会長挨拶

第26回日本排尿機能学会 会長
日本大学医学部 泌尿器科学系 主任教授
髙橋 悟

この度、第26回日本排尿機能学会をお世話させて頂くことになり、大変光栄に思っております。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

会期は2019年9月12-14日(木-土曜日)で、場所は第一ホテル両国に併設のKFC Hall & Roomsです。最寄り駅はJR:両国駅、都営地下鉄:両国駅になります。ちょっと趣向を変えて、東京下町での開催です。

学会のポスターには、世界で最も有名な日本人の一人である葛飾北斎の「富嶽三十六景」の「御厩川岸ゟ両國橋夕陽見」と「凱風快晴」を配し、「北斎漫画」から「力士」に登場願いました。

今回はメインテーマを、「排尿機能障害治療の先端と裾野 」とさせて頂きました。ご存知のように、排尿機能障害治療は最近の四半世紀で、大きな進歩を遂げました。前立腺肥大症に対するα1遮断薬の登場、新しい症状症候群過活動膀胱と症状・QOL障害のアセスメントの発展、その治療薬である抗コリン薬・β3作動薬の開発です。さらに最近は5α還元酵素阻害薬、PDE5阻害薬が加わり、夜間頻尿(夜間多尿)にも新薬が登場します。一方、手術もレーザー前立腺手術、TVT、TVM、腹腔鏡下仙骨腟固定術、仙骨神経刺激療法(SNM)、ボトックス膀胱内注入術などが登場しました。それに伴って、各種診療ガイドラインも充実し、そのいくつかは今年改訂版の刊行が予定されています。今後は排尿機能障害治療の裾野を広げて、先端をさらに高めて、バランスのとれた発展を目指す必要があるのではないでしょうか。

現在、テーマに沿った招請講演、特別講演、シンポジウムなどの企画を準備中です。また例年のように、たくさんの一般演題のご応募もお待ちしております。ご参加の皆様の素晴らしい発表と熱い討論によって、本大会が排尿機能の診療・研究発展の一助になることを期待しております。

特有な文化と情緒をもつ地方都市と比較すると、兎角東京は面白みに欠けるというご批判は承知しておりますが、なかなかどうして最近の東京は、2020年のオリンピック開催に向けて、急速かつ魅力的に変貌しています。会場からも良く見えるスカイツリーも定番になり、アベノミクス、あるいは都民ファースト効果か、東京も昔の活気を取り戻しつつあるようです。会場がある両国には、「国技館」、「江戸東京博物館」、「すみだ北斎美術館」があります。浅草、東京スカイツリーも目と鼻の先です。お時間が許せば散策も一興かと思います。また「ちゃんこ」、「もんじゃ」、「どぜう」、「山くじら」など東京下町グルメもぜひ賞味下さい。

皆様のご参加を教室員一同、お待ちしております。