第65回日本透析医学会学術集会・総会第65回日本透析医学会学術集会・総会

会長挨拶

第65回日本透析医学会学術集会・総会
会長 稲葉 雅章
大阪市立大学 名誉教授


歴史と伝統のある第65回日本透析医学会学術集会・総会を会長として務めさせていただいております。今回のCOVID-19感染症のパンデミックでは学会員の皆様も感染防止の観点から日夜尽力されておられる状況と拝察申し上げます。

さて既に報告させていただきましたように、本学会は当初2020年6月12日(金)~14(日)にかけて大阪国際会議場・リーガロイヤルホテル大阪・リーガロイヤルNCBの中ノ島地区と、グランフロント大阪(コングレコンベンションセンター)の梅田地区の2つの会場を使用して開催させていただくことになっておりました。しかし、現況のようにCOVID-19感染の拡大の下で、学会員が日々透析患者さんと緊密に接してその医療従事者としての社会的責任を果たされておられる状況を鑑みるに、所謂「3密状態」となる従来形式の学会開催は困難であるとの判断に至りました。そこで、苦渋の決断ですが、学会理事会の許諾も得たうえで本年度の開催はウェブ形式で行うことを決定いたしました。2020年11月2日(月)~3日(火)にLIVE配信を含めたWeb配信を行い、その後、大半のプログラムにつきましては2~3週間程度のOn Demand配信を行う予定となっております。

学会員の皆様、特に発表・出席予定の方々には大きな変更となり、ご迷惑をおかけすることを心よりお詫び申し上げます。

今回のメインテーマは「人生100年時代を迎えた透析患者の健康寿命延伸に向けて」とさせていただいており、この主題に向けて学術集会の発表を貫徹したいと考えております。そのためにも、学会プログラムの維持に加えて、既にご登録頂いている発表演題につきましてもWebでの発表が可能となるよう学会システムを構築済みです。日本透析医学会学術集会・総会は、以前から医師のみならず看護師・臨床工学技士・栄養士・薬剤師を始め、その他の多くの専門職が一同に集い、透析患者さんのQOL向上や健康長寿の延伸を目指してきた代表的な医学会として精力的に活動を続けている学会として広く認識されております。特に今回のCOVID-19感染症のパンデミック状況の下では、多職種の先生方の参加で透析患者さんのトータルケアの重要性を改めて確認できるよう、多数の先生方の参加をお待ちしております。

そういう意味でポスターも多職種の方々が集って腎臓機能を代替えするような意匠とさせていただき、ロゴも多色が多職種を意味した形で頭を絞って透析患者さんの診療にあたることを示すロゴとさせていただきました。

また、研修単位等につきましてもWeb開催への登録と視聴で付与されます。ネット環境のもとで登録していただければ、一定期間は何時でも自宅から接続していただき、学会での最新の話題がお楽しみいただけるようにデザインしております。

Web開催で学会員の直接の交流という点で物足りないですが、会員の皆様に出来るだけ最新の情報を提供し、透析の進歩をお感じ頂けますよう鋭意努力をしてまいる所存です。何卒、奮ってご発表、ご参加いただくように心よりお願い申し上げます。