第30回日本乳癌学会学術総会 第30回日本乳癌学会学術総会

会長挨拶

第30回日本乳癌学会学術総会
会長 三好 康雄
兵庫医科大学 乳腺・内分泌外科 教授

第30回日本乳癌学会学術総会を2022年6月30日から7月2日まで、パシフィコ横浜ノースにて開催させていただきます。

総会のテーマは、次世代に繋ぐ乳癌診療 ― それぞれの役割 ―; Connecting to Future Generations of Breast Cancer Treatment and Clinical Study: We All Have a Roleとさせていただきました。第30回という節目の総会として、次世代につながる乳癌診療を診療にかかわる医師、看護師、薬剤師などのメディカルスタッフが次世代に繋ぐにはどうすればいいか、それぞれの立場で考えていただく機会となるように企画しております。現状の乳癌診療から今後はどのような方向性を目指すのか、そのためには何をすべきか、それぞれの職種や専門分野で課題と将来の展望を検討し、次世代を担う方々へのメッセージの発信と考えるヒントを提供できる場となるよう準備しております。

特別講演として、1日目は京都大学大学院医学研究科の奥野恭史先生に「スーパーコンピュータ・AIで挑むPrecision Medicine」として、ゲノムを中心としたオミクスデータによる診断や新たな薬剤開発に関するご講演を、そして2日目には国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所の中村祐輔先生に「Deep Medicine; AIで思いやりのある医療を!」と題して、今後AIがどのように医療現場に導入され、我々の診療がどのように変わるのか、ご講演いただきます。いずれも今後の乳癌診療の方向性を示す最先端のお話を伺えるものと思います。会長企画では、薬剤開発の現状と臨床試験のグローバル展開を、海外演者も含めて発表いただきます。

プログラム構成では井本会長の第29回学術総会との継続性を重視し、学会が主体となってシンポジウム、ワークショップ、厳選口演を企画いたします。そして、ポスター討論、教育セッション、看護師セッション、薬剤師セッション、患者支援指導者プログラムも予定しております。働き方改革への対応や次世代のリーダー育成についても議論いたします。

2022年は現地開催が可能と判断しておりますが、今までと同じ形式での開催ではなく、新型コロナウイルスへの対策をとったうえでの開催を予定いたします。なお、WEB配信やオンディマンドでの聴講は、第30回においても実施できるよう準備しております。参加される皆様にとりまして有意義な、そして第30回にふさわしい実りのある総会にすべく、最大限努めてまいります。状況によっては予定の変更等でご迷惑をおかけすることと存じますが、どうかよろしくお願い申し上げます。皆様のご参加を心よりお待ちしております。