パネルディスカッション 1
「便失禁診療の現状・進歩・課題」
11月14日(金)
10:00-11:40
第3会場(グランドニッコー東京 台場 B1F パレロワイヤルC)
司会 | 味村 俊樹 | 自治医科大学 消化器一般移植外科 |
| 神山 剛一 | 医療法人社団俊和会寺田病院 外科・胃腸科・肛門科 |
特別発言 | 前田 耕太郎 | 医療法人社団向日葵清心会青梅今井病院 外科 |
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便失禁の多様な病態は、時に評価や治療を難渋にさせ得る。それを解決すべく2017年に発刊された本邦初の便失禁診療ガイドラインは、便失禁診療の普及を促す画期的な取り組みとなった。その後、更なる知見の蓄積を基に、昨年改訂版が上梓され、より広い分野の便失禁診療に貢献できるよう革新的な内容となっている。本セッションでは初版から改訂版までの便失禁診療の進化や現状における問題点、今後の課題について議論したい。
パネルディスカッション 2
「裂肛診療の難しさについて(診断・治療・術後)~裂肛診療を極める」
11月14日(金)
8:30-10:00
第7会場(グランドニッコー東京 台場 B1F ヴァンドーム)
司会 | 八子 直樹 | 医療法人桜樹会八子医院 外科、肛門科 |
| 錦織 直人 | 一路会 錦織病院 外科 |
特別発言 | 齋藤 徹 | 医療法人伯鳳会 大阪中央病院 外科 |
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裂肛に対し適切な診断・治療を提供し、痛みや出血に悩む患者の満足と信頼を得ることは重要である。裂肛に対する保存的治療・非観血的薬物治療の限界、外科的治療のタイミングと適応術式の選択など各施設の指針を示していただきたい。また手術時の工夫ならびに肛門拡張径や肛門内圧検査等の客観的な指標の有無、ならびに術後の再燃、失禁、治癒遷延といった術後成績を提示していただき、“裂肛診療を極める”有益なパネルディスカッションにしたい。
パネルディスカッション 3
「クローン病の肛門病変に対する診断と治療~外科、肛門科、内科の役割を含めて」
11月14日(金)
13:20-15:20
第7会場(グランドニッコー東京 台場 B1F ヴァンドーム)
司会 | 穂苅 量太 | 防衛医科大学校 消化器内科 |
| 梅枝 覚 | JCHO四日市羽津医療センター外科大腸肛門病・IBDセンター |
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クローン病には肛門病変が高頻度に合併し、再発をくり返し難治化することから、QOLを著しく低下させる。また、長期にわたる炎症は直腸肛門部癌が発生することもあり、炎症のコントロールが重要である。治療に関しては、局所の病態だけでなく、腸病変の活動性も評価して総合的に決定する。各々の病態に応じて、抗菌薬、生物学的製剤、setonドレナージ、経肛門拡張術、手術などが施行され、そして近年は再生医療も適応となった。本セッションでは、クローン病の肛門病変の診断、治療、難治例への取り組みや課題などを、外科、肛門科、内科の各々の視点から議論を行いたい。
パネルディスカッション 4
「炎症性腸疾患手術の諸問題~分割手術、腹腔鏡手術、pouch吻合法」
11月14日(金)
8:30-10:00
第8会場(グランドニッコー東京 台場 29F 銀河)
司会 | 小金井 一隆 | 横浜市立市民病院炎症性腸疾患科 |
| 水島 恒和 | 獨協医科大学 外科学(下部消化管)講座 |
特別発言 | 二見 喜太郎 | 松寿会 松永病院 外科 |
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炎症性腸疾患は内科治療が進歩する中で重症例や合併症併発症例など難易度の高い症例も多い。クローン病の穿通・穿孔症例や手術既往症例での腹腔鏡手術の適応、潰瘍性大腸炎の分割手術の適応やpouch吻合法など、施設によって異なる選択がされることも考えられる。ここでは各施設の手術方法の選択とその成績を示していただき、討論していただく。
パネルディスカッション 5
「炎症性腸疾患関連腫瘍の診断とマネジメント」
11月15日(土)
13:30-15:00
第2会場(グランドニッコー東京 台場 B1F パレロワイヤルB)
司会 | 小林 清典 | 松島病院大腸肛門病センター 胃腸科 |
| 石原 聡一郎 | 東京大学 腫瘍外科・血管外科 |
