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第36回日本脳神経血管内治療学会第36回日本脳神経血管内治療学会

会長挨拶

第36回NPO法人日本脳神経血管内治療学会学術総会
会長 石井 暁
(京都大学医学部附属病院 脳神経外科)

 2020年、この年がまさかこのような激動の1年になると誰が予想し得たでしょうか。新型コロナウイルスの流行は、驚くほど短期間に我々の生活スタイルを一変させ、学術集会の在り方にも大きな影響を及ぼしました。

 2020年2月以降、刻一刻と変化する感染状況と社会情勢に鑑み、これまでの開催計画を幾度となく大きく見直すこととなりました。3年前から準備を重ねてきたソーシャルプログラムはすべて断念せざるを得ませんでした。しかし、多くの会員よりご支援を賜り、学術プログラムにおいては、ほぼ自身が思い描いてきた内容を実現することが叶いました。

 会場は当初の11会場から4会場へと大幅にスリムダウンし、シンポジウムと特別企画をライブ配信することに会期中のリソースを集中させました。この結果、一般演題は座長と演者のみで事前収録したものを配信、ポスター演題もデータの閲覧のみという形式になりました。また、本来は来日講演の予定であった海外演者は15名となり、すべてリモートで発表頂く段取りとなりました。時差があるにも関わらず、多くの海外演者がライブでのリモート講演を快諾して下さいました。
 会場での発表に向けて準備を進めておられた演者の方々、聴講を楽しみにされていた会員の方々には不本意な形態となりましたこと、大変申し訳なく、心よりお詫び申し上げます。しかしながら、この形式になったが故に、従来のように一般演題およびポスター発表のタイムテーブルに縛られることなく、シンポジウムセッションの聴講や討論に集中して頂けるであろうこと、スケジュールが合わず本会への出席を断念されていた方々を含め、より多くの会員に参加頂きやすくなったことも事実です。各国、全国の演者の発表を、職場やご家庭に居ながらにして聴講出来る機会と前向きに捉え、本会を盛り立てて頂ければ幸甚です。

 本学術総会のテーマは「さらなる成熟のために – a missing piece for the next stage -」です。我々の領域は、これまで必ずしも順風満帆に発展してきたわけではありません。多くの諸先輩方の不断の努力により、現在の地位を獲得するに至っています。我々の世代に求められるのは、これまでの発展をさらに成熟させるためのアプローチです。そのために必要なアクションは何か。奇しくも新型コロナ禍での開催となった今年、総論的、各論的に考える3日間にしたいと思います。

 学術集会の最大の目的が学術発表であることは改めて申し上げるまでもありませんが、同時に、会員相互の情報収集や親睦を深めるための貴重な場であることも重要な側面です。今回の学術総会ではその機会を設けることが叶わず大変遺憾ではありますが、近い将来、会員が会場に溢れる懇親会が復活することを信じます。
最後に、本学術総会の開催にあたりご尽力頂きました会員、関係者の皆さまに深謝するとともに、同会が会員の皆さまの明日からの診療に寄与することを祈念して、会長挨拶とさせて頂きます。