会長挨拶
会長挨拶 奥山宏臣
この度、日本小児外科学会の会長を拝命し、2023年6月1-3日に第60回日本小児外科学会学術集会を大阪国際会議場で開催することになりました。第1回日本小児外科学会学術集会は1964年6月に日本大学の若林修会長が開催されました。当時の会員数は1041名で実に1019名の会員が出席されたと記録に残っています。設立にご尽力された皆さんの、この学会への熱い想いが伝わってきます。この歴史ある、そして諸先輩方の思いの詰まった学会の大きな節目となる第60回学術集会を担当させていただきますこと、大変光栄に存じます。大阪大学関連では、第8回植田隆、第15回曲直部寿夫、第24回岡本英三、第30回内藤泰顯、第33回岡田正、第46回福澤正洋についで7回目の開催となります。
現在、日本小児外科学会を取り巻く環境は大きな変化を迎えています。2022年度より小児外科領域は外科専門医を基盤としたサブスペ領域として専門医機構により正式に認定されました。2023年度からは理事に1名の女性枠が設けられました。増加傾向にある女性会員の皆さんの意見を学会運営にしっかり反映させてゆきたいと思います。また、次世代を担う若い人たちに向けては、サマースクールやプロモーションビデオを企画しました。
学術集会のテーマは“All is Well!!〜次世代へのエール〜”としました。日本語では“きっとうまくいく!”といったところです。我々の未来を担う若い医療者や我々の患者さんをみんなで応援しよう、そんな思いを込めました。今回の学術集会の新しい試みとして、多職種連携のセッションを1日設けました。日々の小児外科診療にご協力いただいている多職種の方々のご参加を歓迎します。会員の皆様の施設内でも、広くお声かけいただけましたら幸いです。
学術集会の第一の目的は、会員が学術的成果を発表して、奇譚なく意見を交換することです。そして、議論の後には、地域や年齢を超えて大いに親交を深めることが、学術集会に託されたもう一つの大切な役割だと思います。幸い、5月にはCovid-19の5類移行に伴い、学術集会に纏わる多くの規制がなくなります。参加された全ての方々に楽しんでいただけるよう、スタッフ一同鋭意準備中です。大阪で皆様にお会いできますことを楽しみにしております。