演題登録テーマ一覧
特別企画:国際パネルディスカッション
Special Program: International Panel Discussion
進行肝細胞癌に対する治療戦略:新規薬剤の登場で肝臓外科はどう変わるか?(公募・一部指定)
2018年以降、肝細胞癌に対する新規薬剤が立て続けに承認され、進行肝癌の治療法が新時代を迎えている。切除不能症例には強力な薬物療法を使用してconversion surgeryを目指したり、高度脈管浸潤症例や多発症例を『切除可能境界』と分類し、薬物療法との組み合わせで治療成績の向上を図るなど、外科的治療と薬物療法の組み合わせで様々な治療戦略が試みられている。強力な新規薬剤の登場により、進行肝細胞癌に対する集学的治療および手術の位置付けがどのように変わったか、海外の専門家を交えて議論したい。
<クレジット>特別企画
<Credit>Special Program
肝胆膵移植医療の現状と将来:われわれはどこに行くのか?(公募・一部指定)
本邦では2022年より肝移植における腹腔鏡下生体ドナー肝外側区域グラフト採取術が保険収載となったが、海外では腹腔鏡手術に加えてロボット支援手術がレシピエントにも導入されている。また、近年注目を浴びているtransplant oncologyの概念のもと、切除不能な肝胆道がんに対する肝移植で集学的治療が進化し、「超」拡大切除として体外切除・自家移植など従来のがん手術の限界を拡大する試みも行われている。2020年に保険適応となった膵島移植は従来から行われている膵移植と加えて、I型糖尿病および膵切除後の患者に福音をもたらしている。
日本が世界に誇る、最高水準の高難度肝胆膵外科手術に根ざした臓器移植はどこに向かうのか、「治らなかったものを治す」「治るようになったものをよりよく治す」観点から手術手技に始まり新たな治療体系の提案まで、幅広く論じていただきたい。
<クレジット>パネルディスカッション
<Credit> Panel Discussion
膵癌:新たなresectabilityの判断基準(公募・一部指定)
これまで膵癌のresectabilityは技術的な切除困難度を基に分類されてきた。しかし、効果的な化学療法の開発や手術技術の向上に伴い、再発率や生存率などの長期治療成績に着目した膵癌のbiologyに重点をおいたものへと改善していくことが求められている。造影CTでの評価に留まらず、MRIやPET-CTなど他の画像診断によるbiological BRの設定、腫瘍マーカー、腹腔洗浄細胞診、さらにはゲノム解析の活用を含めた新たなresectabilityの確立に向けて、御討議いただきたい。
<クレジット>教育セッション
<Credit> Educational Session
肝嚢胞性腫瘍の診断と治療Update(公募・一部指定)
肝嚢胞性疾患は、良性の肝嚢胞から胆管嚢胞腺腫/腺癌、また寄生虫疾患等まで非常に幅広く、診断や治療に悩む症例もあり、関心が高い領域である。2019 年7 月にはWHO 分類5 版が発行され、胆管癌の前癌病変としてIPNB・MCN といった嚢胞性疾患の新たな概念が採用された。本セッションでは、各施設で経験した教育的な症例について、画像診断、治療経過、病理学的検討を提示して頂き、肝嚢胞性疾患の知識を深める良い機会としたい。抄録には術前のCT/MRI等の画像、術後病理結果を必須とする。
Nextgeneration企画
Next Generation Program
Next generation企画:膵切除(応募資格45歳以下)(公募・一部指定)
応募資格:演題応募時45才以下
若手外科医は一般に肝胆膵高度技能専門医や内視鏡技術認定医取得といった資格取得を目指し、日々の修練を行っている。膵切除は高度な技術を求められるが,近年腹腔鏡やロボットを用いた鏡視下手術の普及により,若手肝胆膵外科医の修練環境は大きく変化している.本セッションでは次世代を担う若手外科医を対象に日頃行っている膵切除の学習方法や手技の工夫、学会資格取得のための努力などについて発表していただきたい。
