections continue to occur for both viruses, making efforts toward eradication crucial. On the other hand, many aspects of hepatitis D, such as its prevalence and natural course, remain unclear, and no established treat- ment exists. Additionally, managing cases of acute hepatitis, including hepatitis A and E, that prog- ress to acute liver failure can be difficult. This symposium aims to discuss the current challenges in managing viral hepatitis and explore future directions in treatment.

シンポジウム4
公募/一部指定

MASLD治療:現状と展望

司会の言葉
司会芥田 憲夫虎の門病院肝臓内科
川口 巧久留米大学消化器内科
玉城 信治武蔵野赤十字病院消化器内科
Vincent Wai-Sun WongThe Cinese University of Hong Kong

MASLDは日本においても約30%が罹患し,その数はさらに増大している.したがってMASLDにおける合併症の予防,診断,治療は重要な社会的課題であるが,十分に満たされていないニーズである.大規模なMASLD集団から高リスク症例の拾い上げが重要であり,効率的なストラテジーの構築が必要である(FIB-4,ELFスコア,画像診断など).新たな脂肪性肝疾患の分類によってアルコール摂取に従い,MetALD,ALDと定義が構築されたが,MASLD,MetALD,ALDの病態や合併症リスクの差(肝関連イベント,CVD,悪性疾患など)を明らかにする必要がある.GLP-1アゴニストやSGLT2阻害剤などの合併症に対する治療薬のMASLDへの有効性をより明確にする必要がある.本シンポジウムではMASLDにおける診断から治療にいたるまで,現在のアンメットニーズを満たす最新の研究成果を広く公募する.

MASLD affects approximately 30% of the population in Japan. The prevention, diagnosis and treatment of complications of MASLD is therefore an important societal challenge but an unmet need. It is important to identify high-risk cases from the large MASLD population and to develop effective strategies. A new nomenclature of steatotic liver disease has been established and patients are stratified into MASLD, MetALD and ALD according to alcohol intake. However, the differences in pathophysiology and risk of complications between MASLD, MetALD and ALD need to be clarified. The efficacy of complication drugs such as GLP-1 and SGLT2 in the treatment of MASLD needs to be further clarified. This symposium will encourage a broad call for the latest research in MASLD, from diagnosis to treatment, to address the current unmet needs.

シンポジウム5
公募/一部指定

実臨床における肝硬変診療ガイドラインの妥当性検証

司会の言葉
司会池上 正東京医科大学茨城医療センター消化器内科
高見 太郎山口大学大学院医学系研究科消化器内科学
土屋 淳紀新潟大学消化器内科
基調講演 吉治 仁志 奈良県立医科大学消化器内科

肝硬変は肝障害に伴う肝機能低下と線維化に伴う門脈圧亢進が並行して進展し,代償期から非代償期にかけ,黄疸,静脈瘤出血,易出血性,腹水,糖尿病,搔痒症,筋痙攣,門脈血栓,易感染性,肝性脳症,サルコペニア,肝腎症候群,肝肺症候群,肺高血圧など多岐にわたる諸症状をもたらしうる疾患である.実臨床上では,全体像を理解した上で,患者の状況を把握し管理・投薬し,QOLを保ちつつコントロールし,イベントを抑制しながらchronicdecompensationの速度を遅くし,またACLFへの移行抑制がキーポイントとなる.更に,肝硬変に対する進展抑制を目指した原因治療,線維化改善・再生促進治療,肝癌治療を考えたマネジメント,臓器連関,肝移植などを含めると考えるべき事は多岐に及ぶ.本シンポジウムでは,これらの領域を中心に肝硬変診療ガイドライン2020改訂第3版を振り返ると共に,次期2025年のガイドライン改訂に向け盛り込むべき新たな課題を含め広く議論していきたい.

シンポジウム6
公募/一部指定

自己免疫性肝疾患:診療の現状と展望

司会の言葉
司会下田 慎治関西医科大学消化器肝臓内科
阿部 雅則愛媛大学大学院地域医療学
梅村 武司信州大学医学部内科学第二教室(消化器内科)
基調講演 大平 弘正 福島県立医科大学消化器内科

自己免疫性肝疾患として,自己免疫性肝炎(AIH),原発性胆汁性胆管炎(PBC),原発性硬化性胆管炎(PSC)の3疾患を取り上げる.わが国において,発症機序や病態に関する基礎研究に加え,多くの疫学研究や臨床研究が展開され,診断基準・指針や診療ガイドラインの作成に至っている.しかし,診療において未だ解決すべき問題は多く残されている.AIHでは急性発症例や重症例の診断と治療法の確立,副腎皮質ステロイド治療抵抗例や副作用への対応などがある.PBCでは黄疸肝不全進行型や門脈圧亢進行型など予後不良例の進展予測と治療法の確立,UDCA治療抵抗例や皮膚掻痒感などの健康関連QOL低下例への対応などがあげられる.PSCについては未だ予後改善につながる内科的治療が確立していない.本シンポジウムでは,自己免疫性肝疾患診療における最新の臨床および基礎研究の成果をご発表いただき,課題解決に向けての対策と今後の展望について議論したい.多くの演題応募を期待します.

