会長挨拶

第62回日本甲状腺学会学術集会のご挨拶

山田 正信
(群馬大学大学院 内分泌代謝内科学)

第62回日本甲状腺学会学術集会を2019年10月10日(木)から12日(土)までの3日間、群馬県の前橋市の昌賢学園まえばしホール(前橋市民文化会館)で開催させていただく事となり大変光栄に存じます。

前橋での開催は第12回を1969年に七條小次郎先生が、そして第47回を2004年に森昌朋先生が開催されてから15年ぶりとなります。

テーマは”すべては甲状腺患者さんのために”で、群馬大学附属病院のこの数年を教訓としもう一度”患者さん中心の医療”を振り返るのと同時に、いかなる基礎研究も将来の臨床応用へ繋げたいという思いからです。

専門医セミナーは、10日の夕方と12日の午後に予定しています。そして初日夕方の専門医セミナーの前の国際分子甲状腺シンポジウムでは、アメリカの甲状腺癌の遺伝子診断のVeracyte社からDr. Richard Kloosに実際に使用されている”Afirma”というキットの有用性とアメリカでの現状をお話いただく予定です。専門医セミナーとともにお聞きいただくと現在の甲状腺癌の「ゲノム医療」の最前線が把握できると思います。

また、特別講演には、群馬大学大学院に開設されました「医療の質・安全学教室」の小松康宏教授に「甲状腺診療の質と安全の評価法(仮)」についてお話していただく予定です。私たちは、ガイドラインに沿って甲状腺診療を行っているつもりですが、行っている治療や手術の「質」が担保されているか、独り善がりでないか、どういう評価法があるのか、是非皆さんで考えていただければと思います。

その他、2日目午後には内分泌外科学会の甲状腺セッションとの共同開催のシンポジウムも予定しており、外科の先生から「いかに甲状腺手術は難しいか」をご紹介いただきます。さらにWomen in Thyroidology (J-WIT)やコメディカルによるセッションも予定しておりますのでご期待ください。

また、全体懇親会を前橋テルサ(会場よりバスが出ます)で11日の夕方から予定しております。群馬には有名な郷土のB級グルメがいくつかあります。「焼きまんじゅう」「おっきりこみ」「モツ煮」「ソースカツ丼」「もち豚」そして地酒の「水芭蕉」など多くの地元の名物をご堪能いただけるよう用意させていただきますのでお楽しみください。

会場はJR前橋駅から徒歩5分で、前橋駅は高崎駅から14分、高崎駅は東京から新幹線で50分以内というアクセスです。

群馬大学 内分泌代謝内科学教室をあげ皆様を歓待できるよう鋭意準備しております。多くの皆様のご参加を心からお待ちしております。