第65回日本透析医学会学術集会・総会第65回日本透析医学会学術集会・総会

会長挨拶

第65回日本透析医学会学術集会・総会
会長 稲葉 雅章
大阪市立大学大学院医学研究科
代謝内分泌病態内科学・腎臓病態内科学 教授


このたび、歴史と伝統のある第65回日本透析医学会学術集会・総会を2020年6月12日(金)~14日(日)にかけて大阪国際会議場・リーガロイヤルホテル大阪・リーガロイヤルNCBの中之島地区と、グランフロント大阪(コングレコンベンションセンター)の梅田地区の2つの会場を使用して開催させて頂きますこと、誠に光栄に存じます。

今回のメインテーマは「人生100年時代を迎えた透析患者の健康寿命延伸に向けて」とさせていただきました。最近、他の学術集会でもコメディカルを含め多職種の方々の参加でトータルケアの重要性が強調されるようになってきていますが、日本透析医学会学術集会・総会は、それ以前から医師のみならず看護師・臨床工学技士・栄養士・薬剤師を始め、その他の多くの専門職が一同に集い、透析患者のQOL向上や健康長寿の延伸を目指してきた代表的な医学会として活動を続けています。そういう意味でポスターも多職種の方々が集って腎臓機能を代替えするような意匠とさせていただき、ロゴも多色が多職種を意味した形で頭を絞って透析患者の診療にあたることを示すロゴとさせていただきました。

学術集会参加者が一堂に会してこのテーマに沿った形で集約的な討論を行えるように、学会の委員会企画に加えて、本学術集会のプログラム委員の先生方をはじめとして諸先生方のお知恵を拝借してシンポジウムやワークショップを企画したいと考えています。本学術集会にご参加いただきました先生方がそれぞれの分野でこれまでの問題の解決策のみでなく新たな課題に気づくことができるようなプログラムの構成を頂きましたご提案を基に学術集会事務局一同で目指していきたいと考えております。

透析患者の高齢化と共に、近年、他学会で焦点があてられているような高齢者のサルコペニア/フレイル、低栄養、運動療法による身体機能の改善や意欲の増進などに加えて、加齢に伴って起こる骨粗鬆症/骨折、不眠症、糖尿病での低血糖を回避した血糖管理、高齢者に対応した透析操作の変更点、さらには高齢者に多い疲労感や掻痒感の改善の意義とそのための治療法などを、可能な分野は関連学会との共催を行いたいと考えています。

また、世界での透析医療の趨勢を知るうえで、海外から多数の講演演者を招請する予定で、現時点でもすでに多数の先生方に参加の内諾を得ています。

本学術集会にご参加いただくことで、日本の透析医療の立ち位置を確認していただいたうえで、現時点で可能な対応策と今後の課題とそれに対する取り組みをご理解いただけるように心がけます。さらに、益々増加する高齢透析患者が日常を自力で快適に過ごす期間が延びるようにどのような取り組みが必要か、また、いったんイベントでADLが低下した患者での回復策や、認知症患者などへの取り組みなども包括的に紹介していく所存です。

会場は、大阪での開催で2つに分かれますが電子媒体などを通じて有機的につながるような設定を計画しています。最近、観光地として人気が高まっているディープ大阪の雰囲気もお楽しみいただき、堪能いただければ幸いです。

本会の開催によって透析医学会の多職種の先生方の交流、情報の共有を通じて透析医療研究分野の発展に少しでも貢献できるような学会となればそれに勝る喜びはありません。

水を含んだ緑が風情を漂わせる水無月の美しい時期の大阪で多くの先生方とお会いできるのを楽しみにしております。