第34回脳神経外科手術と機器学会を主催させて頂きますこと、大変光栄に存じます。
2025年4月18日(金)から19日(土)の2日間、大阪国際会議場で開催する予定としております。その1週間前から大阪万博が開催され、大阪はどのような状況になっているのか予想がつきませんが、それも含め会員の皆様には有意義な学会となるように努めたいと存じます。
“技”その先へ、を本年のテーマといたしました。世代の移り変わりも激しく、さらに働き方改革の導入もあり、“技”を磨く方法は変化しております。また、“技”が持つ意味も定まったものではなく、テクノロジーの発達や時代と共に変化しています。多くの新しい医療機器の出現や改良により、それに合わせた新しい“技”を開発すること、導入することが必要となります。脳神経外科手術を最大限に有効で安全であるものにするという目標は変わりありませんが、そこに至るまでの過程、その後の過程も含めて、“技”ということに含まれます。“技”を磨くこと、“技”を教育することすら“技”と考えるようなってきていると思います。つまり、そういう点では、“技”の枠組みには定まったものはなく、さらに“技”の取得には終わりはないと考えます。本学会では“技”そしてその“技”が導く未来について考える機会になるようにと希望しております。
本学会は医師のみならず医療関係の企業の皆様と共に発展してきました。一方、本邦の医療費は年々増加しております。薬品や医療機器の多くが海外からの輸入に頼っており、特に医療機器に関しては年間2兆円ほどの輸入超過になっております。本邦での医療機器開発、海外進出も大きな課題の一つとなっております。“技”と機器開発は結びついており、この二つのクロストークで日本の医療産業と脳神経外科が相乗的に発展するものと考えております。
会員の皆様、企業の皆様の多数のご参加、ご協力をいただき、第34回脳神経外科手術と機器学会としたいと存じます。何卒よろしくお願いいたします。