Next generation企画:肝切除(応募資格45歳以下)(公募・一部指定)
応募資格:演題応募時45才以下
若手外科医は肝胆膵高度技能専門医や内視鏡技術認定医取得といったキャリア形成を視野に入れて、日々の修練を行っている。近年腹腔鏡下肝切除術の普及により若手肝胆膵外科医の肝切除の修練方法は変化しつつあるが、どの施設においても限られた症例の中で手術手技を最大限に習得していくことが求められている。本セッションでは次世代を担う若手外科医を対象に日頃行っている肝切除の学習方法や手技の工夫、学会資格取得のための努力などについて発表していただきたい。
女性医師企画
Women in HBP surgery:女性肝胆膵高度技能医 手術のこだわり (公募・一部指定)
応募資格:女性外科医
肝胆膵外科領域は難度の高い手術が多く修練期間は長い。肝胆膵外科にとってHBP surgeonの育成は大切なミッションであるが、女性外科医の割合が増加している昨今、これまで絶対数が非常に少なかった女性肝胆膵外科医の今後の躍進も期待される。
Women in HBP surgeryは女性外科医として肝胆膵外科の魅力を訴え、後進の育成を図る特別企画である。各施設の指導的立場となって活躍されている女性高度技能医に講演頂き、肝胆膵外科領域における手術の工夫・作法について若手医師と濃厚に討議する。
パネルディスカッション
Panel Discussion
膵切除後長期合併症対策(公募)
膵切除には膵頭十二指腸切除、膵体尾部切除、膵全摘、膵中央切除など様々な術式がある。耐糖能障害や脂肪肝といった栄養面の障害や術後胆管炎などの膵切後長期合併症は、QOLを極度に悪化させ時として生命予後にも大きく影響する。膵液漏に代表される術後短期合併症対策同様、これら長期合併症対策は重要であり、周術期の予測因子や術後の対策など討論いただきたい。
ロボット支援下肝切除の導入と手技の定型化(公募・一部指定)
2022年4月ロボット支援下肝切除術が保険適用となった。手術支援ロボットは腹腔鏡用鉗子の可動制限による術操作の困難性や、縫合手技・肝門部の脈管の露出など腹腔鏡手術の課題を克服しうる有用な手術支援機器である。しかし、手術時間の延長や術野展開・肝離断の困難性などロボット支援下手術特有の課題も存在する。各施設におけるロボット支援下肝切除術の導入プロセスと手術手技の定型化について論じていただきたい。
術前治療時代の切除可能/切除可能境界膵癌に対する治療戦略(公募)
膵癌は有効な多剤併用化学療法の開発のおかげで、BRやUR-LAのみならず、R膵癌に対しても臨床試験で術前治療の有用性が示され、ほぼ全ての膵癌に対する術前治療時代に入ったと言える。本セッションでは切除可能および切除可能境界膵癌に限定し、至適治療レジメン、手術の適応・タイミングを議論する。各施設の治療成績と共に現状のベストプラクティスについてご討議いただきたい。
胆管癌:合理的な術式選択とは? (公募)
胆管癌はその占拠部位や進展度によりその腫瘍学的振る舞いは多彩であり、術式選択に悩む場面も多い。垂直・水平方向への術前腫瘍進展診断は、R0を達成する術式選択に重要な項目であり、施設ごとの診断モダリティや基準は様々である。また、残肝容量の基準、肝側胆管切除の限界点、至適リンパ節郭清の範囲、血管合併切除や肝膵同時切除の適応など施設ごとに治療戦略は異なる。短期および長期成績からみた胆管癌に対する合理的な術式選択についてのストラテジーをご提示いただきたい。
切除可能境界胆道癌を考える (公募)