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炎症性腸疾患(IBD)の内科治療の進歩により手術回避症例が増加する一方、長期罹患に伴うIBD関連消化管腫瘍の発生頻度が増加している。潰瘍性大腸炎関連消化管腫瘍は内視鏡診断が困難で、sporadic cancerとの鑑別も重要となる。また近年は内視鏡的切除も行われており、内視鏡診断技術の向上も求められている。クローン病関連消化管腫瘍は狭窄や瘻孔のため内視鏡検査が困難なことも多く、発見時に進行癌で発見されることも少なくない。本邦では直腸肛門管癌が多く認められるが、サーベイランス法は確立されておらず、その予後は不良である。本セッションでは、IBD関連消化管腫瘍の診断、治療、サーベイランス法の確立、マネジメントなど、内科、外科、肛門科の各々の視点から議論を行いたい。
パネルディスカッション 6
「直腸癌に対する側方郭清~省略可能症例を含めて~」
11月15日(土)
8:30-10:00
第3会場(グランドニッコー東京 台場 B1F パレロワイヤルC)
司会 | 川合 一茂 | 東京都立駒込病院 大腸外科 |
| 上原 圭 | 日本医科大学 消化器外科 |
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現在の治療ガイドラインではT3以深の下部直腸癌において側方リンパ節の腫大の有無で側方リンパ節郭清は強い、または弱い推奨となっており、特に弱い推奨においては省略する施設も少なくない。またT3以深の症例には術前治療を併用する施設も増加していると考えられ、側方郭清の適応にも絡んでくる。各施設の方針と成績を提示いただき、症例に対するディスカッションを行う。
パネルディスカッション 7
「Stage IV大腸癌の治療戦略ー手術?薬物?放射線?」
11月15日(土)
10:00-11:30
第3会場(グランドニッコー東京 台場 B1F パレロワイヤルC)
司会 | 平田 敬治 | 産業医科大学 第1外科 |
| 植竹 宏之 | 独立行政法人国立病院機構災害医療センター 臨床研究部 |
特別発言 | 関本 貢嗣 | 箕面市立病院 外科 |
大腸癌に対する薬物治療の進歩によりConversion症例も経験するようになってきた。また切除可能であっても複数の転移があれば薬物治療を先行することもある。Stage IVの様々な症例に対してどのような選択を行って治療成績の向上を図るかは各施設でばらつきがある。ここではStage IVに対する各施設の方針を提示いただき、症例に対するディスカッションを行う。
パネルディスカッション 8
「クリニックにおける肛門診療の最前線」
11月15日(土)
15:00-16:30
第4会場(グランドニッコー東京 台場 B1F シャトレ)
司会 | 小村 憲一 | 小村肛門科医院 肛門科 |
| 羽田 丈紀 | おなかクリニック おしりセンター |
特別発言 | 山口 トキコ | マリーゴールドクリニック |
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クリニックにおける肛門診療は大規模病院とは異なる側面をもつ。たとえばクローン病のような難治性腸疾患と告げられ不安な患者にとって、クリニックならではの日常継続的かつ親密な外来診療の提供は信頼関係に通じるはずである。一方“クリニック治療としての限界の見極め”も必要と考えられる。多様なクリニックの最前線において、工夫や独自性などを含めた肛門診療について発表いただきたい。
パネルディスカッション 9
「大腸癌の周術期管理~前処置から術後の投薬・検査まで~」
11月15日(土)
10:00-11:30
第8会場(グランドニッコー東京 台場 29F 銀河)
司会 | 山本 聖一郎 | 東海大学 消化器外科 |
| 須並 英二 | 杏林大学 消化器一般外科 |
特別発言 | 坂本 一博 | 越谷市立病院 外科 |
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大腸手術後の在院日数はERASの導入などにより減少傾向にある。当初、欧州から機械的前処置の省略が導入されたが、米国では機械的前処置に加えて予防的抗生物質投与が推奨されている。また術後の抗生物質投与についても統一はされていない。各施設の周術期管理とその成績について提示いただき、今後あるべき管理について討論いただきたい。
ワークショップ 1
「大腸診療におけるAIの利用」
11月14日(金)
8:30-10:00
第3会場(グランドニッコー東京 台場 B1F パレロワイヤルC)
司会 | 岡 志郎 | 広島大学大学院医系科学研究科 消化器内科学 |
| 伊藤 雅昭 | 国立がん研究センター東病院 大腸外科 |
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近年、AIの進化により、内視鏡をはじめ大腸診療のあらゆる領域でその活用が進んでいる。画像診断支援、治療支援、予後予測や手術ナビゲーションなど、診断・治療の質を向上させる技術が次々と開発されている。本セッションでは、日々急速に進歩し高度化するAI技術の大腸診療への応用とその進捗を講演いただく。技術革新によって未来の大腸診療はどうなるのかを想像したい。
ワークショップ 2
「肛門診療で悩み・迷い、苦慮する肛門疾患について(第1回)」
