ご挨拶

第45回日本肥満学会・会長
山内 敏正(東京大学大学院医学系研究科 糖尿病・代謝内科)

この度、第45回日本肥満学会を2024年10月19日(土)・20日(日)の両日、パシフィコ横浜会議センターにおいて開催する運びとなりました。今回も第42回肥満症治療学会学術集会(会長:内藤 剛 先生 - 北里大学医学部 下部消化管外科学 教授)との合同開催といたしました。交通アクセスの良い横浜での現地開催を予定しております。

第45回日本肥満学会のテーマは、「新・肥満症学 ~知の原点から際限なき未来へ~」といたしました。日本肥満学会と日本肥満症治療学会の合同開催は、2019年から数えて早6回目となり、これまで以上に連帯を深めた開催といたします。第42回肥満症治療学会学術集会のテーマ「ボーダレス&サステナブル肥満症治療」と合わせ、肥満症学を中心に学術的・臨床的、幅広い視点から、他分野との「融合」と「発展」がのぞめるような学際的な学術集会にしたいと考えております。

今回の開催にあたり、私が大会長として最も大切にしたいと考えていることは、「学会・学術集会は、学会員あっての、学会員のためのものである」という理念です。「学会員ファースト」を貫きたいと考えております。学会員にとってより良い学会・学術集会を目指し、その第一歩として、学術集会への参加費を見直しました。肥満学会の年会費と学術集会の参加費の合計額が非会員の参加費より負担が少なくなるよう設定しております。学会における活動や学術集会の参加において、学会員としてのメリットを享受頂けるよう、様々な取り組みと可視化を進めてまいります。是非ともこの機会に日本肥満学会へのご入会をご検討頂き、現地でのご参加を心よりお待ち申し上げます。

近年、新たな肥満症治療薬の登場や市場を取り巻く社会情勢の変化に伴い、「肥満症」とその診療のあり方は、社会的に一層の注目を集めています。「肥満症」は、多様な疾患と関わりが深く、その病態解明と治療法開発には、内科・外科を含む幅広い分野の連携が欠かせません。日本肥満学会としても、多診療科・多職種間の連携を促進すべく、そのネットワーク拠点としての役割を担えるよう、さらに、「肥満症」の研究や診療に携わる研究者・医療者が生涯にわたり継続的に活躍できる環境を支援できるよう、「One Team」の学会として、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの概念も重視いたします。

新しい肥満症学の展開と輝かしい明るい未来に向け、学術的かつ臨床的意義の高い学術集会の成功を目指し、鋭意準備を進めております。是非、多くの皆様にお集まり頂き、横浜の地で実り豊かな充実した議論が深められますことを心より願っております。引き続き、ご支援とご厚情を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

第42回日本肥満症治療学会学術集会・会長
内藤 剛(北里大学医学部 下部消化管外科学)

このたび、第42回日本肥満症治療学会学術集会会長を拝命いたしました北里大学医学部下部消化管外科学の内藤 剛です。今回も東京大学の山内敏正先生が主宰される第45回日本肥満学会と合同で2024年10月19日、20日の2日間、パシフィコ横浜会議センターで開催させていただくことになりました。今回の学術集会のメインテーマは、「ボーダレス&サステナブル肥満症治療」といたしました。

肥満症の治療にはさまざまな障壁が存在します。例えば医療者間、職種間でも「肥満症」という疾患に対する認識が異なっています。これは時にスティグマとなって治療の障壁になります。また我が国と海外とでは保険制度でカバーされる減量・代謝改善手術の選択肢が異なります。我が国では2023年11月現在「腹腔鏡下スリーブ状胃切除術」が保険収載されており、小腸バイパス術を伴った術式では「腹腔鏡下スリーブ状胃切除術+十二指腸空腸バイパス術」が先進利用Aとして認可を受けています。一方で海外では内視鏡治療を含めた新たな治療のモダリティが出てきています。また手術適応となる条件も海外と我が国ではかなり異なります。韓国のガイドラインや米国糖尿病学会のステートメントではアジア人種の手術適応が一部ではBMI=27.5kg/m2まで引き下げられています。また内科と外科の間でも手術の適応やタイミングに関しては意見が分かれることも珍しくありません。このように肥満症治療にあたっては、さまざまな意見の食い違いやスティグマ、そして職種間の隔たりなどが存在しています。

この疾患を治療していく上で最も重要な点は、患者本人や家族を含めて多くの専門家が高度に連携しあってチーム医療を行うことです。今回の学術集会では高度なチーム医療を行ない、持続可能な肥満症治療を行なっていくためにはどうしたらいいのか、ということを深く議論していきたいと思っています。10月の横浜は一年で最も過ごしやすい季節だと思います。ぜひ皆様にお集まりいただき、直接膝を突き合わせて熱い議論をしていただきたいと思っております。多くの皆様のご参加をお待ち申し上げております。