シンポジウム7
全公募

肝線維化の基礎と臨床:現状と展望

司会の言葉
司会井戸 章雄鹿児島大学大学院消化器疾患・生活習慣病学
原田 憲一金沢大学医学保健研究域医学系人体病理学
柘植 雅貴広島大学病院肝疾患センター

肝線維化は,肝硬変・肝不全への進展,肝発癌率の上昇など肝疾患患者の予後に影響する.2023年の肝硬変成因調査ではアルコール性を含む代謝性肝疾患の割合が増加し,肝炎ウイルス感染・アルコール・自己免疫・代謝異常など様々な原因を想定した肝線維化研究が必要となっている.また,肝線維化進展には,細胞内のシグナル伝達,肝微小環境の変化などの因子に加え,遺伝子多型,性差,老化などの因子が複雑に絡み合っていると考えられる.近年,肝線維化診断マーカーや肝線維化進展メカニズムなどに関する基礎・臨床研究の成果が多数報告されているものの,現時点で肝組織診断を凌駕する肝線維化診断法(診断マーカー)や線維化改善薬は同定されておらず,更なるブレークスルーが期待されている.本シンポジウムでは,基礎・臨床研究に関する演題を幅広く募集し,肝線維化の病態解明および新しい診断・治療法の可能性について活発に議論したい.

シンポジウム8
公募/一部指定

肝内胆管がん・胆道がん:診断・治療の現状と展望

司会の言葉
司会大段 秀樹広島大学消化器・移植外科学
海堀 昌樹関西医科大学 肝臓外科学講座
森本 直樹自治医科大学内科学講座消化器内科学部門
基調講演海堀 昌樹関西医科大学肝臓外科学講座

近年,切除不能胆道癌に対する治療戦略は大きく変化している.免疫チェックポイント阻害剤を含む三剤併用療法や,がん遺伝子パネル検査が広く普及し,薬物療法後のコンバージョン手術が予後延長に寄与するという報告が増加している.また,切除可能胆道癌に対する外科治療後の効果的な術後補助化学療法に関するエビデンスが提示されているほか,術前化学療法の治療効果についての検討も進行中である.さらに,依然として明確に定義されていない切除可能境界病変に関する議論も継続されている.本セッションでは,多くの施設から最新の情報を共有し,臨床の質向上に貢献する幅広い内容の演題応募を期待する.

パネルディスカッション

パネルディスカッション1
公募/一部指定

intermediate stage HCCの治療戦略:新時代への挑戦

司会の言葉
司会加藤 直也千葉大学大学院医学研究院消化器内科学
波多野 悦朗京都大学肝胆膵・移植外科
葛谷 貞二藤田医科大学病院消化器内科
基調講演 工藤 正俊 近畿大学医学部消化器内科

肝細胞癌に対する薬物療法の進展に伴い,intermediatestageHCCの治療選択肢が大幅に広がり,薬物療法とTACEの併用や治癒を目指したコンバージョン治療の有効性が報告され,臨床現場でも広く活用されています.しかし,選択肢が増えたことで,薬物療法のレジメン選択(がん複合免疫療法や分子標的治療薬),局所療法の選択(肝切除,RFA,TACE,放射線治療など)や併用のタイミング,さらにTACEの工夫など,多くの課題が浮上しています.さらには,downstaging後の肝移植が欧米では一般化されようとしています.本パネルディスカッションでは,intermediatestageHCCに対するさまざまな治療成績を共有し,次世代の新たな標準治療を探る場としたいと考えています.多岐にわたる治療戦略に関する発表を期待しています.

パネルディスカッション2
公募/一部指定

Borderline resectable HCCの治療戦略:新時代への挑戦

司会の言葉
司会吉住 朋晴九州大学消化器・総合外科
土谷 薫武蔵野赤十字病院 消化器内科
進藤 潤一虎の門病院消化器外科
基調講演 進藤 潤一虎の門病院消化器外科

近年の薬物治療の進歩は進行肝細胞癌に対する新たな治療の可能性を広げ,奏効例に対するいわゆる「コンバージョン治療」の可能性が盛んに議論されるようになっている.一方,どのような症例がコンバージョンを含めた積極的治療のよい適応になるのか,またそうした症例を見つけ出すための治療戦略については未だコンセンサスがないのが実情である.そこでよりよい集学的治療と予後向上のための議論を深めることを目的として,2023年に日本肝癌研究会,日本肝胆膵外科学会から「腫瘍学的切除可能性に基づくBorderlineresectableHCC」の概念が提唱された.本セッションでは肝癌診療ガイドラインにおいて手術や局所療法が推奨されていないBorderlineresectableHCCに対する各施設での診療の取り組みを御発表頂き,進行肝癌に対する新たな治療戦略のスタンダード形成に向けた議論を行いたい.

パネルディスカッション3
全公募

原発性肝がんのゲノム診断と臨床応用:新時代への挑戦

司会の言葉
司会坂本 直哉北海道大学大学院医学研究院 消化器内科学教室
山下 太郎金沢大学医薬保健研究域医学系消化器内科学
小玉 尚宏大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学

近年のオミックス解析やシングルセル解析,空間トランスクリプトーム解析などの進歩に伴い,がんの分子異常や免疫微小環境の理解とそれらに基づく肝がんのサブタイプ分類や早期診断,治療効果,予後予測バイオマーカーの探索が着実に進んでいる.臨床においても,がんゲノム診断による個別化医療の開始から5年が経過し,組織のみならず血液を用いた5種類のがん遺伝子パネル検査が登場している.遺伝子異常の頻度が高い肝内胆管がんなどにおいてはFGFR2融合遺伝子,IHD1変異など薬剤に紐づく積極的に実施されているが,肝細胞がんではその頻度が低く普及していない.また,薬剤到達率は未だ10%に満たず,検査時期や方法の最適化などさらなる取組みが重要である.新時代においては,さらなる個別化医療に向けて,基礎的知見の蓄積と臨床応用への展開が求められる.本セッションでは,原発性肝がんを対象に,実臨床におけるゲノム診断の現状と課題に加えて,新たな診断や治療に繋がる基礎的研究成果をご発表頂き,新時代に進むべき方向性を議論したい.

