プログラム

2018年8月22日時点

特別講演

1. 司会 小池 和彦 東京大学大学院医学系研究科消化器内科学
国内演者1名交渉中

2. Acute-on-Chronic Liver Failure
司会 佐々木 裕 熊本大学大学院生命科学研究部消化器内科学
演者 Rajiv Jalan, UCL Medical School, Royal Free Hospital, London UK

3. アルコール性肝障害
司会 竹井 謙之 三重大学消化器内科
演者 Hidekazu Tsukamoto University of Southern California

招待講演

1. 肝炎ウイルスの探索
司会 國土 典宏 国立国際医療研究センター
演者 三代 俊治 東京品川病院

2. HCV
司会 茶山 一彰 広島大学大学院医歯薬保健学研究科医歯薬学専攻消化器・代謝内科学
演者 Stefan Zeuzem JW Goethe University Hospital

3. HBV
司会 竹原 徹郎 大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学
演者 Henry LY Chan The Chinese University of Hong Kong

特別企画-1

難治性肝・胆道系疾患の研究,診療の現状と課題
司会 滝川 一 帝京大学
松﨑 靖司 東京医科大学茨城医療センター

1. 急性肝不全,劇症肝炎
持田 智 埼玉医科大学消化器内科・肝臓内科

2. 自己免疫性肝炎
大平 弘正 福島県立医科大学消化器内科

3. 原発性胆汁性胆管炎
田中 篤 帝京大学医学部内科学講座

4. 原発性硬化性胆管炎,肝内結石
田妻 進 広島大学病院総合内科・総合診療科

5. 門脈血行異常症
橋爪 誠 北九州中央病院

特別企画-2

明日の肝癌診療: 免疫チェックポイント阻害薬の展望
司会 泉 並木 武蔵野赤十字病院消化器科
金子 周一 金沢大学大学院医薬保健学総合研究科消化器内科

1. 肺癌での現状
西尾 誠人 がん研有明病院呼吸器内科

2. 胃癌での現状
朴 成和 国立がん研究センター中央病院

3. 副作用のマネージメント
北野 滋久 国立がん研究センター中央病院先端医療科

4. 肝癌の治療での展望
工藤 正俊 近畿大学医学部消化器内科

特別企画-3

JSH-EASL Joint Session: 国際委員会に委託(NASH/NAFLD)

特別企画-4

男女共同参画委員会に委託

シンポジウム

1. C型肝炎の抗ウイルス療法: DAA治療の最前線と今後の課題公募
司会 榎本 信幸 山梨大学医学部第一内科
平松 直樹 大阪労災病院
坂本 直哉 北海道大学大学院医学研究院消化器内科学教室

 
司会の言葉

DAAによるIFNフリー治療の登場によってC型肝炎の完全制御を目指せる時代となった。IFN時代には難治性とされた高齢者や線維化進展例においても良好な治療効果が得られている。しかし、DAA治療不成功例では、P32欠失をはじめ薬剤耐性変異に対する再治療など解決すべき問題は多い。また、欧米から報告されている腎不全・透析症例、肝癌治療後症例、肝移植後症例などのspecial populationに対する治療効果をわが国で検証する必要がある。従来、非代償性肝硬変に対してDAA治療は適応外であったが、新薬の登場により使用可能となる見通しであり、その有用性と安全性の検討が必要である。今後、IFNフリー治療によるSVR後の肝発癌例の増加が予想されるが、SVR達成例に対するサーベイランスについても標準化する必要がある。他方、超高齢者やPNALTにおける治療適応については、QOLや医療経済の観点からの検討も重要である。HCV治療に関わる多数の演題の応募を期待する。


2. B型肝炎の抗ウイルス療法: 肝発癌の制御を目指した治療の最前線公募
司会 黒崎 雅之 武蔵野赤十字病院消化器科
鈴木 文孝 虎の門病院肝臓内科
松本 晶博 信州大学医学部附属病院肝疾患診療相談センター

 
司会の言葉

核酸アナログの第一選択薬であるETV、TDF、TAFでは薬剤耐性の問題が克服され、高い確率でHBV DNAの陰性化と肝炎の鎮静化が可能となった。しかし、核酸アナログでHBV DNAが陰性化した症例からも依然として肝発癌が見られるのも事実である。核酸アナログ治療の実臨床データをup-dateし、発癌抑止効果を検証してゆく必要がある。核酸アナログ治療下の肝発癌リスクと宿主因子、HBs抗原などのウイルス抗原量あるいは線維化マーカーとの関連を解明することも重要である。核酸アナログとは異なる特性を有するインターフェロンを投与すべき対象や時期、発癌抑制も含めた長期的予後やバイオマーカーも注目される。肝発癌の制御を目指した抗ウイルス治療の対象、治療中の指標、薬剤選択についての知見を幅広く集積し、B型肝炎の現状と今後の展望について議論したい。