胆道癌の長期成績はいまだ満足できるものではないが、2022年に胆道癌に対する術後補助化学療法のエビデンスが示されたことは本疾患における大きな一歩であり、今後の治療成績向上が期待される。一方、多彩な腫瘍学的特徴を呈する胆道癌に対して、膵癌同様に切除可能性分類の提案がなされつつある。切除可能境界(borderline resectable : BR)胆道癌の定義は、外科的および腫瘍学的な両側面から検討する必要がある。各施設におけるBR胆道癌の基準を示していただき、周術期治療戦略とその妥当性についてデータを提示し議論していただきたい。
シンポジウム
Symposium
転移性肝癌:外科的切除を中心とした治療戦略(公募)
近年では、化学療法を主体とする集学的治療の成果や肝切除の安全性向上から、転移性肝癌に対して肝切除を行う機会は増えている。大腸癌のみならず、乳癌や胃癌といった従来は生物学的悪性度の高さから転移性肝癌への外科的切除がためらわれていた癌腫でも一定の成果を上げている。しかしながら、これらの症例は患者背景や臨床経過も一様でなく、手術の適応やタイミングについては施設間で差が認められる。本シンポジウムでは、大腸癌および非大腸癌肝転移に対する治療経験が豊富な施設から、それぞれの施設での治療戦略や、その根拠となるような成果を示していただきたい。特に、多くの肝胆膵外科医の日常的な疑問点である①手術が先行か、化学療法が先行か、②原発巣切除と肝切除のタイミング、③非大腸癌では肝切除の適応となる症例の特徴、といった点に留意して頂き、明日からの実地臨床に活かせる討論を期待したい。
高齢者/フレイルに対する肝胆膵外科手術の適応と周術期管理 (公募・一部指定)
"一般的に高齢者は多くの併存疾患を持ち、フレイルと呼ばれる身体的・精神的・社会的な脆弱性を持つが、年齢だけで決まるものではなく、手術適応に際しては患者選択が鍵を握る。また多くの疾患で集学的治療が求められ、術後もADL・QOLの維持が求められる。 そのような症例の耐術能の客観的評価をどのようにするのか?術後を見越して術前に介入する余地はあるのか?低侵襲手術の導入の影響など、様々な視点から高齢者やフレイル症例に対する肝胆膵手術・周術管理のポイントを議論いただきたい。"
膵神経内分泌腫瘍の治療戦略update (公募・一部指定)
2021年6月膵神経内分泌腫瘍(Pan-NENs)に対する新たな治療法としてPRRT療法が国内承認された。膵神経内分泌腫瘍に対する様々な治療方法が用いられる一方で、膵神経内分泌腫瘍においてはNET G3/NECの治療戦略や、進行病変における減量手術の有用性、転移をきたしたホルモン症候性病変に関する治療戦略、腫瘍径の小さな非機能性膵神経内分泌腫瘍における手術適応などいまだ明確になっていないことも多い。各施設における膵神経内分泌腫瘍における様々な病変における治療方針について、最新の知見に基づいた手術適応や術式選択、集学的治療に関して討論いただきたい。
ビデオシンポジウム
Video Symposium
高難度腹腔鏡下肝切除への挑戦 (公募)
腹腔鏡下肝切除は部分切除だけでなく、区域切除以上の大肝切除も一般的に行われるようになってきた。かつては腹腔鏡で行う事がためらわれた巨大腫瘍、再肝切除症例、肝硬変症例など、困難症例に挑戦している施設もあると思われる。挑戦なくして新たな知見は得られないが、一方で安全性を担保しつつ戦略的に適応を拡大しなくてはならない。各施設で行われている困難例を克服するための工夫、および現在の適応限界についても示していただきたい。
手術の限界に挑む:肝切除/移植 (公募)
肝細胞癌や転移性肝癌の治療ではさまざまな新規薬剤が導入されているが、依然として外科的切除は唯一の根治的治療である。最近では、高度進行症例には、大血管系を含む拡大手術や二期的肝切除などの高難度手術が行われている。一方、肝を中心にした臓器移植においては、複数臓器移植、分割肝移植、複雑な血行再建などの手技の工夫が行われてる。本セッションでは、開腹/開胸手術に限定し、超高難度手術に対する取り組みをビデオで提示していただきたい。
精緻な解剖に基づく膵切除の追求 (公募・一部指定)