パネルディスカッション4
全公募

高リスクMASLDの拾い上げ:現状・課題・展望

司会の言葉
司会赤羽 たけみ宇陀市立病院
川中 美和川崎医科大学総合医療センター内科総合内科学2
米田 正人横浜市立大学附属病院国際臨床肝疾患センター

わが国において,肝癌初発例の半数,肝硬変の約3分の2の背景疾患が非ウイルス性となり,特にMASHの比率が増えている.MASLDは最も頻度の高い肝疾患であり,肝疾患関連死のみならず心血管疾患のリスクも高まる.膨大な数のMASLD症例から,肝関連死を含む各種臨床イベント発生に関連する「高リスクMASLD」症例を拾い上げることは,肝臓専門医・非専門医を問わず,喫緊の課題となっている.現在,肝脂肪量や肝線維化など,肝臓に関する非侵襲的診断法の精度向上およびその活用法,心血管危険因子の視点からのイベント発症や予後,遺伝子多型の関与など,日進月歩で新たな知見が報告され,エビデンスが構築されつつある.本セッションでは,高リスクMASLD患者の拾い上げにおける現状や課題を整理し,新規バイオマーカーの探索,AIの活用,多職種連携による統合的管理など最先端の知見を共有し,MASLD患者の生命予後の向上に寄与すべく将来の展望についても幅広く活発な議論を行いたい.

パネルディスカッション5
全公募

門脈圧亢進症の病態、診断と治療マネジメント

司会の言葉
司会吉田 寛日本医科大学消化器外科
日髙 央北里大学医学部消化器内科学
厚川 正則日本医科大学消化器・肝臓内科

門脈圧亢進症の患者は腹水症,肝性脳症,食道胃静脈瘤,門脈血栓症,肝腎症候群,脾腫など多様な病態を呈する.これらの詳細な病態に関してはこれまで基礎的あるいは臨床的研究が報告されているが十分ではない.現在いくつかの肝疾患では原因の除去あるいはコントロールが可能となったが,すでに存在する門脈圧亢進症の改善の有無についても未解決な部分が残されている.また近年は門脈圧の正確な推測も含め門脈圧亢進症に合併する各種症状に対する低侵襲性かつ簡便な診断法の確立が求められている.治療に関してはこれまで静脈瘤を含めた側副血行路に対する外科的治療に加え,EIS,EVLなどの内視鏡的治療,PSEやBRTO,TIPSなどのIVR治療,さらには内科的な薬物治療までさまざまな工夫が報告されてきた.本パネルディスカッションでは,門脈圧亢進症における新規性のある病態,診断ならびに治療に関する幅広い演題の発表を期待する.

パネルディスカッション6
全公募

急性・慢性肝不全:診療の課題・再生研究の現状と展望

司会の言葉
司会寺井 崇二新潟大学大学院 消化器内科学分野
山敷 宣代関西医科大学総合医療センター消化器肝臓内科
森 奈美広島赤十字・原爆病院消化器内科

我が国の急性肝不全例は減少傾向にあるものの,昏睡例の非移植救命率は依然不良であり,真の成因解明,内科治療のエビデンス再評価など問題は山積している.また慢性肝不全では,薬物療法の他,運動・栄養療法など非薬物治療の効果も示される中,長期予後を支える社会インフラ整備も課題である.さらにACLFに関しては,我が国の診断基準(2018年)に基づく全国調査により病態や予後が明らかにされる中,新たな治療法開発を通じた救命のための診療体制の整備が急務である.患者の高齢化や,基礎疾患併存,ドナー不在といった,肝移植不適例に対する現行医療の限界を,再生医療などの新技術により打開できるか?また異種移植や機械による臓器保存などの新たな技術は,24時間体制の移植医療チームの働き方改革に貢献できるか?本セッションでは,学会テーマ「肝臓学の新時代への挑戦」を踏まえ,多方面からの挑戦的な演題を募集し,多彩な議論を行いたい.

パネルディスカッション7
全公募

高齢者肝疾患の現状と問題点

司会の言葉
司会永野 浩昭山口大学消化器・腫瘍外科学
原田 大産業医科大学第3内科学
筒井 朱美香川県立中央病院肝臓内科

わが国における高齢化は顕著で,2022年には65歳以上の高齢化率が29%となった.高齢にともない肝予備能や免疫能は低下し,この免疫低下については様々な肝疾患への影響が懸念されるだけでなく,高齢そのものが肝癌の危険因子とも考えられている.また高齢は,肝臓のみでなく全身の臓器に影響を及ぼす.たとえば,筋肉の萎縮による身体活動や認知機能の低下等もその一つである.このような現状の中にあっても,高齢者の様々な肝疾患に対しては積極的な診療が行われているが,診断のための検査や治療に関して様々な問題点が存在して制限されていることも事実である.また,年齢による肝疾患診療の適応と限界については,未だ明らかにされていない点も多い.本パネルディスカッションでは,高齢者の肝疾患の特徴,肝疾患診療の現状と問題点ならびにそれらに対する対策等について幅広く発表していただき,十分な議論を重ねていきたい.