3. 進行肝癌の治療: 分子標的薬の位置づけ公募
司会 工藤 正俊 近畿大学医学部消化器内科
加藤 淳二 札幌医科大学医学部腫瘍内科学講座
建石 良介 東京大学医学部消化器内科

 
司会の言葉

2007年のSHARP試験以来、進行肝癌に対する分子標的薬はソラフェニブ一剤のみという時代が長らく続いた。しかしながら2017年、2018年と続いて2次治療薬としてのレゴラフェニブ、並びに一次治療薬としてのレンバチニブが承認され使用可能となった。特にレンバチニブは全生存期間こそソラフェニブに対して非劣勢であったものの、無増悪生存期間や奏効率において明らかにソラフェニブを上回る抗腫瘍効果を示した。一方、進行肝癌に対する治療としてはわが国では古くより脈管侵襲に対しては動注化学療法が用いられてきたが、これらMulti-TKI 時代を迎えた現在、進行肝癌、あるいは中等度進行肝癌のどの段階で分子標的薬に切り替えていくべきか、動注療法との使い分けはどうあるべきか、などが現時点での大きな課題である。更には近い将来、カボザンチニブやラムシルマブも使用可能になることも見据えると中等度進行肝癌・進行肝癌の治療戦略のパラダイムは今後大きく変化するものと思われる。このシンポジウムではこれら肝癌治療における分子標的薬の位置づけに関する意欲的な多数の演題応募を期待するとともに活発な議論を通して一定の結論を得たい。


4. 非代償性肝硬変の集学的治療公募
司会 名越 澄子 埼玉医科大学総合医療センター消化器・肝臓内科
鈴木 義之 虎の門病院肝臓内科
吉治 仁志 奈良県立医科大学第3内科

 
司会の言葉

非代償性肝硬変の治療は対症療法を中心に大きく進歩し、肝硬変患者の予後は改善した.
しかし、難治性の腹水や肝性脳症を繰り返す症例には少なからず遭遇する. ここ数年の間に栄養・代謝障害、腹水・浮腫、肝性脳症、筋けいれん、サルコペニア、胃食道静脈瘤、消化管出血、門脈血栓、血小板減少、掻痒感などの合併症に対する治療法や新薬が相次いで開発されてきたが、適応や方法は施設によりさまざまである.
また、肝発癌予防も生命予後改善のために重要である.
一方、非代償性肝硬変の成因に対する治療が線維化や予後を改善し得るかは検討を要する. 本シンポジウムでは、生活習慣指導、薬物治療、内視鏡治療、IVR治療、外科治療などの各種治療法の現状と課題に加えて、抗線維化治療、腸内細菌制御、再生医療を含めたこれからの治療アプローチについても議論したい. 基礎・臨床の両面から発表頂き、非代償性肝硬変診療の今後の方向性を探りたいと考えている.


5. NASH/NAFLD: 概念と診断基準の整理公募・一部指定
司会 徳重 克年 東京女子医科大学
伊藤 義人 京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学
中島 淳 横浜市立大学医学部肝胆膵消化器病学教室

 
司会の言葉

肥満人口の増加に伴い、NAFLDは社会的にも話題となっている。NASH/NAFLD は、インスリン抵抗性をもとに、遺伝的バックグラウンド、サイトカイン、腸内細菌、酸化ストレスなど様々な要因・病態が関与しているが、生命予後に直結する線維化進展や肝がんの合併機序に関しては十分解明されていない。

Ludwig のNASHの報告以来、NASHの診断に関しては肝生検がゴールドスタンダードとされてきた。しかし、病理分類さえ混沌とし、病理学者間でも診断結果は異なる。最近では無理にNAFLとNASHを分類するのではなく、NAFLDとして統一して取り扱い、生命予後に最も関連する肝線維化段階にて、経過観察法・治療法を選択すべきとの報告もある。

その他、診断バイオマーカー・非侵襲的肝線維化の診断法の開発、肝発がんの予防やアルコール性肝障害との中間群の診断・定義も大きな課題である。さらに、膨大な数の母集団であるNAFLD患者からいかにしてハイリスクを絞り込むかのストラテジーも大きな課題である。今回のシンポジウムでは、NASH/NAFLDの概念・診断や臨床病態に関するトピックスを幅広く論じたい。

