会長挨拶
第71回日本透析医学会学術集会・総会
会長 倉賀野 隆裕
兵庫医科大学 腎・透析内科

第71回日本透析医学会学術集会・総会を2026年6月19日(金)から21(日)にかけて神戸ポートピアホテル・神戸国際会議場・神戸国際展示場・ワールド記念ホールにて開催させていただく事となりました。本学術集会は多くの職種の皆様が一堂に会し、国内でも最大の規模を誇る医学会です。私の故郷である兵庫県でこの様な歴史があり大規模な大会を担当させていただく事は、大変光栄であり、身が引き締まる思いでございます。
患者の高齢化に伴い、腎不全患者の医療・看護の現場で多くの課題を抱える中、COVID-19の世界的なパンデミックが透析医療現場も直撃しました。また医療資材の高騰や診療報酬など医療経済的な問題もより深刻となっています。これらは腎不全領域に限った事だけではなく、医療現場共通の課題とも言えますが、我々を取り巻く環境は決して明るい話題が多くない事も事実です。71回大会は「Empower the people〜腎代替療法に活力を〜」をテーマとさせていただきました。この様な社会情勢にあるがゆえ、現在の腎不全医療現場における課題や社会的問題に真摯に向き合い、前進するために、皆様に活力が与えられる大会にしたいとの思いで、本テーマを選びました。Empower the peopleのpeopleは、参加していただいた患者様・医師・看護師・臨床工学士・薬剤師・栄養士・理学療法士のみならず関連する企業も含めて、末期腎不全医療や腎代替療法に携わる全ての皆様を対象としています。本会への参加が、研究・診療・看護・開発・生活の活力となり、更には大会終了後に、職場に戻り患者様や参加できなかった同僚の皆様に活力を分け与える事ができる様な大会を目指しています。またプログラムも従来のシンポジウム・ワークショップ・教育講演・一般演題に加え、より実践的な知識や技術を学んでいただく機会としてハンズオンセミナーも企画しております。
本会の神戸での開催は過去にもあり、皆様にもお馴染みの会場と思いますが、兵庫県で勤務している我々が担当させて頂くので、ご参加の皆様には神戸らしさを感じていいただける、プログラムやおもてなしも考えています。是非皆様、奮って演題登録をして頂き、2026年6月は神戸の地で皆様とお会いする事を心より楽しみにしています。