パネルディスカッション8
公募/一部指定

薬物性肝障害の現状と展望

司会の言葉
司会加川 建弘東海大学消化器内科
佐々木 素子金沢大学医薬保健研究域医学系人体病理学
神田 達郎新潟大学医歯学総合病院魚沼地域医療教育センター(魚沼基幹病院)消化器内科

2023年に薬物性肝障害(DILI)診断予測のための新しいスコアリングシステムの改定案(RECAM-J2023)が提案された.しかし,アセトアミノフェンによる中毒性DILI,またタモキシフェン等による特殊型DILIの診断基準も明確でない.また,免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の使用普及にともなう免疫関連有害事象としての肝障害(ICIによる特殊型DILI)も様々な病型がみられる.ICIによる肝障害の診断指針が示されているが,更なるエビデンスの蓄積が重要と考えられる.一方,漢方薬・健康食品・自然食品・サプリメントによるDILIも非常に多く,肝炎重症化やDILI関連ACLFに対する対策も重要な課題である.またAIやビックデータを活用し,DILIに取り組むことも重要である.本セッションでは,DILIに関する新知見を基礎と臨床両面から幅広く募集し,DILIの現状と展望について議論したい.

パネルディスカッション9
公募/一部指定

画像診断の進歩:現状・課題・新時代への挑戦

司会の言葉
司会村上 卓道神戸大学大学院医学研究科放射線医学分野
鎌田 佳宏大阪大学大学院医学系研究科生体物理工学
黒田 英克岩手医科大学内科学講座消化器内科分野

近年,医療画像診断は飛躍的な進展を遂げ,肝疾患診療において新たな時代を迎えている.革新的なモダリティやAIを駆使した高度な画像解析および診断技術の進歩により,従来の枠を超える診断精度と治療シミュレーション技術が実現した.しかしながら,この急速な技術革新に伴い,新たな課題も顕在化している.Radiomics解析の進化により,病態の深層理解や精緻な予後予測が可能となりつつあるが,これらを臨床実践にどのように統合するかが問われている.本ワークショップでは,これらの最先端技術が肝疾患診療にどのような革新をもたらすのか,現状の課題を踏まえつつ,多角的に探求し,新時代の医療における臨床の質的向上を目指して実質的な議論を深めることを目指す.学術的かつ実践的な基礎的・臨床的演題の応募を期待する.

パネルディスカッション10
公募/一部指定

肝移植:現状と展望

司会の言葉
司会武冨 紹信北海道大学消化器外科Ⅰ
江口 晋長崎大学大学院移植・消化器外科学
玄田 拓哉順天堂大学医学部附属静岡病院消化器内科

わが国の肝移植は現在までに国内累計で一万例を超え,現在では末期肝臓病に対する標準治療として確固とした評価を得ている.一方,近年の肝移植を取り巻く状況は大きな変化が生じている.ウイルス性肝炎の治療は大きく進歩し,非代償性肝硬変の主成因はMASHやアルコールへシフトしている.肝硬変に合併したACLFが予後不良の病態として新たに注目され,肝移植の是非が論じられている.脳死ドナー肝臓器配分における例外的MELD加点制度や肝細胞癌適応拡大の妥当性検証は今後の課題である.肝門部胆管癌や転移性内分泌腫瘍など肝細胞癌以外の腫瘍性疾患,あるいはその他の希少疾患や稀な病態に対しても肝移植の可能性が模索されている.本パネルディスカッションでは肝移植とその適応疾患に関する演題を内科,外科両者の視点から幅広く提示いただき,わが国の肝移植の現状と今後の展望を議論したい.

ワークショップ

ワークショップ1
全公募

MetALDとALDの病態・治療

司会の言葉
司会池嶋 健一順天堂大学大学院医学研究科消化器内科学
谷合 麻紀子東京女子医科大学消化器内科
長沖 祐子マツダ株式会社マツダ病院消化器内科

アルコールに関連する肝疾患は,従来のアルコール関連肝疾患(ALD)に加え,ある程度のアルコール摂取量を有する代謝機能障害関連脂肪性肝疾患が代謝機能障害関連アルコール性肝疾患(Met-ALD)として新たにカテゴライズされ注目度が高まっているが,新概念の臨床像は必ずしも明らかでない.一方,ALDはわが国の肝硬変成因の第1位となり,その重要性が再認識されている.ALDの病態は肝硬変・肝細胞癌,重症型を含む急性アルコール性肝炎など多岐に渡り,病態に応じた異なる治療法の新たな展開により,肝臓専門医による治療介入効果の益々の増大が期待される.本ワークショップでは,MetALD・ALDの病態・治療に関する最新の基礎的知見,日常診療における問題点や今後の課題などに関し,幅広く議論していきたい.

ワークショップ2
全公募

肝がん集学的治療における局所療法

司会の言葉
司会福本 巧神戸大学肝胆膵外科
平岡 淳愛媛県立中央病院消化器内科
川村 祐介虎の門病院 肝臓センター 内科

近年,肝がんの治療は飛躍的な進展を遂げている.多様な治療法が選択肢に加わる中で,患者一人ひとりに最適な治療を提供するためには,集学的アプローチがますます重要となる.外科・内科・放射線科で手術,アブレーション治療,放射線治療などそれぞれで局所療法が行われているが,その適応と技術の進化によって治療成績の向上に寄与している.本ワークショップでは,肝がんに対する局所療法の最新技術,適応,さらには集学的治療の一環としての役割について,最前線の臨床データから得られた知見に基づいた演題を募集します.貴重な研究成果や臨床経験を共有し,肝がん治療の未来を切り拓くディスカッションの場にしたい.