パネルディスカッション

1. SVR後C型肝疾患の長期予後: 肝発癌,QOL,肝外疾患への影響公募
司会 八橋 弘 国立病院機構長崎医療センター
朝比奈 靖浩 東京医科歯科大学
日浅 陽一 愛媛大学大学院消化器・内分泌・代謝内科学

 
司会の言葉

C型肝炎の治療法がDAA登場によって大きく変わって4年がたとうとしている。DAA発売当初から、インターフェロンを用いないことによる肝発がんへの影響などが懸念されてきたが、4年という観察期間を得てようやく一定の評価が可能になってきたと考えられる。また、HCVは肝発がんのみならず、患者のQOL、肝外病変としての腎障害、糖尿病、循環器系疾患など、様々な合併症に影響している。それらが、DAAを中心とした抗ウイルス治療により改善するのか、特に高齢者が治療対象となっている本邦において解析することは有用と考えられる。本セッションでは、SVR後のC型肝疾患の長期予後について、多施設で議論して傾向を分析するとともに、高齢者における抗ウイルス治療の意義について再検討する場になれば幸いである。また、国民統計や地域の疫学統計データを含めて、C型肝炎患者の治療にどのような取り組みが望まれるのか、議論して検討したい。


2. B型肝炎の再活性化: 現状と撲滅に向けた対策公募
司会 井戸 章雄 鹿児島大学大学院消化器疾患・生活習慣病学
四柳 宏 東京大学医科学研究所先端医療研究センター感染症分野
梅村 武司 信州大学医学部消化器内科

 
司会の言葉

HBV再活性化症例からの重症肝炎の発症を予防するために2009年に「免疫抑制・化学療法により発症する B 型肝炎対策ガイドライン」が発表され、10年が経過する。その有用性を示すため多施設共同研究が行われ、定期的なHBV-DNAのモニタリングを行うことで既往感染例からの重症肝炎の発症は予防が可能であることが示されている。しかし、いまだ根絶できていないのが現状であり、免疫抑制療法,化学療法を実施する全ての領域で啓発活動が必要である.本パネルディスカッションではHBV再活性化の発症メカニズムに関連するウイルス要因・宿主要因、高感度HBs抗原によるモニタリングの有用性、分子標的薬を含む新規薬剤や疾患の種類によるリスクの違い、HBVワクチンによる予防策、治療の可能性・効果などに関する最新のエビデンスを収集し、有意義な議論ができる場としたい。今後のHBV再活性化対策の改善に寄与する多方面からの演題を期待したい。


3. 公募Acute-on-Chronic Liver Failure: 我が国の診断基準の有用性と問題点
司会 齋藤 英胤 慶應義塾大学大学院薬学研究科
寺井 崇二 新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科学分野
中山 伸朗 埼玉医科大学消化器内科・肝臓内科

 
司会の言葉

2018年に厚生労働省研究班・劇症肝炎分科会(会長:持田 智教授)より、Acute-on-Chronic Liver Failure(ACLF)の診断基準(案)が発表された。狙いは海外の基準に準拠した診断基準のもと、我が国におけるACLFの実態把握と、新しい治療法の開発である。急性肝不全の定義と整合性をとるため、非肝硬変症例は対象から除外し、Child-Pughスコアが5-9点の代償性ないし非代償性肝硬変に急性増悪が生じた場合を、ACLFの条件としている。本セッションでは、新たに作成した診断基準を用いた場合の実臨床での成因別実態や、重症度分類に基づく予後予測の可能性、治療法の選択、さらに肝移植のタイミングなどを議論したい。診療科の垣根を超えた多くの先生の参加と、診断基準の修正案など忌憚のない意見交換を希望します。


4. 門脈圧亢進症: 内視鏡治療,IVR治療,手術療法の到達点と課題公募・一部指定
司会 坂井田 功 山口大学消化器内科学
吉田 寛 日本医科大学消化器外科
日髙 央 北里大学医学部消化器内科学

 
司会の言葉

近年、胃静脈瘤に対する内視鏡治療時のヒストアクリル使用が保険収載され、緊急止血や待期治療に威力を発揮している。また孤立性胃静脈瘤に対するBRTOも保険収載され、国際的にも認知された治療になりつつある。その一方で胃静脈瘤の治療適応(占拠部位、形態、RCサインの有無)等に関しては、コンセンサスが得られていない状況である。BRTOは肝性脳症に対しても有効な治療法であるが、内服薬からの切り替え時期を含めた治療適応や長期予後は明確ではない。また血小板減少症に対しては、トロンボポイエチン製剤が登場したものの、著明な脾腫症例への効果には限界があり、部分的脾動脈塞栓術(PSE)や脾摘の必要性も考慮される。さらに難治性静脈瘤に対する手術療法の立ち位置は明確ではない。

