会長挨拶

豊田長興
(関西医科大学 内科学第二講座)

令和6年元旦に能登半島地震におきまして被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。又、被災地での復興支援に携わられている医療関係者の皆様には心より感謝申し上げます。私ども医療に携わる者が、糖尿病を有する患者さんに、日々の診療において災害時の対応方法をお伝えしておくことの重要性を再認識させられたのではないでしょうか。

さて、第61回日本糖尿病学会近畿地方会を2024年10月26日(土)に大阪国際会議場にて現地開催させて頂きます。歴史ある本学会のお世話をさせて頂くこと、大変光栄に存じます。今回の学会のテーマは、「叡智を結集しチームで拓くDMプラクティス」とさせて頂きました。糖尿病診療には、未来の治療を開発するための基礎的な研究に基づく叡智、今できる治療を最適な形で提供するための臨床的な叡智、治療を実践する上で必要不可欠なチームで取り組むための叡智、これら叡智の結集が必要と考え、このテーマとさせて頂きました。

「特別講演」は、石井 均先生(奈良県立医科大学 医師患者関係学講座)に「病気を考える医学、病を持つ人にやさしい医療―糖尿病医療学」を御講演頂きます。「指定講演1」は、杉山 隆先生(愛媛大学産婦人科学)より、妊婦の血糖マネージメントに関するお話をして頂きます。「指定講演2」は、私より、糖尿病と甲状腺疾患が合併していることが多いことを御認識頂くことが重要であるという内容のお話をさせて頂きます。各分野のエキスパートの先生より、5つの「教育講演」をお話頂きます。今回、3つのシンポジウムを企画致しました。「シンポジウム1」では、糖尿病に関する最新の基礎的な内容のお話を、「シンポジウム2」では、糖尿病診療に役立つupdateなお話を、「シンポジウム3」では、多職種でチーム医療を行う上で役立つお話を、それぞれエキスパートの先生に御講演頂きます。「次世代糖尿病内科医員会による症例検討会」では、免疫チェックポイント阻害剤による1型糖尿病の症例を取り上げます。今回、「国際学会・会議参加助成報告会」が、新たな企画として加わりました。その他、「糖尿病を持つ(ある)人の心理・行動と支援について学ぶセミナー」等、様々なプログラムを準備しています。

同時開催される第60回JADEC近畿地方会では、JADEC大阪府支部の權野 博世話人の下、「交流会」、「友の会活動展示パネル」も予定しています。

多くの方々の御参加をスタッフ一同心よりお待ちいたしております。