ワークショップ3
全公募

肝硬変・サルコペニアの栄養評価と栄養療法・運動療法

司会の言葉
司会日浅 陽一愛媛大学大学院消化器・内分泌・代謝内科学
清水 雅仁岐阜大学大学院消化器内科学
西川 浩樹大阪医科薬科大学第2内科

肝硬変において二次性サルコペニアを含めた栄養評価と栄養療法・運動療法は直接的な治療となる.日本肝臓学会では肝疾患に特化したサルコペニア判定基準改訂版を発出した.この基準をもとにサルコペニアを判定し,栄養評価とそれに基づく栄養介入を積極的に行うことで,サルコペニア改善効果のみならず,肝硬変の予後改善,肝発がん抑制,QOLの改善が期待できる.また本学会では肝疾患に対して適切な運動介入はむしろ予後を改善させることから,肝臓リハビリテーション指針を作成して保険収載に向けて準備している.さらに肝硬変の成因として増加しているアルコール性ならびに脂肪性肝疾患においても,栄養評価と介入・運動療法のエビデンスが求められている.本セッションでは肝硬変およびサルコペニアに対する栄養評価とあるべき栄養療法・運動療法について基礎から臨床まで幅広く演題を募集し,明日からの実地臨床に役立つ知見を様々な側面から整理したい.

ワークショップ4
全公募

肝疾患におけるビッグデータ研究およびAIの活用

司会の言葉
司会榎本 信幸山梨大学消化器内科
上野 義之山形大学医学部内科学第二講座
建石 良介東京大学大学院医学系研究科消化器内科学

ビッグデータとは,人間の手では全体を把握するのが難しい巨大なデータ群を指し,我々の日常生活や企業活動によって生み出される膨大なデータがその源泉となる.医療の分野でも,NDBオープンデータ,DPCデータベース,各種疾患レジストリデータ,電子カルテ情報,検査データや画像データなどの臨床情報に加え,ゲノム,トランスクリプトーム,プロテオームやメタボロームといったオミクス情報の公開データベースを利用した研究が盛んに行われている.これらのデータは機械学習との親和性が高く,AI研究においても幅広く活用されている.本ワークショップでは,肝疾患におけるビッグデータを活用した研究,臨床データやゲノムデータを利用したAI研究など,多様な演題の発表を期待する.

ワークショップ5
公募/一部指定

レジストリー研究・多施設共同研究の現状と課題

司会の言葉
司会中川 美奈東京医科歯科大学(東京科学大学)消化器内科
多田 俊史神戸大学大学院医学研究科内科学講座消化器内科学分野
疋田 隼人大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学
基調講演平松 直樹大阪労災病院消化器内科

レジストリー研究・多施設共同研究は,観察研究であってもリアルワールドデータの良質なエビデンスとなり,医療・医学の進歩に必要不可欠である.近年では,「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の制定,Web会議などITインフラ環境の整備,EDCシステムの開発,各種既存データベースの活用推進など,レジストリー研究・多施設共同研究を行う環境は大きく変化している.一方,いわゆる観察研究は臨床研究法の対象外であり,品質管理・保証は義務化されていない.しかし,レジストリー研究・多施設共同研究はガイドラインへの影響も大きく,観察研究であっても品質管理・保証が望まれる.本セッションでは,肝疾患領域で実施されている研究の内容や成果,研究体制,研究立ち上げ時の課題,研究継続の工夫,品質管理の取り組みなど多角的な視点からご紹介いただき,今後のレジストリー研究・多施設共同研究のあり方などについて幅広く議論したい.

ワークショップ6
全公募

肝疾患基礎研究 from bench to bedside、未来の肝臓病学を考える①

司会の言葉
司会柿沼 晴東京医科歯科大学医学部疾患生理機能解析学
田中 直樹信州大学大学院国際医学研究推進学
中川 勇人三重大学大学院医学系研究科消化器内科学

近年肝臓領域では,肝細胞癌の治療選択肢の増加や脂肪性肝疾患の病態理解の進展が注目されているが,未解明の肝病態も依然として多く残されている.特に,炎症,線維化,発癌,肝再生の分子メカニズム,免疫異常や栄養・代謝異常による病態進展機序,老化に伴う病態変化,腫瘍微小環境の役割については,さらなる解明が求められている.また,肝臓は多臓器連関の中心的役割を担い,その病態理解は他臓器への影響を考慮する上でも重要である.さらに,様々なオミクス解析やAI解析技術の進歩により,分子レベルでの病態分類やバイオマーカーに基づく精密医療の可能性が広がっており,特に臨床検体を用いた解析技術の進歩は,基礎と臨床を結びつけるトランスレーショナル研究として大いに期待されている.そこで本セッションでは,基礎から臨床応用まで最新知見を幅広く共有し,肝疾患の病態に迫り,未来の肝臓学を見据えた議論を行いたい.