このような状況を踏まえ、それぞれの門脈圧亢進症治療における適応と目指すべき到達点に関し、10年後や20年後も見据えたディスカッションを行えれば幸いである。


5. 肝癌診療ガイドライン2017を再検証する公募
司会 鳥村 拓司 久留米大学医学部内科学講座消化器内科部門
島田 光生 徳島大学消化器・移植外科
長谷川 潔 東京大学大学院医学系研究科肝胆膵外科

 
司会の言葉

肝癌診療ガイドライン初版は「科学的根拠に基づく肝癌診療ガイドライン作成に関する研究班」の成果として2005年2月に刊行され、それ以降、第2版(2009年11月)、第3版(2013年10月)、そして昨年10月に2017年版が上梓された。いずれもEvidence-based Medicine(EBM)の手法で策定された点が特徴的であるが、一方でevidence偏重やevidenceが不十分なclinical questionには応えられない問題点があった。そこで2017年版ではGRADEシステムを一部取り入れ、evidenceを客観的に十分吟味したうえで、それ以外の要素も加味した策定法に変更となった。4版目にして初めての大きな方針変更であり、今まで以上にその評価は賛否両論と思われる。第4版への再検証として本セッションでの忌憚ない議論を経て、次期改訂につなげることができれば、幸いである。


6. 肝移植医療の現状と課題公募・一部指定
司会 田中 榮司 信州大学消化器内科
調 憲 群馬大学医学系研究科総合外科学講座
大段 秀樹 広島大学大学院医歯薬保健学研究科消化器・移植外科学

 
司会の言葉

生体肝移植が2004年から、脳死肝移植が2006年から健康保険適応となって以来、一般医療として多くの患者さんが恩恵を受けてきた。しかし、肝移植を行うにはドナー確保が必須であることや免疫抑制の必要があることなど、移植医療に特有な課題が存在する。生体肝移植は健常者をドナーとするため、安全性を第一にした適応基準の標準化とフォロー体制の構築が求められる。脳死肝移植は徐々に増えつつあるとは言え、未だに年間100例に満たない数である。脳死肝移植を日本で定着させるためにはドナー数の増加が必須であり、普及啓発活動や院内体制整備事業などの解決策が講じられる必要がある。肝移植は安定した治療手技となっているが、治療手技や免疫抑制療法は日々進歩しており、これらを如何に評価し取り入れるかも課題の一つである。肝移植をより社会に根ざした医療にするため本パネルディスカッションでは肝移植の現状と課題を討論したい。


7. NASH/NAFLDの病態解明に向けた基礎的検討公募
司会 河田 則文 大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵病態内科学
池嶋 健一 順天堂大学大学院医学研究科消化器内科学
疋田 隼人 大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学

 
司会の言葉

ウイルス性肝炎の治療が各段と進歩した今日、NASH/NAFLDへの関心が一層高まっている。わが国でもNASH進行例や肝発癌例が数多く診断されるようになってきている一方、NAFLDからNASHの確定診断への絞り込みや線維化進展予測、肝癌スクリーニング、予防・治療戦略の確立など、臨床的課題は山積している。これらのクリニカル・クエスチョンに答えるためにはNASH/NAFLDの詳細な病態把握が欠かせない。遺伝的背景とエピゲノム制御、代謝病態と肝障害の関連、細胞ストレス応答、腸内細菌と自然免疫、腸-肝臓器相関、サルコペニアや細胞老化の関与、肝線維化進行および発癌メカニズムの解析、非侵襲的診断へのアプローチや実験的治療介入など、様々な視点から当該分野の最先端の研究成果を持ち寄って頂き、基礎研究から臨床応用へ向けた取り組みの現況と今後の展望についてディスカッションしたい。


8. 臨床応用を目指した肝発癌機構の基礎的検討公募
司会 坂元 亨宇 慶應義塾大学医学部病理学
加藤 直也 千葉大学大学院医学研究院消化器内科学
本多 政夫 金沢大学大学院医薬保健総合研究科病態検査学講座

 
司会の言葉

優れた抗ウイルス療法の進歩により肝炎治療は目覚ましい進歩を遂げたが、肝炎ウイルス治療後に起こる肝発癌は大きな問題である。C型肝炎ではSVR後の肝発癌があり、B型肝炎では現行の核酸アナログのみでは肝発癌を十分に抑制することはできない。さらには、近年著しく割合の増加しているNASH肝癌を含む非ウイルス性肝癌の発症機序は全く不明である。本パネルではそれらの臨床的なunmet needsに直結する臨床応用を目指した肝発癌機構の解明やそれを阻止する基礎的検討を募集する。臨床サンプルを用いたゲノム・エピゲノム・トランスクリプトーム・プロテオーム解析、遺伝子改変マウスや食餌負荷マウスモデルを用いた肝発癌機序の解明やそれを阻止する研究、酸化ストレスや線維化進行からの肝発癌機序の解明、さらには肝再生・幹細胞と肝発癌機序の解明に関する研究など臨床的・基礎的試料を用いた幅広い演題を期待したい。


