この度、秋田市で2023年2月24日(金)〜25日(土)に、第32回泌尿器科分子・細胞研究会のお世話をさせていただく機会を拝命いたしました羽渕友則です。もとより浅学菲才の身に、このような機会を賜りましたこと、身に余る光栄に存じますとともに、教室員、同門会員一同、心より感謝申し上げます。
本研究会は「泌尿器科細胞解析研究会」として、約30年前に発足しました。当初は細胞解析に重点がおかれていましたが、その後、分子生物学や分子遺伝学の発展を導入、融合し、泌尿器科領域の分子細胞生物学や分子生物学・遺伝学の発展や若手研究者の育成に大きく貢献してきた伝統と斬新性のある研究会であると言えます。
泌尿器科領域の研究も他科領域と同様に、「判らないこと」「未知なるもの」を解明するような探索型研究から「創り出す」「テクノロジーを産み出す」のような創造型研究まで様々です。その中で、研究の基本や面白さ・醍醐味は「未知」や「未解決問題」を解き明かし、現場の医療に活かすことかと思います。日進月歩の医療界の中で、泌尿器科診療も劇的に変貌を遂げ、若い医師達はじっくり研究する時間が無くなっているのではないかと案じます。しかし、研究がなければ、目の前に山積する問題は解決できませんし、「未知」はいつまでたっても「未知」のままです。後進の若い先生がたへのメッセージ、さらには私自身への叱咤激励も含めまして第32回泌尿器科分子・細胞研究会のテーマを『泌尿器科の未知を知り、明日に活かす』とさせていただきました。
ポストコロナとなり、晴れて泌尿器科診療や研究に携われる多くの先生方のご参加と多数の演題を大いに期待し、お待ちしています。「老若男女」の泌尿器科領域の研究者が、語り合い、お互いを楽しく刺激しあえる研究会にしたいと、教室員、同門会一同、準備させていただきます。
そして、研究会と同時に、冬の秋田の風光明媚な自然と食・お酒を楽しんでいただけますと幸いです。