ワークショップ7
公募/一部指定

肝疾患基礎研究 from bench to bedside、未来の肝臓病学を考える➁

司会の言葉
司会田中 真二東京医科歯科大学(東京科学大学)医歯学総合研究科 分子腫瘍医学分野
大塚 基之岡山大学学術研究院消化器肝臓内科学
伊藤 清顕愛知医科大学肝胆膵内科

本セッションでは,既存の枠にとらわれない斬新なアプローチを用いて肝疾患診療に変革をもたらす基礎研究を広く募集します.「Frombenchtobedside」というテーマのもと,臨床に繋がる基礎研究はもちろん,新たな病態解明に寄与する基礎研究も歓迎します.今後の肝疾患診療のあり方に革新的な視点を提供し,肝臓学の進展に大きく貢献する可能性を秘めた研究成果を幅広くお待ちします.本セッションが,参加者同士の活発な議論の場となり,互いに刺激を受け合うことで,共同研究などへの展開の契機となり,明日からの研究をさらに発展させる機会となることを心から期待しています.本セッションから肝臓病学の未来を切り拓いていきましょう.

ワークショップ8
全公募

肝疾患のバイオマーカー:現状と新時代への挑戦

司会の言葉
司会坂元 亨宇国際医療福祉大学医学部(病理学)
調 憲群馬大学肝胆膵外科
須田 剛生北海道大学消化器内科学教室

肝疾患の診療におけるバイオマーカーの開発は,肝疾患の診断,病態進展予測,治療効果予測・モニタリングなど個別化医療において益々重要性を増しています.「肝疾患のバイオマーカー:現状と新時代への挑戦」をテーマとした本ワークショップでは,すでに臨床応用されている血液生化学,画像情報等を用いた最新の取り組みに加えて,研究的なバイオマーカー開発について広く議論したいと思います.特にセルフリーDNA,エクソソーム内包物質,循環腫瘍細胞といったリキッドバイオプシーを用いた新規のバイオマーカーも含めて,肝癌治療の効果予測や予後予測,MASLDの診断および病態進展予測,ウイルス性肝炎からの発癌リスク評価と予後予測,さらに肝と他臓器の連関に関するバイオマーカーなど,本ワークショップを広く基礎から臨床応用までの最新の研究成果を共有する場としたいと考えています.

ワークショップ9
公募/一部指定

肝疾患と臓器相関・腸内細菌:現状・課題・展望

司会の言葉
司会四柳 宏東京大学医科学研究所先端医療研究センター感染症分野
井上 貴子名古屋市立大学病院中央臨床検査部
中本 伸宏慶應義塾大学医学部消化器内科

消化管内には細菌やウイルス・真菌が共生し,複雑な微生物環境が形成されている.その機能は多岐にわたり,さながらひとつの臓器のように重要な役割を果たしている.近年の研究により,これらの微生物が脂肪性肝疾患・自己免疫性肝疾患・ウイルス性肝炎など様々な肝疾患の病態に関与し,潜在的な治療のターゲットとしても重要であることが認識されるようになった.また,腸内細菌を含めた腸内微生物叢は脳など他臓器との臓器相関,肝疾患治療薬剤への反応性にも関与していることが明らかにされている.このワークショップでは,肝疾患における最新の腸内微生物叢研究の成果,肝硬変・肝癌などの病態進展・改善に関わる多彩な腸内細菌の働きなど,新たな診断・治療法への応用展開の可能性を念頭に議論したい.特に臓器相関に関する斬新な研究成果を基礎・臨床の両方向から発表していただき,自由に意見を交換する場としたい.現在進行中の研究も含め,多方面からの演題応募を期待している.

ワークショップ10
公募/一部指定

免疫関連有害事象の病態、診断、マネジメント

司会の言葉
司会中本 安成福井大学学術研究院医学系部門内科学(2)分野
山下 竜也公立松任石川中央病院消化器内科
河岡 友和広島大学病院消化器内科

近年,免疫チェックポイント阻害薬を用いた免疫療法ががん治療において大きな進展を遂げている.現在,肝細胞癌や胆道がんに対しても複数の免疫療法が用いられるようになってきている.このような状況で免疫関連有害事象(immune-relatedadverseevents,irAE)が増加しており,その病態解明や適切な診断と迅速なマネジメントが非常に重要な課題となっている.irAEは多岐にわたる臓器に影響を及ぼし,治療中だけではなく終了後にも発生したり,複数のirAEが発生したりと,その病態は非常に多様であり,マネジメントについても多診療科によるアプローチが必要となる.また,irAEと予後との関連や再投与についても議論されている.本ワークショップでは,irAEの病態,リスク因子,病理組織像,診断,治療,予後について最新の研究成果,臨床経験や取り組みを広く公募し,irAEの病態把握,適切な診断とマネジメントについて議論したい.

特別企画

特別企画1
公募/一部指定

メディカルスタッフセッション HCV Eliminationにむけた肝炎医療コーディネーターの活動

司会の言葉
司会高口 浩一香川県立中央病院肝臓内科
鈴木 文孝虎の門病院 肝臓センター
是永 匡紹国立国際医療研究センター肝炎・免疫研究センター肝炎情報センター
高橋 宏和佐賀大学医学部附属病院肝疾患センター
基調講演 江口有一郎 医療法人ロコメディカルロコメディカル総合研究所

本特別企画では,C型肝炎の撲滅を目指し,肝炎医療コーディネーターが果たす重要な役割について議論いたします.医療機関や行政機関だけでなく,地域や職域で多職種にまたがる肝炎医療コーディネーターが,予防,受検,受診,受療,その後のフォローアップに貢献してきました.一方でelimina-tion達成のためには今一度,課題と対策を丁寧に見なおす必要があります.またB型肝炎ウイルス対策,生活習慣を背景とする脂肪性肝疾患対策はHCVeliminationの先にある肝がん撲滅に立ちはだかる重要な課題です.多様化しつつも,より精緻な活動が必要とされる現在の肝疾患対策において,肝炎医療コーディネーターへの期待は更に高まりつつあります.個々の活動内容や成功事例,直面している課題など,現場での経験や知見を共有いただくことが,全ての参加者にとって大変有益な情報となります.皆様の積極的な応募を心よりお待ちしております.

