第61回日本臨床化学会年次学術集会第61回日本臨床化学会年次学術集会

集会長挨拶

集会長 康 東天
九州大学大学院医学研究院臨床検査医学 教授
九州大学病院検査部 部長

 この度、第61回日本臨床化学会年次学術集会の集会長を担当することになり、2021年11月5日(金)~7日(日)の3日間、福岡市の福岡国際会議場で開催する運びとなりました。ご存知のように、日本臨床化学会は幅広い分野の臨床化学研究からその実践のためのガイドラインや標準法の勧告、企業と連携した新規検査法の開発など日本における臨床化学の学術と検査の現場を支え、その発展のためにはなくてはならない存在です。一方で、臨床化学を取りまく環境は国際化やAIを中心とした医療情報科学の進歩が相まって大きく変貌を遂げようとしています。来る学術集会では現場に密着しつつ、未来を語る夢のある大会にすべく準備を進めているところです。

 第60回学術集会はコロナ禍の中、本学会初めてのオンライン開催という困難な状況の中でも、三井田学術集会長の指導のもと大きな成果を収める大会となりました。ワクチン接種率の向上効果もあり今年度のCovid19第5波も10月20日現在でほぼ収束に向かいつつありますが、感染が完全に収まったわけではありません。オンライン開催にはこれまでにないメリットと魅力がありましたが、是非現地で開催することで、研究者、医師、臨床検査技師、企業の方々が一堂に集まり熱い討論を交わし、福岡の街も楽しめる学術集会となることの意義も大きなものがあります。そこで、基本はすべて現地開催として、どうしても現地参加が困難であった会員の皆様のために、現地での発表を大会終了後にオンデマンドですべて配信するというスタイルのハイブリッド開催とすることにしました。このことにより福岡に来ることができなかった方だけでなく、現地参加した方もプログラム上見逃した発表を視聴することで本学術集会の内容をより広く知ってもらえるようにとなると期待しています。

 第61回の福岡での学術集会に対して、臨床化学会員のみならず、臨床化学に関連する多くの皆様がたからより一層のご協力を得て、学術集会をさらに実りあるものにしたいと願っております。一人でも多くの参加をお待ちしています。