会長挨拶

第39回日本小児臨床アレルギー学会学術大会
会長 手塚 純一郎
(福岡市立こども病院 アレルギー・呼吸器科)

第39回日本小児臨床アレルギー学会学術大会の開催にあたって

第39回日本小児臨床アレルギー学会学術大会を主催させていただくにあたり、謹んでご挨拶申し上げます。アレルギー疾患は生活に密着した慢性疾患で、アレルギーマーチの言葉に代表されるようにアトピー素因を持つ者が乳児期より様々なアレルギー疾患を発症・合併します。小児期発症の慢性疾患の特徴として、成長に伴い治療主体が保護者から患者へと変化していくということもあり、患者のみならず家族、園・学校などと適切に連携していくことが求められます。

今回の学術大会はテーマを「共有」とさせて頂きました。疾患を適切に治療していくためには様々な情報を適切に共有することが不可欠です。共有すべき情報には疾患に関する情報だけでは無く患者・家族の背景など多岐にわたり、これらの情報を医療従事者、園・学校、行政などが患者・家族を中心として互いに有機的に共有していくことが重要であり、多職種が参加する本学会にふさわしいテーマだと思っています。

福岡市は本学会の前身である日本小児難治喘息研究会の第1回を西間三馨先生が開催された地であり、日本小児難治喘息・アレルギー疾患学会となって初めての第12回を小田嶋博先生が、日本小児臨床アレルギー学会となって初めての第35回を本村知華子先生がと、本学会の節目となる学会が開催されてきた地でもあります。第39回学術大会は国がwithコロナを明言してからの節目の大会になるでしょうか。

開催方法はまだ決定していませんが、現地開催とオンライン配信を組み合わせたものを考えています。新型コロナウイルス感染症の流行が収束することを願いつつ、出来るだけ現地へ足を運んで頂けるようなプログラムを企画させて頂きます。2023年は福岡でFINA世界水泳選手権が大会前日の7月14日開幕予定で、大会初日の7月15日早朝には博多祇園山笠のフィナーレ「追い山」あり、福岡までお越し頂くと学術大会以外にも楽しいことが沢山有ます。ラーメン、もつ鍋、水炊き、焼き鳥、玄界灘の海の幸など福岡には美味しいものも沢山あります。2023年夏、1人でも多くの方と現地でお目にかかれることを願っております。