AOBコンセンサス会議

AOBエキスパートコンセンサス会議 ー趣旨ー

  • 現在、日本の内視鏡外科手術の成績は世界のトップレベルですが、安定した手術成績の背景には、日本の外科医が得意とする“微細な解剖理解に基づいた精細な手術”があります。一方、このような精密解剖の認識が専門領域間で異なることも明らかになってきています。今回、臓器横断的であるJSESの長所を生かし、専門領域間で異なる微細解剖認識の討論を大きなテーマとして、Consensus meeting of Anatomy on the Border (AOB consensus meeting)を企画しました。本コンセンサス会議では、各々の専門領域の立場からの発表と討論を通じて、専門領域間のオーバーラップする微細解剖の認識の違いを浮き彫りにすることで、微細解剖への理解をさらに深化させることを目的としています。
  • すでに本AOB会議に向けて、Steering committeeのもとExpert committeeおよびResearch committeeによって専門領域間でオーバーラップする微細解剖に関するClinical question(CQ)を作成し、文献エビデンス及びエキスパートオピニオン(アンケート調査)に基づいた各CQに対するレコメンデーションを作成する作業をすすめています。最終的には本学会後に成果をコンセンサスステートメントとしてまとめ、JSESの英文機関紙であるASESに投稿する予定としております。本コンセンサス会議が、日本における“微細な解剖理解に基づいた精密手術”を国際的に示す機会となり、さらに内視鏡手術の更なる安全性の向上や、将来を担う若手外科医の修練における拠所となれば幸いです。

AOBエキスパートコンセンサス会議 ー方法概要ー

本コンセンサス会議に向けて、各々の立場からの講演と討論を通じて、専門領域間のオーバーラップする微細解剖の認識の違いを浮き彫りにし、専門領域間で認識が異なる微細解剖や類似する微細構造に関するClinical question(CQ)を作成し、アンケート調査および文献検索に基づきそのCQに対するレコメンデーションを作成する。

その後、エキスパートパネルによるレコメンデーションに対する議論と投票を行い(Delphi法)、当日のコンセンサス会議では、“エキスパート・コンセンサス”としてまとめあげられた各CQに対するレコメンデーションを報告する。 最終的には本会での議論も材料とし、コンセンサスステートメント論文を作成し、ASESに投稿する。

融合領域と臓器グループ

特別シンポジウム

  1. 上部・肺融合領域
  2. 肝臓・肺・泌尿器融合領域
  3. 横隔膜融合領域
  4. 胆道の成人・小児融合領域
  5. 鼠径部融合領域
  6. 正中弓状靭帯融合領域

基調講演

上腹部・骨盤の領域横断的解剖