この数年は世界中がCOVID19に振りまわされてきました。糖尿病学の分野も例外ではなく、学会や研究会はオンライン上で行われ、会議や討論もコンピューター画面を通じてとなりました。オンライン形式にもずいぶん慣れ、この形式には沢山のメリットがあることもよく理解できましたが、やはり学会場での直接の質問や討議、発表後の情報交換などが懐かしく感じられるのは私だけではないと思います。そんな中でも、糖尿病学は着実に進歩しつつあります。SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬関連薬剤の臨床応用は糖尿病の臨床、特に2型糖尿病とその合併症治療に革命をもたらしつつあると言っても過言ではありません。日常の糖尿病臨床にも極めて強いインパクトを与えていると思います。そしてこの成果は、糖尿病学における基礎的研究とその臨床応用が見事に融合した結果です。