会長挨拶

第37回日本内分泌外科学会総会
会長 杉谷 巌
(日本医科大学大学院医学研究科 内分泌外科学分野 大学院教授)

この度、第37回日本内分泌外科学会総会を2025年5月22日(木)、23日(金)、24日(土)の3日間、神奈川県鎌倉市の鎌倉プリンスホテルにて開催させていただくことになりました。

当学会は、1988年に小生の恩師である藤本吉秀先生によって設立され、2019年に日本甲状腺外科学会との発展的統合を経て、一般社団法人日本内分泌外科学会として新たな歴史を築いてまいりました。日本医科大学では、小生を日本医大に導いて下さった清水一雄先生が2006年の第39回日本甲状腺外科学会学術集会、2011年の第23回日本内分泌外科学会総会を開催させていただきました。この23年ぶりの開催を大変光栄に存じております。

学会のテーマは「内分泌外科の真髄を求めて。いざ!」といたしました。藤本先生の名著「いろはにほへと」の副題(甲状腺・副甲状腺疾患診療の真髄を求めて)にあやかり、内分泌外科学の本質に迫ろうという探求心を携えた大勢の専門家と志高い若手医療者が、鎌倉の地に集い、多様で刺激的な議論を繰り広げてくださることを期待しております。また、海外からも講演者を招聘し、国際性を高めることで、学会の発展に寄与したいと考えております。

当学会は内分泌臓器の腫瘍性疾患や機能性疾患に苦しむ患者さんに最良の専門医療を提供することを使命としており、甲状腺、副甲状腺、副腎、膵内分泌、乳腺の診療に関わる外科医、耳鼻咽喉・頭頸部外科医、泌尿器科医、放射線・核医学科医、腫瘍内科医、内分泌内科医、病理医など基盤領域の異なる医療者が一堂に集結するユニークな会です。とくに若手医療者の皆さまにとって、魅力的で有意義な学会となるよう、教室員一同、知恵を絞って準備を進めておりますので、ぜひ多くの演題をご応募いただき、鎌倉にご参集いただければ幸いに存じます。

鎌倉市は古都として知られ、鶴岡八幡宮や鎌倉大仏、長谷観音に建長寺、円覚寺、銭洗弁天、報国寺、瑞泉寺、極楽寺、明月院などなど多くの歴史的な建造物が、緑豊かな自然の中に数多く残っています。学会場は江ノ電七里ヶ浜駅近くにあり、美しい海岸線からの爽やかな海風と温かな陽光に包まれます。皆様にリラックスした心で活発にご討論いただくことで、内分泌外科学の未来についての思いを新たにすることができるのではないかと考えております。鎌倉は食文化も充実しており、学会の合間には地元の食材を使った料理を味わいながら、交流を深めていただくこともできるでしょう。

末筆となりましたが、会員の皆様には、一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。