会長挨拶

第26回日本輸血・細胞治療学会秋季シンポジウム
会長 小原 明
(東邦大学医療センター大森病院 小児科 教授)

2019年11月15日(金)東京都千代田区の砂防会館シェーンバッハ・サボーにおいて、第26回日本輸血・細胞治療学会秋季シンポジウムを開催させていただくこととなりました。東京における輸血・細胞治療学会は2015年第63回総会から数えて4年ぶりとなります。東邦大学医療センター大森病院輸血部を中心とする事務局一同、計画と運営に関する準備を進めています。

前日11月14日(木)には同じ会場で、2019年度全国大学病院輸血部会議が東京女子医科大学菅野仁教授を議長として開催されます。

私は小児科医として小児の輸血にかかわり始め、1997年から2012年までに東邦大学医療センター大森病院の輸血部部長を務めました。小児輸血の領域は1990年代初頭から、先達である星順隆先生、長田広司先生、白幡聡先生、月本一郎先生が、小児への安全で適切な輸血を実施出来るように、厚生労働省の血液製剤使用指針に「新生児・小児にたいする輸血療法」を記載して啓発を重ねてこられました。最近は北澤淳一先生をリーダーとして学会が「科学的根拠に基づいた小児輸血ガイドライン」を発表し、2018年9月血液製剤使用指針も改訂されています。

今回のシンポジウムは「未来につながる輸血・細胞治療」をメインテーマとしました。未来を担う子ども達に、適切な輸血・細胞治療を実施することをイメージしています。教育講演では輸血関係の皆様もあまり実際をご存じない「胎児治療・胎児輸血」を、東邦大学産婦人科の中田雅彦教授にビデオ供覧を含めお願いしています。 特別講演では京都大学iPS研究所江藤浩之先生にiPS細胞由来血小板輸血製剤の臨床応用についてご講演いただく予定です。

会場は地下鉄永田町駅近傍です。前日木曜日夜には会員懇親会を企画しています。木曜日の大学輸血会議から金曜日の本シンポジウムの2日間、参加される皆様には夢のある話題をお聞きいただき、明日の輸血・細胞療法のお役に立てればと思います。