今回の総会のメインテーマは「診療ガイドラインの活用と検証」といたしました。
診療ガイドラインは「患者の笑顔のため」に作成されています。それに加え、「偏りのない」、「根拠がある」、「益が害に勝る」、「費用対効果に優れる」、「臨床適応性がある」が前提となっています。本学会は急性胆道炎、急性膵炎、急性腹症の診療ガイドラインの作成に関わり、日本における腹部救急疾患の診断治療に大きく貢献しております。一方で腹部救急疾患領域に関連したガイドラインは他にも数多くあり、我々臨床医はこれらを有効に活用しつつ、同時に臨床側からの検証を行う責任があります。有効で安全な推奨を患者のために活用し、臨床評価していくことは医師のみならず、関係する多くのメディカルスタッフの若手の教育としても極めて重要な位置づけと考えています。