会長挨拶

第68回 年次学術集会 会長
金藤 秀明 (川崎医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科学)

この度、第68回日本糖尿病学会年次学術集会をお世話させて頂くことになりました川崎医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科学教室の金藤秀明です。中国四国支部で糖尿病学会年次学術集会が開催されるのは、2015年に谷澤幸生先生が会⾧をされた第58回大会以来10年ぶりで、また岡山で開催されるのは、2010年に加来浩平先生が会⾧をされた第53回大会以来15年ぶりとなります。このような大役を頂きまして、教室員一同、非常に身の引き締まる思いです。できる限り実り多い年次学術集会となりますように、教室員で力を合わせて準備を進めて参ります。今回のテーマは「臨床と研究の架け橋~Translational Research~」とさせて頂きました。これは、臨床で得られた疑問を研究で確かめ、また研究で得られた結果を臨床に応用することの重要性を示したものです。

糖尿病診療においては、古典的な糖尿病合併症の予防や進展阻止だけでなく、悪性腫瘍や認知症、サルコペニアやフレイルなどへの対策もとても重要となっています。さらに、新規糖尿病治療薬が多く上市されて糖尿病治療も大きく変貌していますので、糖尿病の病態を把握し、病態に合った治療の選択もとても重要となっています。このような状況から、糖尿病に携わる医師および医療スタッフが学ぶべきことはとても多く、また社会における責任も重大となっています。この会が、臨床から研究へ発展させる、あるいは研究を臨床に活かすことを実現する契機となるように最大限努めて参ります。

現在、教室員が一丸となって、皆さまを岡山の地にお迎えするための準備を行っており、2025年5月にお迎えできることをとても楽しみにしております。できるだけ多くの先生方のご参加、またできるだけ多くのご演題をお待ちしております。どうかよろしくお願い申し上げます。