会長挨拶

第28回日本脊椎インストゥルメンテーション学会

会長 山崎正志
筑波大学医学医療系整形外科 教授

この度、第28回日本脊椎インストゥルメンテーション学会を、2019年11月15日(金)~16日(土)につくば国際会議場(エポカルつくば)で開催いたします。伝統ある本学会を担当させていただきますこと、大変に光栄に存じます。

本学会のテーマは「脊椎インストゥルメンテーション手術の精度・安全性向上のための工夫」とさせていただきました。この言葉は、脊椎外科医としての小職のライフワークです。脊椎手術を自分で執刀するようになって以降、今にいたるまで、常にこの言葉を念頭に、日々の診療・手術を行ってまいりました。四文字熟語が隆盛を究める昨今ですが、今回は、ストレートに自分の気持ちを表現させていただいた次第です。

脊椎インストゥルメンテーション手術の進歩は、強固な固定性の獲得、脊柱アライメントの矯正・保持を可能にしました。われわれは、今、脊柱再建という概念で脊椎手術を計画できる時代にいます。インストゥルメンテーションの導入により、術後の外固定が簡略化でき、早期にリハビリテーションを開始できるなど、その利点は極めて大きいと言えます。反面、スクリュー刺入に伴う血管損傷などの合併症のリスクが浮上して来ました。現在、脊椎外科医に求められていることは、如何に安全・効率的にインストゥルメンテーション手術を行うかであり、そのためには、精度の高い術前プランニングおよび手術手技が必要とされます。

わが国の脊椎外科医の技量の高さは周知の如くです。そして、高度な技術を習得せんとする職人気質が、わが国の脊椎手術を発展させてきたと言えます。本学会では、最新の「脊椎インストゥルメンテーション手術の精度・安全性向上のための工夫」について、皆様からご披露いただき、そして、ご議論をいただきたいと思う次第です。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

つくばは、計画的に建設された研究学園都市です。1985年には科学万博が開かれ、未来都市をイメージした街づくりが行われたこともあり、独特な街並みがいたるところにございます。常陸の国の海の幸、山の幸に加え、つくばの街並みも、お楽しみいただければと存じます。皆様のご参加を心からお待ちしております。