このたび、2025年6月4日(木)から6日(土)にかけて開催される第68回日本小児神経学会学術集会の会長を拝命いたしました。会場はライトキューブ宇都宮およびホテルマイステイズ宇都宮で、6月3日(水)にはプレコングレスセミナーも予定しております。今回は、第25回乳幼児けいれん研究会国際シンポジウム(村松一洋教授主催)との同時開催となります。
本学術集会のテーマは、「多様性の中で輝く次世代 ~子どもの未来を育む~」です。
小児神経学は、分子から個体に至る多層的な病態理解に加え、精緻な神経診察、脳波・MRIなどによる機能的・形態的評価、さらに発達・心理・行動といった側面の理解も求められる、極めて広範な領域です。子ども一人ひとりの成長と生活の質に寄り添い、教育、行政、福祉、企業など多様な分野と連携することが重要と考えています。またかつては診断すら困難であった疾患に対して、根本的な治療を現実化できる学問領域です。研究成果を一日も早く子どもたちに還元するとともに、若手研究者・医師が活躍できる環境を整えることは、我が国の将来にも直結すると考えています。本学会では、すべての子どもたちがその可能性を最大限に発揮できるよう、関連諸科学の最先端を学び、未来に向けた知と実践の交流を深めたいと思います。
本学術集会では、対面とオンラインを併用したハイブリッド形式を採用し、国内外の参加者が知識と経験を共有できる場を目指します。若手研究者による発表やネットワーキングの機会も積極的に設け、学術の発展はもとより、人的交流と次世代育成にも資する実りある学会となるよう努めてまいります。
それでは、新緑の宇都宮で皆さまとお目にかかれますことを、心より楽しみにしております。