会長挨拶

第107回日本消化器内視鏡学会総会
会長 入澤篤志
(獨協医科大学医学部 内科学(消化器)講座 主任教授)

第107回日本消化器内視鏡学会総会を,2024年5月30日(木)~6月1日(土)に新高輪プリンスホテル・国際館パミール(東京)で開催させて頂きます.歴史と伝統のある本会の運営を担当させて頂くことは,教室にとりまして大変光栄に存じますとともに,私自身,その責任の重大さに身の引き締まる思いです.このような機会を与えてくださいました学会役員,名誉・功労会員,社団・学術評議員ならびに会員の皆様に,心より感謝申し上げます.

本総会のテーマは,私の座右の銘でもあります「温故知新」「継往開来」をコンセプトに,「新たな未来を切り拓く消化器内視鏡 ―次世代への継承,創造,そして革新―」と致しました.諸先輩方が苦労して築き上げてこられた世界に冠たる消化器内視鏡学を改めて回顧し,次世代に向けて新たな道を示しながら,消化器内視鏡の未来を語り合える会にしたいと考えています.また,「教育」にも大きくスポットを当て,教育者のみならず被教育者側も交えて,消化器内視鏡学の次世代への継承について幅広い議論を頂きたいと思っています.

本総会では,ご参加の皆様にとって楽しく実りある3日間となりますよう,特別講演6題,教育講演11題,海外招聘講演6題をはじめとし,主題演題としては,シンポジウム13題(海外学会とのjoint symposiumを含む),パネルディスカッション10題,ワークショプ9題,ビデオワークショップ10題,会長特別企画5題と,消化器内視鏡に関わる全ての領域を幅広く網羅する計43のセッションを予定しております.このうち,国際セッションは12題であり, with/after COVID-19としての開催であることも相まって,国際色豊かな総会を期待しているところでございます.また,次代に向けたチャレンジ企画として,メタバース(インターネット上の仮想空間)を用いた症例検討セッション,およびメタバース企業展示も予定しております.

2020年初頭からのCOVID-19拡大は,我々の社会生活に大きな変化をもたらしました.学術集会等も例外ではなく,オンラインまたはハイブリッド開催が通例となりました.この方式は利便性など良い側面も多々あるかとは存じますが,やはり現地開催・対面形式での活発な議論ならびに直接の情報交換は,ご参加の皆様にとってとても重要であると考えます.感染症法5類への移行1年後の開催となる第107回総会は,オンデマンドでご視聴頂ける用意は致しますが,対面での開催を基本として,適度な緊張感と充実感に満ちた臨場感溢れる会にしたいと考えております.次代を担う研修医ひいては医学生の参加も大歓迎です.多くの皆様の現地参加そして多数の演題応募を心よりお待ちしています.どうぞよろしくお願い申し上げます.