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第36回日本脳神経血管内治療学会第36回日本脳神経血管内治療学会

会長挨拶

第36回NPO法人日本脳神経血管内治療学会学術総会
会長 石井 暁
(京都大学大学院医学研究科脳神経外科)

この度、2020年という節目の年に、伝統あるNPO法人日本脳神経血管内治療学会第36回学術総会を開催させて頂くことになり、大変光栄に存じます。2020年11月19〜21日、紅葉の最盛期を迎える秋の京都で、国立京都国際会館にて開催致します。

1996年、私は京都大学脳神経外科にて医師としての1年目を踏み出しました。1996年といえばGDCが日本で承認された年です。ほどなくして京都大学でもGDC症例が始まり、ほぼ同じ時期に、本邦初の頚動脈ステント留置術が施行されました。当時はその意味を全く理解していなかった私ですが、研修医としてスクラブインさせて頂き、滝和郎先生や坂井信幸先生、中原一郎先生らが治療の成功に目を輝かせておられる姿に感銘を受けました。その後、倉敷中央病院に赴任し、当時の循環器内科部長であった故・光藤和明先生の完璧な理論に基づくエレガントな手技に触れました。光藤先生が当時繰り返し話されていた印象深い言葉があります。

「脳血管のインターベンションはまだ黎明期だが、必ず大きな発展を迎える。それがいつ来るかは君たち次第だ。今の道を迷わず進みなさい。」

医師になって3年目の1999年、私はこの言葉に導かれて、脳血管内治療を己の進むべき道と決心しました。そして20年が経過しました。JSNETの諸先輩方の不断の努力により、脳血管内治療は大きな発展を遂げ、あらゆる分野で脳血管疾患の標準治療の一つとなりました。そして現在、我々の世代には、この治療をますます成熟させ、社会でより大きな責任を果たすことが求められています。

さらなる成熟のために、我々に必要なものは何か。欠けているものは何か。

本学術総会のテーマは、「さらなる成熟のために–a missing piece for the next stage -」としました。壮大な課題であり、答えに至ることは決して容易ではありません。10年後の脳血管内治療を脳血管障害のGOLDEN STANDARDとして成熟させるために、我が国がより大きな貢献を果たすために解決すべきことは何か。是非、学会員の皆さん全員で考えて頂きたいと存じます。

11月下旬は最も美しい京都に出逢える季節でもあります。学会の合間に少し足を伸ばして、束の間の休息を楽しんで頂けたらと願っております。スタッフ一同、誠意を尽くして皆様をお迎え致します。