9. 肝細胞癌以外の肝悪性新生物: その実態と治療の展望公募
司会 高山 忠利 日本大学医学部消化器外科
椎名 秀一朗 順天堂大学医学部消化器内科消化器画像診断・治療研究室
永野 浩昭 山口大学大学院消化器・腫瘍外科学

 
司会の言葉

原発性の肝悪性新生物は上皮性腫瘍と非上皮性腫瘍に分類されます。上皮性には肝細胞癌、胆管細胞癌、胆管嚢胞腺癌、混合型肝癌、肝芽腫、未分化癌などがあり、非上皮性には類上皮性血管内皮腫、血管肉腫、悪性リンパ腫などがあります。症例数の多い肝細胞癌については病因、診断、治療などに関するコンセンサスが得られていますが、それ以外の悪性新生物については各施設の症例数に限りがあり、実態がほとんど明らかにされていません。これらの肝悪性新生物に精通した医師は限られており、診断が遅れたり誤診されたりして治療が遅れてしまうこともあります。本パネルディスカッションでは肝細胞癌以外の肝悪性新生物について情報を持ち寄り、議論を深めることができればと考えます。そして、これを契機に比較的稀な肝悪性新生物に関する専門家のネットワークが形成され、その病因、診断、治療などについてある程度の答えが得られるようになればと考えています。


10. 自己免疫性肝疾患: 病態解明と治療法の進歩公募
司会 上野 義之 山形大学医学部内科学第二講座
大平 弘正 福島県立医科大学消化器内科
原田 憲一 金沢大学医薬保健研究域医学系人体病理学

 
司会の言葉

自己免疫性肝疾患では、基礎・臨床分野において様々な検討がなされている。基礎研究では、自然免疫、網羅的遺伝子解析、microRNA、腸内細菌叢のdysbiosisと病態との関連などが検討されている。臨床面では、診療ガイドラインの改定や全国調査が実施され、本邦での現状が示されている。他の肝疾患と同様に、非侵襲的な肝線維化評価がなされ、各種画像モダリティーに加え、血清マーカーの有用性も報告されている。個々には、PBCでは、GlobeスコアやUK-PBCスコアなどの予後予測式が示されており、本邦例における評価が必要である。AIHでは、新規自己抗体の探索や急性肝炎期AIHの病理組織像の特徴が報告されているが、疾患特異的な診断マーカーの発見が急務である。再燃例や重症例に対する治療指針も求められている。PSCでは、診断時にハイリスク群の拾い上げや胆管がん合併のマーカー探索、移植後再燃例の予防治療も含め有効な治療法の開発が待たれる。多くの演題の応募を期待する。

ワークショップ

1. 新たなB型肝炎治療薬: 創薬の現況公募
司会 脇田 隆字 国立感染症研究所
森屋 恭爾 東京大学大学院医学系研究科
田中 靖人 名古屋市立大学大学院医学研究科病態医科学

 
司会の言葉

B型肝炎ウイルス(HBV)感染症に対する治療は核酸アナログおよびインターフェロン製剤による治療が主体である。この治療によりウイルス複製の制御が可能となり、肝不全のコントロール及び肝発癌の抑制に関してはある程度の効果が期待できる。しかし、現在の治療法では肝臓内のcccDNAを排除し、HBs抗原を消失させることは困難であることから、従来の治療薬の組み合わせなどによる治療効果の改善や、様々な新たな治療薬の開発が進んでいる。また、HBVのライフサイクルに関する理解も進み、新たな創薬候補の同定が可能となった。さらに、自然免疫の不活化・制御やワクチン療法なども期待されている。本ワークショップではHBVに対する新規治療薬や治療法の開発に関する研究成果を集約し、今後の方向性について議論したい。


2. DAA治療不成功例: ウイルス側と宿主側要因の解析公募
司会 中牟田 誠 国立病院機構九州医療センター肝臓センター
今村 道雄 広島大学病院消化器・代謝内科
芥田 憲夫 虎の門病院肝臓内科

 
司会の言葉

直接作用型抗ウイルス療法(DAAs)の進歩に伴いC型肝炎ウイルスが100%排除できる時代もいよいよ現実味を帯びてきた。DAAs難治要因としてNS5A領域の変異が注目されているが、果たしてウイルス要因だけの検討で治療抵抗性のメカニズムは解決するのであろうか。本来、ウイルスは宿主の影響も受けながら経時的に変化している。即ち、難治要因とはウイルス要因と宿主要因の組み合わせから成り立っていると言っても過言ではない。本セッションでは、各施設で経験したDAAs難治例を持ち寄って頂き、基礎と臨床、ウイルスと宿主の両面から新たな共通項を見いだす試みを行いたい。重要な知見は症例報告レベルの少数例からでも必ず得られるはずである。多数の意欲的な演題応募を期待する。