11月15日(土)
15:00-16:30
第2会場(グランドニッコー東京 台場 B1F パレロワイヤルB)
司会 | 栗原 浩幸 | 所沢肛門病院 診療科 |
| 吉川 周作 | 社会医療法人健生会土庫病院 消化器肛門病センター |
特別発言 | 佐原 力三郎 | 社会医療法人財団仁医会牧田総合病院肛門病センター |
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主に良性疾患を扱う肛門科診療ならではの“ストレスある疾患”に出会うことも稀ではない。患者高齢化とリスク、手術適応や適応術式の難しさ、治癒遷延や再発を繰り返す難治性、などこれまでに培ってきた経験や技術でも対応しかねるジレンマは肛門科医誰しもあるはずである。今回それらを共有、検討することで今後の日常診療に役立てたい。このような悩みが絶えることもなく、次回以降とも継続検討となれば幸いである。
ワークショップ 3
「一時的人工肛門作成法の工夫と合併症の対策・対応」
11月15日(土)
15:00-16:30
第3会場(グランドニッコー東京 台場 B1F パレロワイヤルC)
司会 | 衛藤 謙 | 東京慈恵会医科大学 消化管外科 |
| 辻仲 眞康 | 東北医科薬科大学 消化器外科 |
特別発言 | 赤木 由人 | 医療法人社団高邦会 高木病院 大腸肛門センター |
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肛門温存手術の増加に伴い一時的人工肛門を造設する患者は増加している。結腸と回腸では解剖学的構造からそれぞれの作成法のコツやピットフォールが存在する。また緊急手術ではさらによい形状のストーマ作成には苦慮する。ここではストーマ作成に関する工夫を提示していただき、ストーマ合併症に対する対策や対応について発表、討論いただきたい。
ワークショップ 4
「若年者の肛門周囲膿瘍・痔瘻のマネジメントの検討~IBD背景への配慮の必要性」
11月15日(土)
8:30-10:00
第8会場(グランドニッコー東京 台場 29F 銀河)
司会 | 宮田 美智也 | 医療法人愛知会家田病院 胃腸科・肛門科 |
| 石山 元太郎 | 札幌いしやま病院 肛門科 |
特別発言 | 松尾 恵五 | 東葛辻仲病院 肛門科 |
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日常の肛門科診療において10代の患者では、増加傾向のあるIBDの存在を念頭におく必要がある。肛門理学所見、内視鏡検査所見、生検などによる“IBDに対する確定・疑い・否定”といったその場での各々の結果を通して総合的に肛門周囲膿瘍・痔瘻の治療方針を決定しなければならない。クローン病か潰瘍性大腸炎、IBD内科的治療の優先度、Crypt-grandular型の痔瘻か否、ドレナージのSETONの留置・挿入部位、根治術適応か保存的FO、根治術式の選択などはCASE-by-CASEの判断となろう。症例の提示とともに“将来ある若年者の肛門とQOL”のため、実りある検討を継続していただきたい。
ワークショップ 5
「大規模データベースを用いた大腸疾患研究」
11月15日(土)
13:30-15:00
第8会場(グランドニッコー東京 台場 29F 銀河)
司会 | 上野 秀樹 | 防衛医科大学校 外科学講座 |
| 小林 宏寿 | 帝京大学医学部附属溝口病院 外科 |
特別発言 | 石田 秀行 | 埼玉医科大学総合医療センター 消化器外科・一般外科 |
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大腸疾患において大腸癌研究会全国登録やNCD、さらにDPCの大規模データを用いた臨床研究が行われるようになってきた。これらは限られた条件で行われる臨床試験と異なり、リアルワールドの成績が評価される。ここでは全国データベースを用いた研究について発表していただき、そこからの新たな知見について共有し、その意義について討論していただきたい。
ワークショップ 6
「大腸憩室炎に対する保存的治療・外科的治療」
11月15日(土)
15:00-16:30
第8会場(グランドニッコー東京 台場 29F 銀河)
司会 | 幸田 圭史 | 大腸肛門病センター高野病院 外科 |
| 的場 周一郎 | 東邦大学医療センター大森病院 一般・消化器外科 |
特別発言 | 船橋 公彦 | 横浜総合病院 消化器センター外科 |
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欧米では最もよくみられる大腸手術のひとつであったが、近年本邦でも増加傾向がみられる。抗生物質治療、穿刺ドレナージによる保存的治療、再発症例の治療、腸切除術の適応およびタイミングや吻合の可否、穿孔症例における集中治療の成績評価など、広く論じていただき、日本における治療方針の確立をめざしていただきたい。