特別企画3
※公募※

The Best Abstract of JSH61

新たな試みとして、一般演題(主題演題から一般演題に変更になったものも含む)の中から優秀演題を選んだThe Best Abstract of JSH61という、主題セッションと並行して行われるセッションを設けました。
キャリア年数でセッションを分け、Early Career(卒後15年未満)の先生方にはThe Best Abstract of JSH61(Early Career)というセッションで発表いただきます。

司会の言葉
司会竹原 徹郎大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学
持田 智埼玉医科大学消化器内科・肝臓内科
考藤 達哉国立国際医療研究センター肝炎・免疫研究センター

本総会に登録された一般演題(主題演題から一般演題に変更になったものも含む)の中から優秀演題を選び,主題セッションと並行したセッションで発表いただきます.その中でも,ExpertとEarlyCareerに分けて優秀演題を選ばせていただきます.

特別企画4
※公募※

The Best Abstract of JSH61(Early Career)

新たな試みとして、一般演題(主題演題から一般演題に変更になったものも含む)の中から優秀演題を選んだThe Best Abstract of JSH61という、主題セッションと並行して行われるセッションを設けました。
キャリア年数でセッションを分け、Early Career(卒後15年未満)の先生方にはThe Best Abstract of JSH61(Early Career)というセッションで発表いただきます。

司会の言葉
司会 小木曽 智美 東京女子医科大学病院消化器内科
由雄 祥代 国立国際医療研究センター 肝炎・免疫研究センター肝疾患研究部
齋藤 裕 徳島大学病院消化器・移植外科

本総会に登録された一般演題(主題演題から一般演題に変更になったものも含む)の中から優秀演題を選び,主題セッションと並行したセッションで発表いただきます.その中でも,ExpertとEarly Careerに分けて優秀演題を選ばせていただきます.

特別企画7
公募/一部指定

日本肝臓学会・日本小児栄養消化器肝臓学会 ジョイントセッション
「肝疾患における移行期支援―肝型糖原病」

司会の言葉
司会 田中 篤 帝京大学医学部 内科学講座
乾 あやの 恩賜財団済生会横浜市東部病院 小児肝臓消化器科

移行期医療の重要性が叫ばれている昨今、“こども”から“大人”へと自立していく患者が、適切な医療を生涯に渡り受けられるように、小児診療科から成人診療科へとシームレスに繋げていくことが、医療者には求められている。第2回目の企画として、肝型糖原病の肝臓病学における実際の課題について考える。糖原病は糖代謝の経路に関与する酵素の異常によって発症する疾患群で、糖をエネルギーとして蓄積するためにグリコーゲンへと変換する系、及び蓄積したグリコーゲンを代謝する系に関わる酵素の先天的異常により糖代謝が障害され、組織にグリコーゲンが蓄積する。肝型糖原病にはI、III、IV、VI、IX型があり、低血糖、肝機能障害、思春期から成人期に肝硬変、 肝腫瘍を呈するものもあり、一部の症例では肝移植が行われている。また、高脂血症・高尿酸血症など成人期の長期合併症として未解決な問題も多い。治療法は食事療法、コーンスターチや特殊ミルクの摂取を行う。本セッションでは、肝型糖原病の移行期支援について、成功例ならびに失敗例について演題を公募し、移行期医療の問題点・解決方法について幅広く議論したい。
日本肝臓学会と日本小児栄養消化器肝臓学会が合同で開催する.

特別企画10
全公募

研修医・専攻医・医学生セッション 1 症例から学ぶ肝臓病の病態・診断・治療

司会の言葉
司会大川 和良大阪国際がんセンター肝胆膵内科
竹村 信行埼玉医科大学総合医療センター肝胆膵外科・小児外科
大濱 日出子愛媛県立中央病院消化器内科

本セッションは肝臓病学の未来の担い手である医学生・研修医・専攻医の先生が,症例を通じて肝臓病の病態,診断,治療について学び,肝臓学の新たな地平を切り開くことを目的としています.肝臓病学はウイルス性肝炎,非代償性肝硬変,肝細胞癌などに対する治療法が近年著しく進歩しています.学生実習や日常臨床で経験した興味深い肝臓病の症例,診断や治療に苦慮した症例,新たな発見など臨床上の疑問や気付き,課題を共有し,皆で一緒に本学会のテーマである「肝臓学の新時代への挑戦」への第一歩にしていければと思います.医学生・研修医・専攻医の先生からの多数の応募を期待しています.

特別企画11
全公募

研修医・専攻医・医学生セッション 2 症例から学ぶ肝臓病の病態・診断・治療

司会の言葉
司会廣岡 昌史愛媛大学医学部附属病院総合診療サポートセンター
和田 浩志大阪国際がんセンター消化器外科
瀬戸山 博子熊本大学病院消化器内科

本セッションでは学会テーマ「肝臓学新時代への挑戦」に沿い,肝臓領域の未来を切り拓く多様な視点で演題を募集します.肝炎,肝硬変,肝癌に加え,脂肪肝や血管病変,肝臓に関するものであれば大歓迎です.新たな診断法や治療の研究も大歓迎です.若い先生方の斬新な視点やチャレンジ精神から生まれる発表を心待ちにしています.この発表が,肝臓学のキャリアをスタートさせる第一歩となることを期待しています.皆さんの経験や発見を共有し,共に次世代の肝臓学を築いていきましょう.たくさんのご応募をお待ちしております!