3. 成因不明の肝疾患、その実態を探る公募
司会 森山 光彦 日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科学分野
中尾 一彦 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科消化器内科学
中村 郁夫 東京医科大学八王子医療センター消化器内科

 
司会の言葉

肝疾患の成因は、外因性と内因性に大別されます。外因性には、肝炎ウイルス・EBVなどのウイルス、微生物、アルコール、薬剤などがあり、内因性の疾患には、NAFLD・NASH、AIH、PBC、PSC、Wilson病など遺伝性疾患があります。これらの疾患の頻度は、時の流れとともに推移してきました。

画像、病理、血清、核酸など、肝疾患の診断技術が進歩した現在においても、成因不明の肝疾患の頻度は決して少なくありません。本セッションでは、現在の診断方法、技術では成因を特定できない急性肝疾患、並びに慢性肝疾患(慢性肝炎、肝硬変、肝癌を含む)について、さまざまな観点、切り口からアプローチいただき、成因不明の肝疾患の頻度や実態、並びに病態形成の機序を明らかにできればと考えています。そして、成因不明の肝疾患を病態別に分類、整理することを試みられればと考えています。多くの演題のご応募、どうぞ宜しくお願いいたします。


4. 分子標的薬と免疫チェックポイント阻害薬による肝障害(症例報告も可)公募
司会 中本 安成 福井大学医学部内科学(2)分野
正木 勉 香川大学医学部消化器・神経内科
阿部 雅則 愛媛大学大学院医学系研究科消化器・内分泌・代謝内科学

 
司会の言葉

分子標的薬と免疫チェックポイント阻害薬の登場により悪性腫瘍の治療は大きく様変わりした。これらの薬剤は革新的な治療効果を発揮するものの、従来の抗癌薬とは病像の異なる肝障害などの特有な有害事象が出現している。また肝癌に対する分子標的薬では肝予備能の低下によって二次治療以降が妨げられる例も散見される。他癌腫に対する免疫チェックポイント阻害薬は、腫瘍微小環境への作用とともに自己の免疫寛容を解除することから免疫関連有害事象(irAE)を惹起するという弊害がある。なかでも肝障害については自己免疫性肝疾患や従来の薬物性肝障害との異同が検討されている。さらに治療としてのステロイドに抵抗性を示す症例も存在する。本ワークショップでは、有害事象としての肝障害について発症様式、リスク因子、臨床病態、病理組織像、鑑別診断に関する基礎的・臨床的検討を議論するとともに、重篤な経過や治療抵抗性を示した症例の提示を期待する。


5. 急性肝不全: 救命率の向上を目指した取り組み公募
司会 滝川 康裕 岩手医科大学消化器内科肝臓分野
海道 利実 京都大学肝胆膵移植外科・臓器移植医療部
玄田 拓哉 順天堂大学医学部附属静岡病院消化器内科

 
司会の言葉

厚労省研究班が実施した直近の急性肝不全全国調査でも、血漿交換、血液浄化、ステロイド、核酸アナログ、あるいは抗凝固療法など様々な内科的治療施行にもかかわらず、劇症肝炎とLOHFに相当する症例の救命率は頭打ちとなっている。また、肝移植は一定の予後が期待できるが、実施数は依然として限定的である。成因別にみると、HBVキャリアの低い救命率、依然として存在する医原性HBV再活性化、急性発症型自己免疫性肝炎などが問題となっている。一方、肝炎以外の症例では、多彩な原疾患や救命率の低さが明らかとなってきた。このような現状を踏まえて、本ワークショップでは急性肝不全患者の救命率向上に向けた取り組みのcutting-edgeを示していただき、問題点の整理と今後の展開を議論したい。迅速な治療開始・移植準備のための広域的な取り組み、人工肝補助の進歩、成因別診断治療法、あるいは新規治療を目指した基礎研究など広範な領域の演題応募を期待する。


6. 小児肝疾患の移行期医療: 現状と問題点公募・一部指定
司会 水田 敏彦 藤川病院内科
乾 あやの 済生会横浜市東部病院小児肝臓消化器科
田中 篤 帝京大学医学部内科学講座