安全かつ再現性の高い膵切除を行うには、精緻な解剖理解が求められるが、膵周囲はその発生過程から、神経が密に絡み、複雑な膜構造を呈する。周囲脈管のバリエーションも非常に多く、いまだ解剖学的議論の余地がある。近年、低襲手術による拡大視効果、画像機器の進歩等によって、新たな解剖学的知見が得られつつある。本セッションでは、膵切除を行う上で、有用な解剖学的知見を披露していただき、その解剖理解に基づく手術手技の工夫・アプローチをビデオで提示いただきたい。
手術の限界に挑む:胆道・膵臓 (公募)
集学的治療の進歩によって,切除対象となる進行胆道・膵臓癌症例も増加している。しかし、これら進行癌に対する手術は必然的に大きなリスクを伴う。動門脈の合併切除再建、肝膵同時切除(HPD)をはじめとする拡大手術をいかに安全に遂行するか。低侵襲手術においても、進行癌への適応拡大はチャレンジなくして成り立たない。開腹・低侵襲のアプローチを問わず、超高難度手術に対する取り組みをビデオで提示いただきたい。
ワークショップ
Workshop
胆嚢癌:至適術式とは? (公募)
2022年に胆嚢癌に対する肝床切除を伴う腹腔鏡下手術が保険収載されたことにより、胆嚢癌においても低侵襲手術が実施可能となった。胆嚢癌に対する腹腔鏡下手術の適応や手技の工夫は議論すべき課題である。一方、胆嚢癌は隣接臓器浸潤や肝門進展、リンパ節転移、胆管水平方向進展などにより、胆嚢摘出術から肝膵同時切除術まで非常に幅広い術式が適応となる。各施設の術式決定までのストラテジーやその治療成績を提示していただき、胆嚢癌に対する至適術式について討論いただきたい。
肝胆膵外科領域におけるゲノム医療 (公募)
がん遺伝子パネル検査が保険適用となって実臨床でのゲノム検査を用いたがん診療は大きく変貌を遂げ、遺伝子変異情報に基づいた薬物療法選択の重要性が増してきている。難治性がんで知られる肝胆膵領域がんにおけるゲノム医療が外科診療にどのように影響を与え、また将来どのように変化していくのか。ゲノム医療を取り巻く現状と将来への展望について幅広く報告を期待する。
膵嚢胞性疾患の診断と治療update (公募)
人間ドックや健康診断の普及ならびに画像検査の進歩により、膵嚢胞が発見される機会が近年急増している。膵嚢胞の発見時に適切な対処を行うためには鑑別疾患を念頭においた上で検査を段階的にすすめていき、手術適応となるものと経過観察でよいものを適切に見分けるアルゴリズムが必要である。また、切除適応となった膵嚢胞に対しどのような術式を行うか、低侵襲手術や臓器温存手術の適応基準についても確立していくことが求められている。本セッションでは膵嚢胞の診断アルゴリズムに寄与する知見とともにその予後および治療成績についてもご提示をいただき活発な議論を行っていただきたい。
術後胆管炎・胆道狭窄:至適胆道再建法と発生時の対処法 (公募・一部指定)
臓器移植を含む肝胆膵外科では、開腹下、腹腔鏡下、ロボット支援下と多彩なアプローチ法で胆道再建が行われるようになった。低悪性度疾患や移植ばかりでなく、悪性疾患であってもある程度の術後長期予後が期待される中、術後胆道狭窄や術後胆管炎のマネジメントは大きな課題である。一方で内視鏡的処置の進歩により胆管空腸吻合部へのアプローチが可能となり、治療の選択肢は拡がった。術後胆道狭窄を防ぐ胆道再建法の工夫、術後難治性胆管炎の病態把握や治療法について議論していただきたい。
DP-CARの適応/手技/周術期管理の工夫 (公募)
腹腔動脈合併尾側膵切除(DP-CAR)は,腹腔動脈や総肝動脈浸潤を伴う局所進行膵体部癌に対する最大限の局所制御手術として根治性の向上に寄与し得るが,その一方で動脈合併切除に伴う高い術後合併症率が報告されている.至適術前補助療法,適切な症例選択,温存や再建を含めた左胃動脈の取扱,膵液漏対策における工夫など,議論すべき点は尽きない.本セッションでは,DP-CARにおける最適な切除適応・タイミングについて,また安全性向上のための手術手技・周術期管理の工夫について,各施設の取り組みや手術成績を紹介していただきたい.
