第37回日本糖尿病合併症学会・第28回日本糖尿病眼学会総会第37回日本糖尿病合併症学会・第28回日本糖尿病眼学会総会

会長挨拶

第37回日本糖尿病合併症学会 会長挨拶

第37回日本糖尿病合併症学会 会長
稲垣 暢也(京都大学大学院医学研究科 糖尿病・内分泌・栄養内科学)

この度、第37回日本糖尿病合併症学会を2022年10月21日(金)~22日(土)に国立京都国際会館にて、信州大学医学部眼科学教室村田敏規教授が主催される第28回日本糖尿病眼学会総会と共同で開催させていただくこととなりました。

糖尿病の診療技術は着実に進歩しており、糖尿病治療目標の根幹をなす、「血糖などの良好なコントロールの維持により、糖尿病合併症の発症・進展を阻止し、健康な人と変わらない人生を歩む」ための選択肢・手段は増えつつあります。なかでも糖尿病ならびに糖尿病合併症の早期発見・早期治療が、重症化予防において最も重要ですが、いまだに、早期発見・早期治療の遅れにより糖尿病合併症の重症化を招いているケースが少なくありません。また、糖尿病合併症の発症・進展予防に重点を置いた治療法の選択、エビデンスの確立など、解決すべき課題も多く残されています。さらに、超高齢社会を迎えた現在、従来の糖尿病合併症である細小血管合併症や動脈硬化性疾患に加え、サルコペニア、フレイル、認知症、がんなどの併存症も増加し、これら併存症の予防・管理においても早期発見・早期治療法の開発は喫緊の課題となっております。

そこで、本学会のテーマを「早期発見・早期治療による糖尿病合併症の重症化予防」といたしました。本会では、一般演題(ワークショップ)、教育講演に加え、糖尿病合併症の重症化を予防するための診療科や職種を超えた幅広い連携や、合併症の発症素因の解明、早期からの診断・治療技術に関するトピックスなどを交えた特別講演やシンポジウムを企画しており、皆様にご満足いただける充実した学会となるよう準備をすすめております。

コロナ禍が長期に及び、直接意見を交換できる機会が減少している状況ではありますが、この期間内にも糖尿病合併症の研究・診療技術はますます進展しております。コロナ禍が収束し、1年の中で最も良い季節を迎える京都へ、皆様方に1人でも多くお越しいただき、活発なディスカッションが展開され、今後の診療・研究にお役に立てる機会となることを願いまして、ご挨拶に代えさせていただきます。

第28回日本糖尿病眼学会総会 会長挨拶

第28回日本糖尿病眼学会総会 会長
村田 敏規(信州大学医学部 眼科学教室)

2022年の第28回日本糖尿病眼学会総会は信州大学眼科が担当させて頂きます。諸先生方のご指導よろしくお願い申し上げます。会場は京都国際会館で、紅葉のはじまりも期待される10月21日(金)~22日(土)の期間で開催されます。

本学会は、京都大学医学研究科/医学専攻内科学講座糖尿病・内分泌・栄養内科学の稲垣暢也教授が主宰される、日本糖尿病合併症学会との合同学会として開催させていただきます。この合同学会のテーマを「早期発見・早期治療による糖尿病合併症の重症化予防」としました。コロナ禍で対面の討論ができない2年間が続き、本学会も開催形式はまだまだ未確定ですが、可能な限りリアルタイムの対面での討論ができる会にしたいと希望しています。

特別講演は眼科からは東京大学の加藤聡先生、内科からは東京慈恵会医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科の西村理明先生に、糖尿病網膜症を視点に置いたご講演をお願いしております。

シンポジウムは内科から「糖尿病治療の歴史と発展−インスリン発見100年を経過して−」、眼科からは「抗VEGF治療時代の糖尿病黄斑浮腫の補助療法」「糖尿病網膜症ガイドライン第2版に向けて」の3つのテーマで計画しております。糖尿病網膜症診療ガイドライン(第一版)は、先生方の御協力で、2020年の日本眼科学会雑誌の12月号に掲載されました。日々の診療で糖尿病網膜症患者を診察・治療されている先生の、少しでもお役に立てるよう現在第二版の作成を始めています。本シンポジウムにてその内容をお示しできる予定ですので、眼科医のみならず糖尿病合併症に携わる全ての方々に周知させていただく良い機会となればと思います。

教育セミナーは、「糖尿病網膜症と腎症の類似点と相違点」は座長を北海道大学眼科の石田晋教授にお願いして、糖尿病腎症の細胞分子病態というタイトルで、北海道大内科の三好秀明先生に、糖尿病網膜症の細胞分子病態というタイトルで、聖路加国際病院眼科の小沢 洋子先生にご講演をお願いしています。ディスカッサントに埼玉医科大学の内分泌・糖尿病内科の島田朗教授、大阪公立大学腎臓内科の森克仁先生、慶応大学眼科の栗原俊英先生にご参加いただく予定です。

本会が、参加される皆様にとって実りあるものになるよう、鋭意準備を致しております。多くの皆様のご参加をお待ち致しております。