 
司会の言葉

近年、病態解明・治療の進歩により小児期特有の肝疾患の予後は著しく改善し、多くの患児が治療を続けながら成人期に達するようになった。しかし成人期では小児ではみられないさまざまな身体的・社会的問題があり、生活習慣病、虚血性心疾患・脳梗塞、悪性腫瘍などへの目配りも必要である。従って、小児から成人への移行にともない、小児肝臓内科医から主に成人を診療する肝臓内科医へシームレスにバトンタッチして、あるいは両者が連携して診療を行うのが本来あるべき姿である。しかし、現状では患児が成人した後も小児科医がそのまま診療を継続し、スムーズな移行期医療が達成されていない場合も多い。さらに、脂肪肝や自己免疫性肝疾患など、成人期に多い肝疾患が小児期に発症する事例も少なくない。本主題では、小児肝疾患移行期医療の現状について各施設からご報告をいただき、望ましい移行期医療の在り方、およびその実現に向けての課題について考えたい。


7. 肝画像診断の進歩:現状の把握と今後の展望公募
司会 飯島 尋子 兵庫医科大学内科学肝胆膵科
孝田 雅彦 日野病院
市川 智章 埼玉医科大学国際医療センター画像診断科

 
司会の言葉

画像診断は、びまん性肝疾患や門脈圧亢進症の進行度判定に重要である。肝線維化において、MRI・超音波によるエラストグラフィはすでに中心的役割を担っている。脂肪性肝障害診断では、基準(脂肪化5%)が明確化されたが、画像と病理との対比によるエビデンスの蓄積が必要と思われる。門脈圧亢進症では、側副血行路の形態評価・門脈圧測定法は種々考案されているが、診断指針作りが必要であろう。肝腫瘍診断では、EOB-MRI、sonazoid USにより診断アルゴリズムは大きく変貌したが、非肝炎ウイルス時代をむかえ、現状把握と今後の課題を再確認する必要がある。近年、肝画像診断にも人工知能(AI)が導入され、新しい画像再構成法や機能診断法が考案されている。治療分野では、新たな分子標的治療薬が登場し、効果判定基準の標準化が求められている。本セッションでは,肝画像診断の現状と新たな展開について、上記の観点から、先進的な演題を期待する。


8. アルコール性肝疾患: 病態と治療の現状と今後の展望公募・一部指定
司会 正木 尚彦 国立国際医療研究センター病院
米田 政志 愛知医科大学肝胆膵内科
原田 大 産業医科大学第3内科

 
司会の言葉

B型肝炎やC型肝炎の治療は著しく進歩し、それらの対策もいまだ重要であるが、現在の実臨床現場においてアルコール性肝疾患が再認識されている。むしろウイルス性肝疾患対策が一段落したことで、古くから存在していたアルコール性肝疾患が前面に押し出されてきたといえる。

アルコール性肝疾患においてはアルコール依存とアルコールによる肝障害に対する対策の両方が重要である。また最近注目を集めている非アルコール性脂肪性肝疾患との境界線をどこに引くかということも診断の上で重要な問題となっている。本セッションではアルコール依存に対する対策も含め、アルコール性肝疾患の病態、疫学、ならびに 診断、治療に関する多方面からの討論を行いたい。2013年に制定されたアルコール健康障害対策基本法の理念の推進に資する有意義な議論になるよう、消化器・肝臓内科医のみならず、精神科医、メディカルスタッフ、行政担当者等、多分野からの応募を期待したい。


9. 肝疾患とサルコペニア・栄養異常〜現状と展望〜公募
司会 西口 修平 兵庫医科大学肝胆膵科
清家 正隆 大分大学医学部肝疾患相談センター
清水 雅仁 岐阜大学大学院消化器病態学

 
司会の言葉

骨格筋量と筋力・身体能力の低下に特徴づけられるサルコペニアは、慢性肝疾患の最大の合併症である。肝硬変患者では蛋白エネルギー低栄養(PEM)、BCAAの低下、サルコペニアの進展が一連の病態として認められ、予後やQOLの低下と密接に関連している。日本肝臓学会が作成した「肝疾患におけるサルコペニア判定基準(第1版)」によって、本邦では同一の診断基準でサルコペニアを議論することが可能となった。本診断基準の活用やvalidationは、肝疾患サルコペニアの診療・研究の現状を明らかにし、展望を考える上で極めて重要である。一方、NASHや肥満、糖尿病なども、サルコペニアの診療を考える上で無視できない病態であり、臓器相関を踏まえたサルコペニア対策が求められている。本WSでは、将来への展望も含め、肝疾患サルコペニアの診断・予防・治療に関する様々な課題・研究成果について発表・議論いただきたい。


10. 肝構成細胞の病態生理: 基礎的研究の臨床応用公募
司会 日野 啓輔 川崎医科大学肝胆膵内科学
汐田 剛史 鳥取大学大学院医学系研究科遺伝子医療学
富谷 智明 埼玉医科大学消化器内科・肝臓内科