一般演題

演題カテゴリー

以下の応募区分(A)(B)(C)よりご選択ください。

応募区分(A)

1.臨床 2.基礎

応募区分(B)

1.B型肝炎 17.嚢胞性肝疾患
2.C型肝炎 18.全身疾患と肝
3.ウイルス性肝炎(B,Cを除く) 19.肝線維化
4.急性肝炎・劇症肝炎・急性肝不全 20.門脈圧亢進症・食道胃静脈瘤
5.原発性肝癌 21.肝硬変・慢性肝不全
6.転移性肝癌 22.肝移植
7.肝腫瘍(その他) 23.手術・手技
8.胆道疾患 24.肝分化・肝再生・幹細胞
9. 膵疾患 25.肝実質細胞・肝非実質細胞
10.アルコール性肝疾患 26.胆汁酸・胆汁うっ滞
11.非アルコール性脂肪性肝疾患 27.細胞死・アポトーシス・オートファジー
12.自己免疫性肝炎 28.バイオマーカー
13.原発性胆汁性胆管炎 29.画像診断
14.原発性硬化性胆管炎 30.行政・地域連携・肝炎対策
15.薬物性肝障害 31.その他
16.代謝性・先天性肝疾患

応募区分(C)

1.形態・機能 6.疫学
2.発症機序・病態 7.予防
3.遺伝子学・分子生物学 8.診断
4.病理 9.治療・予後
5.免疫 10.その他

2)演者登録

主題(シンポジウム、ワークショップ、パネルディスカッション)では筆頭著者を含めて合計3名まで演者を登録することができます。
一般演題、特別企画(メディカルスタッフセッション、研修医・専攻医・医学生セッション)は登録演者数に制限はありません。

主題については、幅広く演題を募集する主旨から、同じセッションに同一所属から複数の応募者が筆頭演者として応募することはできません。(筆頭演者が別の所属であれば、共同演者として応募することは可能です)。

メディカルスタッフセッションは同一所属からの複数応募も可能です。
主題、一般演題は、筆頭演者および共同演者ともに会員であることが必要です。
特別企画1・7・10・11は、筆頭演者および共同演者ともに非会員も応募が可能です。

メディカルスタッフセッション、研修医・専攻医・医学生セッションは共著者として本学会員が含まれていれば、非会員でも応募可能です。

3)抄録記載方法

原則として、【目的】【方法】【成績】【考案】【結語】の順で記入してください。

4)制限文字数

演題名:全角70文字
抄録本文:全角1060文字
シンポジウム1・2・3・4 英語抄録本文:300words程度(半角2120文字以内/スペース含む)

図表の登録はできません。

半角英数字は2文字で全角1文字とします。

5)登録システム

演題登録システムからの登録のみになります。

演題登録インストラクション
【主題 / 一般演題 公募用】

本ページ下方の応募ボタンをクリックして応募画面にお進みください。

注意事項

  • 演題登録後、確認のメールが配信されます。届かない場合は、正常に演題登録がなされていない可能性がございますのでご注意ください。
  • 演題募集期間中に限り、登録内容の確認、修正、削除が可能です。登録完了後に画⾯上に表⽰される登録番号とパスワードが必要になります。セキュリティー保護のため、登録後のパスワードについてのお問い合わせにはお答えできませんので、必ず控えてください。修正、削除した場合も、確認のメールが配信されます。

    万が一パスワードを紛失した場合は再度新規登録を行い、パスワードを紛失した演題は削除することとなります。パスワードを紛失した演題の削除を希望する場合は、運営事務局までE-mailにてご連絡ください。

登録 確認・修正
主題 / 一般演題 公募 主題 / 一般演題 公募
【シンポジウム1〜4専用】
主題 / 一般演題 公募

シンポジウム1〜4においては、日本語・英語の両方の抄録登録が必要になります。

【シンポジウム1〜4専用】
主題 / 一般演題 公募

非会員の方は、会員登録をお願いいたします。
また、会員登録申請中の方は、こちらのインストラクションをご参照の上、演題ご登録ください。

会員登録が完了している方でも、直近1ヶ月前後に会員になられた方は、本登録システムに会員データが反映されておらず、会員番号を入力しても登録できない場合はありますので、その場合には上記会員登録申請中の方と同じくこちらのインストラクションをご参照の上、演題ご登録ください。

特別企画

対象セッション:特別企画1・7・10・11

特別企画

推奨環境
Windows10 Microsoft Edge、Windows10 Google Chrome、Mac OS 10.9:Safari 7、 Mac OS 10.14:Safari12

注意事項
ファイアーウォール(病院などへのハッカーの侵入を防ぐソフトウェア)が使用されている場合など、コンピュータ環境によってはホームページから演題登録できない可能性があります。
なお、登録される側のコンピュータ環境、サーバなどの問題が原因で締切期日までに応募できなかった場合の特別措置は考慮しませんので、ご注意ください。

演題応募に関する問い合わせ先

第61回日本肝臓学会総会 演題担当
日本コンベンションサービス株式会社 コンベンション事業部 ITセンター
E-mail:endai-jsh61@convention.co.jp

テレワークでの勤務を行なっております
ご不便をおかいたしますが、ご連絡のお問い合わせはメールにていただきますよう、お願い申し上げます。