肝胆膵外科における最新のトランスレーショナルリサーチ (公募)
トランスレーショナルリサーチは基礎研究と臨床応用の橋渡しを行うための研究であり、基礎研究で得られた知見をもとに臨床現場の課題を解決することを目指すものである。肝胆膵外科領域には数多くの難治疾患があり、現状の治療には多くの課題があることからトランスレーショナルリサーチのニーズは大きい。本セッションでは臨床応用を目指した研究成果を提示し、肝胆膵外科領域が抱える問題に対する解決策を討議する場としていただきたい。
腹腔鏡下胆嚢摘出術:困難症例の対処法とトラブルシューティング (公募)
腹腔鏡下胆嚢摘出術の困難症例は、日常診療でしばしば遭遇する。特に、急性・慢性の胆嚢炎、胆石の頚部嵌頓・Mirizzi症候群、胆道分岐異常などの症例においては、剥離操作に難渋するだけでなく、術中の思わぬ出血や胆道損傷の可能性も高く、通常の手技だけでは対応に窮することも少なくない。各施設における対処法の工夫や、実際のトラブルシューティングについて発表していただき、困難症例への議論を深めていただきたい。
切除不能膵癌に対する外科医の新たな挑戦 (公募)
初診時切除不能膵癌(UR-LA/UR-M)は全身化学療法が第一選択となるが、奏功例には根治的なconversion surgery(CS)が可能になる場合がある。しかし、CSの適応、タイミング、予後についてはいまだ確立した見解がない。例えばUR-LAの場合、化学療法後に残存する上腸間膜や総肝動脈周囲の腫瘍組織をどのように切除可能と判断するのか?また、完全切除が出来ない場合、動脈を合併切除するのか?UR-Mに対しては、遠隔転移の部位、個数、化学療法への反応性など、切除適応限界をどのように設定するのかなど、議論すべき点が多々ある。各施設の適応と成績について提示していただき、進化を遂げる集学的治療における外科医の新たな挑戦と限界について議論いただきたい。
肝胆膵外科におけるシミュレーション・ナビゲーション技術の応用 (公募)
肝胆膵領域の手術は,複雑な局所解剖と多彩な解剖学的変異を伴う高難度手術であり、一つの誤認が致命的な合併症に至る可能性がある。そのため,局所解剖を詳細に把握するための術前シミュレーションと,精度の高い手術を支援する術中ナビゲーション技術の果たす役割は大きく、その開発と実用化が進んできた。本セッションでは、各施設におけるその取り組みの実際と、将来の展望について論じていただきたい。
膵機能温存手術への取り組み (公募)
膵高難度手術の中で,膵頭十二指腸切除や膵体尾部切除は症例数が多く安定した手術手技・術後管理が確立している.一方で,切除範囲を縮小した膵中央切除や部分切除,あるいは十二指腸腫瘍に対する膵温存十二指腸切除など,膵機能温存手術に対する取り組みは症例数が少なく十分なコンセンサスが得られていない.本セッションでは各施設の膵機能温存手術への取り組みをご提示いただきたい.