 
司会の言葉

肝は肝細胞及び星細胞、類洞内皮細胞、Kupffer細胞、胆管上皮細胞などにより構成されている。それぞれ特有の機能を持つ細胞が一つの臓器を形成していることが特色であり、全体として多彩な機能を発揮することを可能にしている。ゆえに、肝疾患の病態解析、再生・修復の促進、新規治療の開発のためには個々の細胞に関する基礎的研究が必須である。発がん機構の解明・予防、がん治療の観点においても同様である。肝構成細胞の病態生理の研究は臨床応用へと発展するポテンシャルを有していることになる。

本ワークショップでは、細胞レベルから臓器全体を意識した研究まで幅広く病態生理に関する研究を募集し、臨床応用への道筋を議論したい。多彩な演題の応募を期待する。

メディカルスタッフセッション

1. 肝炎医療コーディネーター: 各都道府県での実態と課題公募
司会 考藤 達哉 国立国際医療研究センター肝炎・免疫研究センター
江口 有一郎 佐賀大学医学部附属病院肝疾患センター
メディカルスタッフ1名

 
司会の言葉

肝炎医療コーディネーター(Co)は、一般市民への肝疾患に関する啓発や肝炎患者への情報提供、専門医への橋渡し等を行う存在として、平成21年から山梨県で育成が始まりました。その後、Coの育成は国から委託された都道府県の事業として全国に広がり、現在9000人以上のCoが活躍しています。今回、本学会では、Co活動の重要性を広く知っていただくために、初めてCoを中心としたセッションを組みました。全国の拠点病院や医療機関、自治体から地域の特徴に合わせたCo活動の実態や課題についてご発表をお願いします。できるだけ多くの活動をご発表いただくためにポスター展示とし、実際に活用されているマニュアルや啓発資材等も、可能な限りご紹介いただきたいと思います。示唆に富む活動事例については、パネルディスカッションで議論いたします。本セッションがCoの皆さんにとって、今後のさらなる活躍の原動力に繋がることを期待します。


2. 肝疾患の医療行政: 各都道府県での実態と課題公募
司会 田中 純子 広島大学大学院医歯薬保健学研究科疫学・疾病制御学
是永 匡紹 国立国際医療研究センター肝炎・免疫研究センター肝炎情報センター
行政関係者1名

 
司会の言葉

老人保健事業の一貫として肝炎ウイルス検診が開始され15年以上が経過、現在でも健康増進事業、特定感染症検査事業として年間約100万人が肝炎ウイルス検査を受けている。ウイルス肝炎に対する治療は経口薬主体へと飛躍的に進歩し、治療費助成(肝炎治療特別促進事業)のみならず、陽性者に対する精密検査・定期検査費用助成(ウイルス性肝炎患者等重症化予防推進事業)が開始されたことにより、受検勧奨だけでなく陽性者の精検受診および受療の確認(フォローアップ)も重要な課題である。一方で、事業実施主体は都道府県・市町村であり、事業の促進には自治体と医療機関(拠点病院、専門医療機関・かかりつけ医)との連携は必須である。その際の課題は都道府県・市町村毎に異なるが、他地域での好事例を参考に応用・水平展開していくことも肝要と考えられる。

本セッションでは、都道府県・市町村毎の肝疾患に関する取り組みや活動についてポスター発表と啓発用資材の展示を行い、相互に取り組みを共有することを目的としている。また、いくつかの地域からは口頭発表を行い、事業促進への課題を討論する。

(都道府県・市町村の肝炎対策担当からの発表に代え、その地域の拠点病院からの応募発表が可能。多くの応募を期待する。)

研修医・専修医セッション(症例報告)公募

総合進行 北本 幹也 県立広島病院消化器内科
海老沼 浩利 国際医療福祉大学医学部消化器内科/三田病院消化器センター
土谷 薫 武蔵野赤十字病院消化器科

 
司会の言葉

第55回肝臓学会総会では肝臓学会史上初の「研修医・専修医セッション」が開催されることとなった。本セッションでは肝疾患に関する症例報告を研修医または専修医の先生方(抄録提出時に初期研修3年目まで)に発表頂き世代を超えて活発な討議を行うことにより、肝臓学における新たな発見と更なる知識の蓄積を得ることを目的とする。演者の先生方の学会参加費は無料、発表後の評議員等懇親会に招待されエキスパートとの交流を深める場が用意されており、また懇親会では優秀演題が表彰される。他分野と同様に肝疾患の臨床もダイナミックに変化しており診断技術や治療法も日々進歩している。躍動感にみちた研修医・専修医、共に診療にあたる熟練の技をもつ指導医のコラボレーションを存分に発揮できるセッションとなるよう多数の応募を期待している。学会発表の原点である症例報告から肝臓学会へ参加してみませんか。