ビデオワークショップ
Video Workshop
ロボット支援下・腹腔鏡下総胆管拡張症手術 (公募)
胆道拡張症は成人となって発見されることも多く、腹部領域では数少ない予防的手術が認められている疾患である。特に良性疾患という特性上、治療の確実性と共に低侵襲性も求められることが多い。一方、術後の長期的合併症として吻合部狭窄に伴う肝内結石、胆管炎の発症、残存胆管における発癌についても問題となる。本セッションにおいては胆管空腸吻合法(結節・連続)やステント留置の有無、膵内胆管切除の追求、低侵襲手術ならではの利点と難点など、腹腔鏡/ロボット支援下胆道拡張症手術における周術期成績向上の工夫をビデオで提示していただきたい。
腹腔鏡下肝切除のトラブルシューティング (公募)
肝切除においては大血管からの出血など危機的イベントが発生することは想定しなければならず、その際には非常時としての対応力が要求される。これが腹腔鏡下肝切除である場合、開腹手術と異なったアプローチが必要である。また、出血に限らず対処が難しい胆汁漏や炭酸ガス塞栓など、様々な困難な状況も想定される。トラブルは未然に防ぐことが手術の基本であるが、発生してしまった場合のリカバリーショットについて、経験を共有すべくビデオでお示しいただきたい。
副損傷ゼロを目指した腹腔鏡下胆嚢摘出術 (公募)
腹腔鏡下胆嚢摘出術は、鏡視下手術の中では歴史も古く、Tokyo Guideline 2018においても、Critical view of safety(CVS)の確認やSS-Inner層での剥離など、安全性を高めるための基本的な手術手技が示されている。一方で、内視鏡外科手術に関するアンケート調査などにおいても明らかなように、いまだに副損傷をゼロにすることは難しい。各施設で経験された副損傷を特に注意すべき症例や、さらなる手技の工夫などについて発表していただき、より安全な手術への議論を深めていただきたい。
腹腔鏡下拡大胆嚢摘出術の手技とコツ (公募)
pT2以深の胆嚢癌に対しては拡大胆嚢摘出術が適応となるが、肝切除範囲、胆管切除やリンパ節郭清の要否についてはいまだ標準化がされていない現状がある。一方で、肝切除や膵切除での腹腔鏡手術が普及するにつれて、その技術的なハードルは下がり、2022年には肝床部切除を伴う拡大胆嚢摘出術が日本で保険収載された。各施設からの技術的な工夫や取り組みをビデオで紹介していただきたい。
腹腔鏡下膵切除術:周辺機器・デバイス・手技の工夫 (公募)
さまざまな技術や器具の発達により、最近では膵頭十二指腸切除や膵体尾部切除を腹腔鏡下に施行する施設が増えている。しかし、さらにこの術式が一般化するためには、各施設でおこなわれている工夫を集約し、手技の定型化を推し進める必要がある。トロカーポジションや術野展開の工夫、エネルギーデバイスや周辺機器の使用法など、各施設における工夫をビデオで供覧していただきたい。
ロボット支援下DP/PD:手技の工夫と定型化 (公募・一部指定)
2020年4月にロボット支援下膵切除が保険適用となり、本邦でも症例が蓄積されつつあるが、まだまだ発展途上の術式である。術野の展開方法や使用するデバイス、助手の役割など、施設ごとに大きく異なる。本セッションでは各施設におけるロボット支援下DP/PDの手術手技の工夫、定型化への取り組み、トラブル時の対応など、幅広く募集する。安全なロボット支援下膵切除の普及に寄与する議論の場としたい。
要望演題 (口演・ビデオ)
要望口演 (肝臓) 「生体肝移植ドナー肝切除における低侵襲手術」
要望口演 (肝臓) 「ABO血液型不適合・DSA陽性肝移植の長期成績」
要望口演 (肝臓) 「大腸癌同時性肝転移の治療戦略」
要望口演 (胆道) 「十二指腸乳頭部癌の治療戦略」
要望口演 (胆道) 「胆道癌における至適減黄法」
要望口演 (胆道) 「総胆管結石治療における最近の進歩」
要望口演 (胆道) 「黄色肉芽腫性胆嚢炎の診断と治療」
要望口演 (膵臓) 「IPMNにおける膵切離線の決め方」
要望口演 (膵臓) 「膵全摘の適応と治療成績」
要望口演 (膵臓) 「StageⅠ膵癌の診断と治療成績」
要望口演 (膵臓) 「膵液瘻対策」
要望口演 (膵臓) 「膵移植の現状と課題」
要望ビデオ (膵臓) 「膵頭十二指腸切除:再建法の工夫」
要望口演 (その他) 「肝胆膵外科における適切な術後ドレーン管理とその根拠」
要望口演 (その他) 「十二指腸癌の治療戦略」
Free Paper (Oral/Poster) (一般演題 (口演・ポスター))
若手医師のための英語発表トレーニングセッション
English presentation skill up session for young HPB surgeons (公募)
国内で英文医学論文の校正をしているネイティブの先生が英語発表の基本を伝授。
症例報告やケースシリーズなどの英語発表の後、ネイティブの先生に英語表現や発表全体の構成についてコメントをいただく。
アドバイスの時間を十分にとり、若手医師のための英語発表のトレーニングの場とする。
応募資格:40才以下、研修医も可。